八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

2007年07月11日 | Weblog
朝日、夕焼け、虹、濃霧、雹、豪雨、猛暑…。自然がもたらす特異な光景や自然災害といったものは、不思議と過去の記憶を印象的なものにし、それを思い出す際のきっかけとなります。楽しいことも、感動したことも、悲しい記憶も、その時の漠然とした光景と空気の中に思い出されます。

今週の霧ケ峰には重たい雨が降り続いており、去年の7月豪雨を思い起こさずにはいられません。2006年7月、全国的に大雨だったのか、それとも長野県だけがひどかったのかははっきりと記憶しておりませんが諏訪地域では大変な被害をもたらしました。

霧ケ峰は諏訪湖の集水域にあり、ここに降った雨は諏訪湖から天竜川を通って太平洋に向かいます。そのため、周辺の森林は雨水を蓄えて異常流出を防ぐという点で諏訪地域の災害防止に重要な役割を持っています。しかし、大部分が草原である霧ケ峰ではその能力にも限界があるのかもしれません。強く長々と降り続ける雨を見ていると少し不安になります。今年は無事に梅雨が明け、青空の下にニッコウキスゲの夏が訪れてくれることを願います。

今週末には台風4号の接近が予想されています。天気予報には十分注意してお出かけください。

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八島ビジターセンターホームページ
■八島湿原の最新情報を発信しています
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■八島湿原にお越しの際は是非お立ち寄りください
■開館 午前9:30~午後4:30分
■TEL 0266-52-7000 (お気軽にお問い合わせください)
■AED設置施設
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湿原が育てた草花

2007年07月09日 | Weblog
八島ヶ原湿原は高層湿原の南限であるとともに12,000年という大変長い年月をかけて成長してきました。そのため、この地において雑種を形成した種や分化した種、また、日本でも霧が峰だけに残存している種類など珍しい植物が数多く確認されています。例えばキリガミネヒオウギアヤメは八島ヶ原湿原の特産種でカキツバタとヒオウギアヤメの雑種だと考えられています。

今、湿原の中には、キリガミネヒオウギアヤメ、キリガミネアキノキリンソウ、キリガミネアサヒラン、トキソウ、ツルコケモモなどこうした湿原特有の植物が一斉に見ごろを迎えています。湿原周辺に先立って湿原の中からにぎやかとなってきた感じですね。

これらの草花は湿原の中にしか見られないために、ただ歩いただけではその存在に気がつきにくいものです。八島へおいでの際は、是非双眼鏡をお持ちになってお出かけください。

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バス始動 & 霧ヶ峰を映像で

2007年07月07日 | Weblog
今日から八島ヶ原湿原への路線バスの乗り入れが開始されました。7月16日までの土曜日・日祭日と7月21日~8月26日までの毎日運行されます。尚、7月20日までの平日は運行されませんのでご注意ください。このバスは車山から八島ヶ原湿原まで散策された際などのお帰りの手段として便利です。八島発の最終バスの発車時刻は16:23分。詳しい時刻・料金はホームページからリンクされた諏訪バスのホームページを参照してください。

次に明日、朝7:45分よりNHK総合テレビの「さわやか自然百景」という番組で霧ヶ峰の自然が紹介されます。霧ヶ峰の様々な魅力を映像で楽しむことが出来ますよ。是非ご覧ください。

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鷲ヶ峰

2007年07月06日 | Weblog
霧ヶ峰の一つの主峰、鷲ヶ峰は八島ヶ原湿原の北西にある標高1798mの火山です。霧ヶ峰を周遊するコースからは外れているため挑戦する人の数は若干少ないように思いますが、1時間弱で登れる意外とお手ごろな山となっています。

登り始めは西側斜面をギボウシの群生する草地が広がり、東にドイツトウヒの林を望みます。風当たりが非常に強いため、尾根沿いにあるアカマツはさながらハイマツのように匍匐し、草地では樹木の侵入が妨げられています。また、岩のごろごろした登山道からは本格的な登山気分を味わうことも出来るでしょう。中腹からは周囲を背の高いヤマツツジに囲まれた楽しい道となり、すぐとなりでウグイスが歌うこともしばしばです。

そして、山頂に上れば八島ヶ原湿原をかなり高い位置から見下ろすことになり、まさに絶景です。霧ヶ峰の外輪山から車山、強清水まですべてを見渡すことが出来るので、霧ヶ峰散策の最後に登れば、その日歩いたコースを地図のように復習することが出来ます。
「あ、あそこが今朝鐘を鳴らした霧鐘塔かー」といった具合に。

遠景には八ヶ岳~富士山、南~中央アルプス、西を向けば諏訪湖と岡谷の町並みを見下ろし、遠くに北アルプスを眺めます。夕方、一日の役目を終えた太陽は少し足早にそのアルプスの向こう側へと沈んでいきます。

自信を持っておすすめする名山です。是非一度登ってみてはいかがですか。

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くも

2007年07月03日 | Weblog
ビジターセンターの軒下を掃除しようと思ったところ、ちょうど新しく家を作っている一匹の蜘蛛がいました。

その工法はなかなか規則的なものです。まず、中心から同心円状の支柱を作り、内側から足場となる仮の横糸をつけます。その上で円の外側から阿弥陀くじのような横糸を丁寧につけていき完成させます。普段何気なく見ているクモがそんな規則的に、また器用に巣を作っている姿には新鮮な驚きがありました。

蜘蛛の中には糸で巣を作る仲間のほかにも、地中や木の幹に穴を掘る蜘蛛なんかもいます。そして、それらには両開きの扉やカモフラージュされた扉をつける者などもいるそうです。住居へのこだわりは世の中のお父さんたちに負けずと強そうですね。

巣を完成させたビジターセンターの蜘蛛はとても満足そうに巣の中心に座り、自慢の家の居心地を確かめているようでおかしかったです。

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