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月乃助が劇団新派入団、喜多村緑郎襲名へ

2015-11-17 20:35:42 | かぶき讃(トピックス)
最近、新派中心の活動だったとはいえ、新派の大名跡の襲名は驚きました。しかし、歌舞伎の舞台から遠ざかって久しいのは残念。両方の舞台に出てほしいなあ~。とりあえずは、襲名公演が楽しみ。

喜多村緑郎という名跡が女形なので、正直意外性がありました。でも、新派も難しい時期に来ている気がするし、大きな名跡の復活は起爆剤になるとよいですね~。

でも、個人的な見解を言わせてもらえば、新派を盛り上げようと思ったら、スターを育てることプラス新派の名作の脚本を大事にすることじゃないですかね。歌舞伎だと「名作歌舞伎全集」みたいな全集もあって、歌舞伎の名作はそれなりの認知度とテキストとしての手に入れやすさがあるけど、新派の場合は予習のための脚本を手に入れるのに結構苦労します。北條秀司クラスでさえ、図書館にもなかなかないし・・・。

でも、新派の名作の脚本というのは、劇団にとっても財産のはずで、シナリオ志望者にも勉強になるテキストですよ。なので、テキスト再考、メロドラマ再考の意味でも、何か生かす道はないかといつも思ってしまう。劇作家の団体あたりで考えてほしいところですね~。昼ドラなんて、新派との親和性があると思うし、女性シナリオライターあたりで新しい新派作者が登場してもよい気がしますもの。

また、三越劇場のチケットは全席統一価格で値段的にも手頃とは言えないイメージ。ビギナーにはなかなかでしょう。なので、来年国立劇場で公演があるのは、間口を広げる意味でもよいのでは。

さて、話を襲名に戻すと、個人的には月乃助(といっても、わたしにとってはいまだに「段治郎」の方がしっくりくる)って、玉三郎ともう一度「桜姫東文章」で共演してほしい役者なんだけど、膝が悪いなんて話もあったし、今度は新派で玉三郎と共演してほしいですね、「日本橋」とか。

とはいえ、歌舞伎にも出てほしいなあ~。与三郎とか伊右衛門なんかもやれそうなタイプだと思っていたもんですからね。右近とか猿之助とか中車ではさすがにニンじゃないですから。

というようなわけで、9月の演舞場の襲名公演を楽しみにしております。

PS:多分やるとは思いますが、NHKの「にっぽんの芸能」で、初代の特集をやってください。もちろん、解説は渡辺保さんで。

新派名優喜多村緑郎日記〈第1巻〉昭和5年~7年―新派の復活
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八木書店
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