
前進座劇場からの手紙で知ったんだけど、来年五月の国立劇場での前進座公演で「切られお富」をやるそうですね!以前歌舞伎座でやった「切られお富」が不満だったので、おおいに楽しみ!
知らない方のために説明しておくと、当ブログ「切られお富!」の名前はお芝居のタイトルからきています。
一般に有名なのは、「死んだはずだよ、お富さん♪」なんて歌でも有名な「切られ与三郎」(正式なタイトルは「与話情浮名横櫛(よはなさけうきなのよこぐし)」)。
で、この「切られ与三郎」の話を男女入れ替えて作ったパロディ芝居が「切られお富」なんですね!(正式なタイトルは「処女翫浮名横櫛(むすめごのみうきなのよこぐし)」)
では、なぜ「切られお富」を選んだかについては、以前書いたコメントをそのまま以下に再録します。
★ ★ ★
名前の由来なんですが、(中略)「切られお富」という芝居のヒロインから取っているんです。
歌舞伎の主役は基本的に立役(男)なんですが、人気演目には女形を主役に書き換えたパロディ版が書かれたりします。例えば、「女暫」「女清玄」「女団七」など。その中のひとつに「切られお富」があるんです。
元になっている芝居「切られ与三郎」の中のお富は、仰る様に赤間源左衛門の妾で、「死んだはずだよ、お富さん♪」と唄われるお富、、結構しっとりとした、しおらしい女。しかし、そのパロディ版「切られお富」では、一転して能動的な女で、与三郎の相棒・蝙蝠安を殺したりする悪婆。(もっとも、「切られお富」でも設定上は赤間源左衛門の妾なんですが。)
私は歌舞伎の女形のしおらしさには、芝居としてはともかく、実生活上は共感できないので、どうせなら歌舞伎の悪女から名前を取ろうと思って、「切られお富」にしました。まあ、桜姫も好きなんですが、ありがちなんで。
(因みに、「桜姫東文章」の桜姫は<貴と賤>、<生と死、再生>、<女の楽天性>を兼ね備えた凄いヒロインだと思います。)
★ ★ ★
というわけで、それなりに思い入れがあって付けたブログ・タイトルってことなんですね~。
で、以前歌舞伎座で福助が「切られお富」を演じたことがあるのですが、これがわたしのイメージとは随分違った!
・「切られお富」はあんな芝居ではない!
なので、この芝居を当たり役にした五代目河原崎国太郎の孫、六代目国太郎がどう演じるか、楽しみにしております!
PS:画像は、国立劇場にある三世時蔵の切られお富の絵!
知らない方のために説明しておくと、当ブログ「切られお富!」の名前はお芝居のタイトルからきています。
一般に有名なのは、「死んだはずだよ、お富さん♪」なんて歌でも有名な「切られ与三郎」(正式なタイトルは「与話情浮名横櫛(よはなさけうきなのよこぐし)」)。
で、この「切られ与三郎」の話を男女入れ替えて作ったパロディ芝居が「切られお富」なんですね!(正式なタイトルは「処女翫浮名横櫛(むすめごのみうきなのよこぐし)」)
では、なぜ「切られお富」を選んだかについては、以前書いたコメントをそのまま以下に再録します。
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名前の由来なんですが、(中略)「切られお富」という芝居のヒロインから取っているんです。
歌舞伎の主役は基本的に立役(男)なんですが、人気演目には女形を主役に書き換えたパロディ版が書かれたりします。例えば、「女暫」「女清玄」「女団七」など。その中のひとつに「切られお富」があるんです。
元になっている芝居「切られ与三郎」の中のお富は、仰る様に赤間源左衛門の妾で、「死んだはずだよ、お富さん♪」と唄われるお富、、結構しっとりとした、しおらしい女。しかし、そのパロディ版「切られお富」では、一転して能動的な女で、与三郎の相棒・蝙蝠安を殺したりする悪婆。(もっとも、「切られお富」でも設定上は赤間源左衛門の妾なんですが。)
私は歌舞伎の女形のしおらしさには、芝居としてはともかく、実生活上は共感できないので、どうせなら歌舞伎の悪女から名前を取ろうと思って、「切られお富」にしました。まあ、桜姫も好きなんですが、ありがちなんで。
(因みに、「桜姫東文章」の桜姫は<貴と賤>、<生と死、再生>、<女の楽天性>を兼ね備えた凄いヒロインだと思います。)
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というわけで、それなりに思い入れがあって付けたブログ・タイトルってことなんですね~。
で、以前歌舞伎座で福助が「切られお富」を演じたことがあるのですが、これがわたしのイメージとは随分違った!
・「切られお富」はあんな芝居ではない!
なので、この芝居を当たり役にした五代目河原崎国太郎の孫、六代目国太郎がどう演じるか、楽しみにしております!
PS:画像は、国立劇場にある三世時蔵の切られお富の絵!
稽古場に座布団を並べての借りの小屋みたいな狭いところ却って昔の小芝居小屋ってこういう感じ?というムード。総身に疵のないところの国太郎さん、はじめはモダンに見えたけどなんともいえないきれいさ。それも手が届くくらいそばで演じているんだから興奮しましたね。
背景の絵といい、周りの演技といい見慣れた松竹の歌舞伎に比べるとなんだか泥くさい感じがしたのがかえって不思議とノスタルジックな感じがしたんです。その後、国立小劇場でやったときには赤間源左衛門に翫右衛門さんが付き合っていましたね。そのまた何年かあと、NHKの番組で新しくできた前進座劇場での殺しの場面を見ましたね。こういう芝居って難しいんですかね。国立で宗十郎さんがやったときも観たけど、国太郎さんのときほど面白くなかったし、福助が歌舞伎座でやったときの中継をみたけどつまらなかった。お孫さんがやるんですか?観てみたいものですね。
貴重なお話ありがとうございました。
たまたま、昨日、前進座から「切られお富」のチラシが届いたのですが、嵐広也が嵐芳三郎を襲名、与三郎を演じるとか。
五月が楽しみです。