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切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

本日、国立小劇場におりました!

2011-12-12 23:59:59 | 私の写メ日記(観劇版)
文楽公演「奥州安達原」観てました。しかし、こんな重くて地味な演目で、なおかつ平日なのに、満員御礼!東京の文楽熱は凄いですよ、関西の方々!で、若手公演とかってレベルじゃなかったな~。なんといっても、勘十郎の袖萩が傑出した出来!というわけで、簡単な感想だけ!

こんなに重い演目だし、公演時間が5時から9時(休憩は25分)!好きじゃないと観ませんよね、普通。ということを考えると、今日の客層は本気度高かったと思うんですが、どうでしょう!

個人的には、「文治住家の段」では女房お谷の吉田蓑二郎がよくて感心。吉田和生の文治も色気があった。この人がたまにやる立役の人形もよいですね、勘十郎、玉女とはまた違って。大夫・三味線では文字久大夫と錦糸がさすがに安定感あり。特に錦糸の掛け声の気合いに、大夫を引っ張るニュアンスを感じたな~。

で、「環の宮明御殿の段」。芳穂大夫の老母の語りに説得力があったのと、千歳大夫・富助の「袖萩祭文」の熱唱。呂勢大夫・燕三コンビって結構良い。

そして、やっぱり勘十郎の袖萩ですよ。娘お君の蓑次は父親の名演をどう見たんだろう!それと、妙に気になったのは玉女の髪がしばらく見ない間に真っ白になっていたこと!黒髪の印象があったもんね~。紋壽も黒髪オールバックから白髪になったときも驚いたけど、染めてたんですかね?妙に気になっちゃったな~。

で、わたしが「袖萩祭文」が好きなのは、あのなんだか今もってわからないストーリーの辻褄じゃなくて、三味線の掛け声とともに雪が降り出すその雰囲気とか感覚なんですよね。つまり、理屈じゃない美感というのかな~。こういうのって、国語の先生が教えてくれない古典芸能の感覚だと思うんですよ。

映画『素晴らしき哉、人生』で最後の二度目に降る雪の感動に通じるかな~。

というわけで、堪能させていただきました。中堅若手は意外と育ってますよ、今回お休みの大ベテラン陣!

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