切られお富!

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「対決 巨匠たちの日本美術」(東京国立博物館)

2008-08-22 07:08:11 | 日日雑記
先日の金曜日、上野の東京国立博物館で「対決 巨匠たちの日本美術」という特別展を見てきました。金曜日は午後8時まで開館なので見にいけたのですが、結構混んでたなあ~。というわけで、雑感。

・「対決展」閉幕 32万6784人が来場

同時代のライバル同士を比較することで、日本美術を再考しようという展示会だったんだけど、駅に貼ってあるポスターも面白かったし、なかなかの好企画でした。

もう終わっちゃった展覧会ではありますが、ネットで作品が見れるのでご興味の湧いた方はそちらをどうぞ。

・「対決 巨匠たちの日本美術」
・「対決 巨匠たちの日本美術」ヴァーチャル美術館

それと、図録も売っていて、わたしも買いましたが日本美術入門としてもよいですね。

わたしが特に気になったのは、長沢芦雪と曽我蕭白。その次は、本阿弥光悦と野々村仁清あたりかな~。

簡単に感想を書くと・・・。

<長沢芦雪>
有名な円山応挙の弟子から出発した人だけど、応挙の写実主義から抜け出して、一種の表現主義的なデフォルメの画風になっていくんですよね。

大きな虎の襖絵は、極端なデフォルメ画ですが、実物の迫力はハッと息を呑みます。ちょっと、『となりのトトロ』に出てくる猫バスみたいではあるけれど。

あとで知ったのですが、変わった人だったらしいですね。司馬遼太郎の小説『蘆雪を殺す』(短編集「最後の伊賀者」収録)はちょっと読んでみたくなった。

・ウィキペディア

<曽我蕭白>
このひとは完全にいっちゃってます。

何か絵から危ないオーラが漂ってくるんですよね。「群仙図屏風」なんて、実物はかなり怖かったですよ。もっと、このひとの絵が見てみたいな~。でも、絶対寝室には飾りたくないタイプの絵ですけどね。

・ウィキペディア

<本阿弥光悦>
長次郎という陶工との比較でよくわかったのですが、このひとの茶碗は天衣無縫で自由そのもの。なんでもありの発想ながら、独特のバランス感覚で、けして出鱈目にはみえない。たまには茶碗もいいものだと思いました。(見るだけなら)

・ウィキペディア

<野々村仁清>
とにかく、美しい焼き物。彩色が女性的で「仁清」なんていうジジイっぽい名前とは正反対といっては怒られますかね~。

比較されていた尾形乾山の方が少し洗練されているのですが、わたしは華美にさえ思えた仁清のほうがちょっとだけ好き。ただし、ヴァーチャル美術館の画像だと反対の印象を受けるかもしれませんが・・・。

・ウィキペディア

             ☆   ☆   ☆

というわけで、たまには美術館も悪くないなあとは思いましたよ。海外旅行に行ったときしか入りませんからね~。

それに、不忍池のビヤガーデンもよい感じだったし・・・。

金曜日だけといわず、他の曜日も開館時間延長してくれたら、仕事のある人もこれるんだけどねぇ~。(ルーブルみたいに。)




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