VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

ウィズガスCLUB、4年目に

2009年06月11日 | 住宅業界
ウィズガスCLUB」は(社)住宅生産団体連合会・キッチン・バス工業会・(社)日本ガス石油機器工業会・日本ガス体エネルギー普及促進協議会の4団体が集まり、ガスのある生活を提案するコンソーシアム。
オール電化住宅対策とも言える組織。H18年の結成後、活動は4年目に入り家庭用燃料電池「エネファーム」の普及を加速する。

シンポジウムのテーマは「明るく元気なウィズガスライフ」。
私は前半の基調講演、田辺新一早稲田大学教授による「快適な省エネ住宅とは」・特別講演、タレントのダニエル・カールによる「~もっと自慢すっぺ~日本で見つけた暮らしの知恵」を別件で聞けずに、後半のパネルディスカッションから参加した。

コーディネーターは環境ジャーナリストの枝ひろ淳子氏(「不都合な真実」の翻訳者)、「メカメカ技術で武装した住宅より人間として価値を感じる指標も大切」と暗に電気仕掛けの住宅を否定?
  
ユニバーサルデザイン総合研究所の赤池学所長はご自身が関わっているアイフルホームの「クールアースモデル住宅」を紹介。また「日本のCASBEEより米国のLEEDの方が優れた環境指標」と。
 
「日経ホームビルダー」の安達功編集長は創刊10周年号の校了を終えて出席。誌の役割を語られた。

次に[ウィズガス住宅フォトコンテスト]の表彰式。グランプリにはバスライフ部門の「おじいちゃんとお風呂」が選ばれた。
  

閉会後、場所を変えて懇親パーティ。住団連の樋口会長がご挨拶。関係国会議員の方々も駆けつけ壇上に上がる。
  
山崎拓議員、甘利行革担当大臣も。 国交省から和泉住宅局長、経産省から石田資源エネルギー庁長官。
   
左、講演を聞き逃したダニエル・カールさんに、その内容を伺い「日本の暮らしをもっと自慢するべき!」と強調された。
  
右、田辺教授はデンマークから●千万円で購入した研究用サーマルマネキンをご自慢!これで温熱効果をリサーチ。

最後に裏方の皆さん、住団連の矢部氏・知野氏。 東京ガスの村田氏。
 

家庭用燃料電池のエネファームにも導入支援の補助金がH21年度よりスタート。最大140万円が補助金額。
そのおよそ倍は費用がかかる設備なので、オール電化エコキュートのように一気に拡大するレベルでは無いが
IHコンロのように、何か消費者の関心を引けるフックができれば今後の展開も変わってくるのかも。

パナホームの国交省モデル事業

2009年06月11日 | 住宅業界
パナホームは国交省が募集した「超長期住宅先導的モデル事業(平成20年度)」「省CO2モデル事業(平成20年度)」
共に採択されていて、そのモデル事業物件が完成しマスコミに公開された。

『エコライフタウン練馬高野台』がその現場、パナホームが開発した全10区画の分譲住宅地。(10号地は非分譲モデル住戸)
西武池袋線「練馬高野台」駅から徒歩6分、石神井川沿いで春は桜並木になる好立地。
 
モデル住宅内で商品・技術本部の酒井副本部長からパナホームの「‘eco ideas’エコアイディアの住まいとまちづくり」取組みについて紹介。
 
太陽光発電付き住宅は2003年「エルソラーナ」発売以来2008年度は累積10205棟にのぼる。
 
ハウス・オブ・ザ・イヤー2008の大賞も受賞し、今回の2モデル事業と共に環境対応・長期優良住宅への取組みを加速する。

今回の住宅・建築物省CO2推進モデル事業では、全住戸CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)の最上級Sランクを取得した。
注目のシステムは、区画内に複数戸を連結した‘クールチューブ’。
 
深さ2メートルに埋められたクールチューブ、室内へ空気を取り込む事で夏・冬とも平均3~4度の温度を下げ(上げ)る効果。
  
パナホームのエコライフ換気システムとで相乗効果を上げる。右が外気取り込み口、杉本広報部長と。
 
クールチューブは初期費用が高額で単独の戸建での採用が難しそうだが、記者達の関心を引いたのは‘遮熱網戸’の効果。
 熱だけを網戸でシャットアウト!
網目を太くし熱を遮りながらも、風は通す編み方が技術。ロールシャッター式で冬は全収納、三和シャッターとの共同開発。

「お知らせ節電盤」で省エネコンシャスな暮らしを見える化。  玄関カーポートには打ち水用の自動散水機。
  

このモデルハウスは一般的な次世代省エネ住宅と比較しても省電力(平均2315kwh/年・戸)・省CO2(平均984kg/年・戸)の換算。
約51000円/年の電気代節約に(1kw=22円の場合)

1棟は超長期住宅先導モデル事業の住戸、独自のTVマイホームカルテシステムで入居後の管理をサポートし
サスティナブル住宅を推進すべく入居者とのコミニケーションをPanasonicの「アクトビラ」でサポートする仕組み。
 

当分譲地は4/25からの販売以来、約200件の来場者で9戸中5戸が契約済み(6/11時点)。
敷地100㎡・建物96㎡・7200万円~と、周辺相場より高いながらもクオリティを求める主に団塊ジュニアの1次取得層が購入と
ご案内頂いた、東京支社の細谷支社長と小室リーダー。

国交省モデル事業補助予算は平成20年度だけで130億円(超長期住宅)50億円(省CO2)と大盤振る舞いになっていたが
パナホームのようにモデル事業の成果を公開する企業はまだ少なく、この国交省の予算は消化されるのだろうか・・・・