ポルドイ峠を越えてコルチナ・ダンペッツォに着いた。
コルチナ・ダンペッツォの街は、三千メートル級の山々に囲まれた「黄金の盆地」と呼ばれ高級リゾート地として人気がある。
街全体はかわいい雰囲気で、メインストリートはおしゃれなショッピング街があり、華やかながら落ち着いた分意味を持っていた。
石畳になっているどの通りに面した建物も花で飾られていた。
少し歩けば花いっぱいの公園があり、街歩きに疲れたら回りの壮大な山々とそれに連なる針葉樹林の風景を眺めながら、休憩するのに最高だった。
[メインストリート]
街は小さくて歩くとすぐにこのような風景が見られる。
泊まったホテルもかわいい感じだった。
翌日はコルチナ・ダンペッツォから15kmほど北東にあるミズリーナ湖へハイキングに行った。
この湖は自然湖で、海抜1750m、周囲は約3kmあり、「ドロミテの真珠」と呼ばれていて、2009年には「ドロミテ」として、周囲の自然遺産と共に世界遺産に登録された。
また、ミズリーナ湖は、1956年にコルチナ・ダンペッツォで冬季オリンピックが開かれた際には、初めて自然の氷の上で行われたスピードスケートの会場になったようだ。
湖を一周したのだが、この日は天気が良く、湖面が穏やかで周囲にあるドロミテの山々が映って素晴らしい風景だった。
ここはイタリアで一番空気のきれいな場所らしく、正面の建物は、呼吸器疾患を患った子供のための療養施設らしい。
後ろの山はソラピス山(3205m)
ドロミテの山ので、ひときわ威容を放つ山が「トレチーメ(Tre Cime di Lavaredo)」。
名前の通り三つの峰が天空にそびえているのだが、ここからはそのうちの2つが良く見えた。
ドロミテ地方は山に囲まれたは小さな湖が多く、すぐそばにはランドロ湖もあるが、そこはパスしてもう少し北に向かったところにあるドッビアーコ湖に寄ってみた。
ドッビアーコの街外れにあるこの湖は緑の山の中にひっそりとたたずんでいて、湖畔にはキャンプ場が広がり、湖の周りには花が溢れるホテルやレストランが数軒あるだけの、物静かな場所で、ハクチョウやカモが悠々と泳いでいた。
ここでも湖面に映るドロミテの山がきれいだった。
春なのに紅葉したようなプラタナス?があり、その下にはキンポウゲがたくさん咲いていた。
コルチナ・ダンペッツォのホテルのご主人が言うには、北イタリアのボルツァーノとオーストリアのインスブルックを繋いでいる鉄道路線の辺りはまだまだ知られていないようで、ドロミテを目的に来てついでに寄る人が多いらしい。
けれども魅力ある街も多いので、もっとたくさんの人に知って欲しいと。
またこの辺りは国境が近いのでイタリア語とドイツ語表記も多くなっていた。