カイディエン帝廟、トゥドゥック帝廟、ティエンムー寺と回ったあと、フォーン川沿いを進み、最後に寄ったのが阮(ぐえん)朝王宮。
歴代13代阮朝国王の王宮だったところで、本来ならば華やかな建物が見られたはずなのに、ベトナム戦争時に破壊され、今ではほとんどが残っていないか、修復中となっていた。
この王宮は、歴代皇帝が中国を君主としていたため中国の影響が強く、北京の故宮を模して造られたと言われている。
[王宮正門]
門は3ヶ所あり、中央の門は皇族専用となっている。
城壁に囲まれた内側にはフラッグタワー、大和殿などがあったが城壁や城門の石造りの部分以外は元の姿が見られなかった。
[フラッグタワー]
敷地内に入って最初に目にしたフラッグタワー。
ベトナム戦争時の銃弾跡も残されていた。
ランドマークとなっている。
王宮内部はきらびやかになっていたが、これはベトナム戦争時に損傷されたものが復興終了した場所だけで、まだ手つかずの場所は芝生の広場になっていた。
完全に復興するのはまだまだ先らしい。
[内部の扉]
王宮の衣装を纏った男女が歓迎の演奏をしてくれた。
こうしてフエの観光が終わった。
この後、ダナンに戻るのだが、途中にあるミーソン遺跡にも寄ってみた。
ミーソン遺跡はダナンから約70kのところにある。
1999年に世界遺産に登録された、6世紀から13世紀頃まで栄えたチャンパ王国の遺跡。
チャンパ王国とは現在では少数民族のチャム族が築いた王朝と言われている。
海沿いに王国を築いたチャム族は交易のおかげで高い技術力を持っていたと言われていて、レベルの高い建築技術を取り入れていたらしい。
このミーソン遺跡はフランス統治時代にフランス人が見つけたと言われている。
ジャングルの中にあったので、分からなかったらしい。
現在では発掘作業も進んでいるが、まだまだ謎は残っているようだ。
チケット売り場からカートで5分くらい走ると遺跡の入り口になった。
ここから遺跡まではあと1kmある。
この1kmは一本道で、道路は整備されているが両脇は鬱蒼としたジャングルだった。
しばらく歩いたら休憩所と土産物屋やステージがあって、このステージでチャム族の伝統舞踊を鑑賞できた。
それを見た後、遺跡まではここからまた歩かなければならなかった。
突然目の前のジャングルがが開けたと思ったら遺跡群が現われた。
この遺跡はA ~Hまでの8つのエリアに分かれていて、中には修復作業などのために公開されていない場所もあった。
グループAにはミーソン遺跡で一番高く美しいとされていた主祠堂があったのだがベトナム戦争の爆撃により、現在は見る影もなかった。
ここもベトナム戦争の被害を受けていた。
観光客が集まっているのはB・C・Dのエリアで、この辺りは保存状態が良い場所だった。
チャム族は交易のあったインドから伝わったヒンドゥー教を信仰していたので、歴代王朝が代わる度に祠堂を建てていたらしく、シヴァ神を祀る祠堂たくさんあった。
[展示されていた踊るシヴァの像]
この後ダナンに戻った。
こうしてフエの旅を終えたが、行った時期が7月だったのでものすごく暑かった。
特に遺跡巡りなどはずっと戸外にいたので、ゆっくりと見学できなかった。
行く場合は時期も考慮しなければ・・・・
最後に、レストランで出た料理の飾り付けが可愛かったので、思わず写真を撮ってしまった。