寒くなってきて、見かける花も少なくなってきました。
それでもキク(菊)の花は色も形もさまざまにあちこちで咲いています。
一般的に栽培されているキクのことをイエギク(家菊)と呼ぶようです。
キクは日本のものだと思っていましたが、実はイエギクは中国が原産地なのです。
日本には奈良時代ごろに渡来してきて、江戸時代になってから観賞用に多くの品種が作り出されたようなのです。
それじゃ日本にはキクがなかったかというと、そうでもなくて日本にも自生するキクはあったのです。
それが野菊なのです。
昔から日本には多くの野菊は自生していたのですが、栽培されているキクはありませんでした。
野菊は、菊科の植物の中でも特に野生種やその近縁種のことなのですが、ヨメナ、シラヤマギク、ノコンギク、イソギクなどがあります。
イソギク(磯菊)
イソギクは花の形や色が他の野菊に似ているため、広い意味で野菊の一種と考えられています。
日本原産の菊科の植物です。
海辺の荒れた斜面などに分布するため、イソギク(磯菊)と名付けられました。
11~12月ごろ茎の先端に花弁のない小さな花を多数咲かせますが、舌状花が退化し、黄色い筒状花だけなのです。
葉は長さ4~8センチ、幅2センチ前後の長い楕円形。
葉の上半分にのみ浅い切れ込みが入り、裏面には銀白色の毛が密生しています。
その毛が葉の表側まで回って見えるので、一見すると葉に白い縁取りがあるように見えます。
学名:Chrysanthemum pacificum
英名:Ajania
別名:イワギク(岩菊)、シモカツギ
科名・属名:キク科 キク属
原産国:日本
ウォーキング中に見つけたイソギクに似て、舌状花のある品種
イソギクとイエギクを交配させた品種です。
舌状花が白色のものはハナイソギク、黄色のものはサトイソギク、赤色のものはアカバナイソギクまたはアカバナハナイソギクと、呼び分けているようです。
[ハナイソギク(花磯菊)]
筒状花の周辺に白い舌状花がついています。
[サトイソギク(里磯菊)]
筒状花の周辺に黄色い舌状花がついています。
[アカバナイソギク]
筒状花の周辺に赤い舌状花がついています。