プリトヴィッツェから2時間ほどでザグレブに着いた。
ここでは半日の観光が予定されていた。
ザグレブは今までのアドリア海沿岸のリゾート地とは違って、歴史のある建物が点在し、中世の雰囲気が味わえるヨーロッパらしい街並み残っている街。
見どころがコンパクトにまとまっているため、半日もあれば十分だということだった。
ということで、ずっと徒歩で街の観光になった。
大型バスの駐車場から大聖堂に向かって歩き始めた。
すぐ目の前にあったのが「石の門」。
かつてザグレブは大聖堂を中心とした聖職者の町「カプトル」と、聖マルコ教会を中心とした商人の町「グラデツ」という二つの街に分かれていて、それぞれが異民族の侵入を防ぐために石の壁で囲まれていて、そのため街に入るためには門を通らなければならなかったと説明があった。
当時、グラデツの街に入る門は6ヶ所あったが、現存しているのはこの「石の門」だけになってしまったらしい。
石の門の中には聖母マリアが祀られた小さな礼拝堂があった。
ザグレブの市民は毎日ここに来て聖母マリアに祈りを捧げていると言うことだった。
[石の門]
そして「石の門」を出たところにあったのが、「聖マルコ教会」。
この教会はポスターなどに良く使われていて、カラフルな屋根瓦に特徴があり、クロアチアらしい景色となっている。
屋根はクロアチアの国旗の色合いと同じで、これは左がクロアチア・スラヴォニア・ダルマチア王国を表す紋章、で、右がザグレブ市の紋章となっていた。
ここは教会には入らずに、前の通りを歩きながら建物を見るけだった。
この教会の前で中国人ツアー客と一緒になってしまった。
スピーカーを使って説明していたのでうるさかった。
スピーカーがなくても声は大きいのに。
道なりに歩いたら見えてきたのが「ロトルシュチャク塔(時計塔)」。
13世紀に建てられた街を見張るための塔で、今は正午に大砲を鳴らしている。
そして「ザグレブ大聖堂」。
「ザグレブ大聖堂」は尖塔の高さは105m、建築様式はネオゴシックで、珍しいのは白い壁に囲まれていること。
これはオスマン帝国から守るために造られたものらしい。
[ザグレブ大聖堂]
守護聖人は聖マリア。
[大聖堂内部]
ステンドグラスもたくさんあったが、あまり派手さがなく、それよりも床のタイルの方が印象深かった。
教会内の壁にはキリル文字の原形となった「グラゴール文字」と呼ばれるスラブ語圏最古の文字があった。
大聖堂の前にあったモニュメント。
「Monument of the Assumption of the Blessed Virgin Mary」
大聖堂の近くにある「ドラツ市場」にも行ったが、時間が遅かったので、お店はほとんど閉まっていた。
[店じまいした市場]
この市場は「ザグレブの胃袋」と呼ばれ、観光客にも人気があり、お土産なども買えて、人気はハチミツとラベンダーのグッズらしい。
後ろにある塔は「聖マリア教会」、ちょっとおしゃれな塔だけが見えた。
[大聖堂と聖マリア教会]
ザグレブの中心といえば「イェラチッチ広場」。
イェラチッチというのは、イェラチッチ伯爵のことで、彼は軍人であり政治家でもあって、19世紀にクロアチアの自治権を求めて戦ったクロアチアの英雄。
広場にはイェラチッチ伯爵の銅像があり、ランドマークになっている。
団体でのザグレブ観光を終えた。
この後はフリーとなり、街歩きをしたり買い物をしたりして、ツアーの最後の1日が終わった。
自分の中では東欧といえば、ヨーロッパの他の国と比べて何となく近寄りがたかったが、このツアーに参加してみてイメージが変わった。
今回行かなかった旧ユーゴの国をもっと回ってみたいとも思った。