日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ノゲイトウ

2021-08-25 07:00:00 | 植物

小さな公園で6月ごろからずっと咲いているのが「ノゲイトウ」

下から徐々に咲き始め、上部はピンクになって、火をつけたローソクのようになっている。

毎年夏になると咲き始め、秋まで次から次へと咲いている。

 

 

 

ニワトリの赤いトサカのような花を咲かせるケイトウ(鶏頭)の仲間らしいが、こっちの方が原種で、日本には奈良時代の後期に中国から入ってきたらしい。

その時代には『韓藍(からあい)』という名で呼ばれていて、万葉集には四種の歌が残っている。

その中の一首。

 

『秋さらば  移しもせむと我が蒔(ま)きし  韓藍の花を  誰れか摘みけむ』

---- 秋になったら染め物に使おうと思っていた花を誰が摘んでしまったのだろう(好きだった人は誰のものになってしまったのだろう)----

 

歌にもあるように、当時、韓藍は染色に使っていたようだ。

ちなみに、藍(あい)には赤い花のものもある。

韓は単に外来のと言う意味らしい。

 

 

今では野生化して、野原などでもよく見ることがある。

この花は乾燥に強く、花自体にもあまり水分がなくカサカサしているので、簡単にドライフラワーを作ることができる。

 


 

学名:Celosia argentea

英名:Silver cock's comb

別名:セロシア

科名・ 属名:ヒユ科  ケイトウ属(セロシア属)

原産国:アジア、アフリカ、アメリカの熱帯から亜熱帯

 

 

 

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キバナコスモス

2021-08-24 07:00:00 | 植物

 

 

「キバナコスモス」は黄色いコスモスだとずっと思っていた。

ところが、キバナコスモスはコスモスとは全く別の品種だということが分かった。

 

 

2つの花を比べてみると何となく雰囲気が違っている。

雰囲気だけで区別は難しいので、雄しべや雌しべの付き方や葉の形状の違いなどを見ると良く分かるかも。

コスモスの方は明治時代にメキシコから渡来したのだが、その時はピンク系と白系しかなかった。

その後大正時代になってからやはりメキシコから入った花があった。

それが黄色くてコスモスのような花だった。

命名した人たちが、「咲く時期も同じ頃だし、花も似ているから『キバナコスモス』にすればいいんじゃないかな」、と言ったかどうか分からないけれど、その名前になってしまった。

ところがその後、玉川大学農学部が世界で初めて黄色いコスモスの開発に成功した。

最初に入った本当のコスモスの方に黄色い花が誕生したのだ。

そして今ではその黄色い花の登場によって「黄色いコスモス」「キバナコスモス」の両方が混在してしまったという、ややこしい事態になってしまっている。

今更名前を変えることもできないし。

でも、こういったことは良くあることなのかもしれない。

例えば「シロヤマブキ」と「白花ヤマブキ」などもそう。

大昔、名前を付けた人は、まさか後世になって花の色を変える技術があることなど想像もできなかったのかもしれない。

 


 

学名:Cosmos sulphureus

英名:golden cosmos/yellow cosmos

別名:キバナアキザクラ(黄花秋桜)、イエローコスモス

科・属名:キク科 コスモス属

原産地:メキシコ

 


 

[黄色いコスモス] 

写真引用元---https://photo-pot.com/ (自然写真のフリー素材)

普通に流通しているらしいが、まだお目にかかっていない。

 

 

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クサギ(臭木)

2021-08-23 07:00:00 | 植物

今年の8月は暑いうえに雨続きだったりして、なかなか散歩にも出られなかった。

今日はいつもよりも暑くなく、過ごしやすいと思ったので、久々に大きな公園まで足を延ばしてみようと、張り切って家を出たのだけど・・・

やっぱり歩き始めたら暑いし、公園は緑の葉っぱばかりがが生い茂っているだけで、花も少ないし、来なければよかったと後悔してしまった。

それでも少し歩いていたら大きな木に花が咲いているのが見えた。

「クサギ(臭木)」だった。

 

 

 

里山を歩くと結構な確率で見ることができるクサギは、その名の通り「臭い」ということで有名。

でもそれは葉っぱの話で、花はほんのりと甘いような、いい香りがすることはあまり知られていない。

ジャスミンやユリの香りに似ていると思う。

葉っぱにしても、強く揉んだりしなければ何ともないし。

葉を揉んで臭いを出したとしても、ちょっと薬品臭っぽいくらいに感じるだけ。

でも、それがカメムシの臭いだって言う人もいるけど、そうかなぁ・・・

あまり気になるほどではないと思うけど。

これは名前を付けた人が悪いと思う。

クサギ=臭い木、だから臭くなくちゃいけないと思い込んでしまっているのかも。

 


 

学名: Clerodendrum trichotomum

英名: Harlequin glory bower

別名:クソクサギ、イヌノクリ、ベニバナクサギ

科名・属名: シソ科 クサギ属 (従来はクマツヅラ科だったが、現在はシソ科に分類されている)

原産地 :東アジア

 


 

花が終わり、秋になると萼は真っ赤になり全開して、中央に黒い実が生る。

 

実が落ちた後、萼だけ残る。

 

 

 

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サンゴジュ(珊瑚樹)

2021-08-21 07:00:00 | 植物

お盆にお墓参りに行った霊園の奥の方に数本の赤い実がたくさんついている木があった。

雨が降っていたため、雨にけぶって全体が霞んで見えたけれど、すぐに「サンゴジュ」だと分かった。

 

 

 

サンゴジュは日本などアジアの温帯から亜熱帯地方が原産の木。

とても強い木で、排気ガスでも海風にも負けずに育つ。

また、しっかりとした厚みのある葉には水分が多く含まれているため、火災の延焼防止の役割も果たすとして、街路樹や海岸沿いの生垣などに重宝がられている。

秋には実が赤く色づき、ちょうど海の中にある珊瑚のようだ、ということで「サンゴジュ(珊瑚樹)」という名前になっている。

 

 

 

この木はあちこちで見かけるけれど、千葉県以西の温暖な場所にしか生育していないらしい。

千葉県から北にはないのかな?

でも、最近の温暖化で生態系が変わっていれば、北の方でも見られるかもしれない。

 


 

学名:Viburnum odoratissimum var. awabuki

英名:sweet viburnum

別名:ヤブサンゴ、アワブキ (泡吹) 

科名・属名:レンプクソウ科 ガマズミ属

原産地:日本、台湾など

 

 

 

 

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カラスウリ(烏瓜)

2021-08-20 07:00:00 | 植物

「カラスウリ」の花が咲いていた。

それも、もうすぐしぼみそうな花。

本当ならばレースのようなもっと繊細な花なのに。

でも見られただけラッキーだった。

 

 

 

[カラスウリ・雄花]

 

咲いていたのは雄花だった。

カラスウリの雄花と雌花の株は別になっている。

隣には雌花の付いている株もあったが、時間的にすべてしぼんでいた。

雌花かどうかは花の元を見ると分かる。

元が膨らんでいるのが雌花で、カラスウリになる準備をしている。

 

[カラスウリ・雌花]

 

雄花と雌花の違いは、雄花のおしべの先端は別れていないが、雌花のめしべは先端が3つに別れている。

この時はすでにしぼんでしまっていて、めしべは見られなかった。

でも、その後何度か見に行ってやっと雌花に出会うことができた。

 

 

雌しべの先端が3つに割れているから、これは雌花に違いない。

 

これが秋には赤くなり、「カラスウリ」になる。

 

雌花が枯れて、花の元が膨らみ、カラスウリができている株もあった。

 

カラスウリの花は夕暮れ以降に咲いて夜明け前に閉じてしまうため、開いているのを見るのが難しい。

夜間に咲くのは、花粉を媒介する「エビガラスズメ」という蛾が夜行性であるためと言われているが、どうなんだろう。

この蛾はヒルガオ科の植物の葉を食べて成長すると言われているのに、カラスウリはウリ科なので・・・

 

 


 

学名:Trichosanthes cucumeroides

英名:Japanese snake gourd 

別名:タマズサ(玉章)、カラスノマクラ

原産地:中国、日本

 


 

カラスウリの実の中には20~30個くらいの種が入っている。

この種の形が面白く、いろいろなものに似ていると言われている。

打ち出の小槌だったり、カマキリの頭だったり、玉章(たまずさ、結び文のこと)だったりと。

別名のタマズサ(玉章)はそれで付いたもので、現在ではラブレターのことを指す。

また、大黒天が持つ打ち出の小槌のようにも見えるので、財布に入れると「金運のお守り」になるとも言われている。

 

 

 
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