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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

白昼堂々の狂気と衝撃と救済の『ミッドサマー』

2020年02月11日 22時54分00秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:2/28
狂気🤯:★★★★★★★★★★
衝撃😳:★★★★★★★
グロ🤮:★★★★☆
怖い😖:★★★★☆

ふぁびゃああああ((((;゚Д゚)))))))
こんな映画初めてかも。。。
マジで開いた口が塞がらないほどの狂気と衝撃。。。
その点に限れば、『パラサイト』を優に超えるわ。。。

小さい頃のトラウマでホラー映画は基本観ないと決めているのだけど、
これは観てよかった。。。

予告の時点でね、真昼間の光景ばかりだったから、
そんなに怖くないだろうとは思ったから観たんだけど、、、
ホラー的な怖さではなく、
狂気と物理的なグチャミソという意味での怖さだったのでギリギリセーフ(笑)

話としては、家族を不慮の事故で失ったダニー(フローレンス・ピュー)が、
友人たちとスウェーデンの奥地にある村に旅行に行き、
そこで華やかな祝祭を体験するんだけど、
やがて想像を絶する悪夢に遭遇するというもの。

人里離れた小さなコミュニティに根付く
伝承やらしきたりに巻き込まれていく恐怖がとにかく刺激的。

しかも、太陽が沈まない村で、全身真っ白な衣装に身を包んだ村人たちという
「明るさの極み」みたいな中で、常識が通じない理不尽さと、
外に助けを求められない閉塞感という対比がものすごく映える。

そういう意味では、この映画のすごいところは「ホラー=暗くジメジメした感じ」
という王道の真逆を行ったところだと思うんだ。
あんなに明るい中でここまで怖くできるのだから。。。😱

そんな怖い話の中でも、主人公にとっては救済的な意味合いもあり、
ある意味ホラー形式のヒューマンドラマと捉えられなくもないかな。

あと、世紀の美少年だったビョルン・アンドレセンが出ているのもポイント高い。

なお、この映画は本来2月21日公開予定なのだけど、
今回は町山智浩さんの解説付きの特別イベントでした。

来場者の質問に応える形で進んでいくんだけど、
町山さんぐらいの幅広い知識があると、映画もさらに面白く観れるだろうなと思った。

映画作りの参考にしたのがまさかの日本映画だったりとか。
(今村昌平監督の『神々の深き欲望』(1968)やら『楢山節考』(1983)やら)

スウェーデンの映画会社からの依頼なのに実際の撮影はハンガリーだったりとか。

人里離れた村に行く話は、白人が有色人種の未開の部族のところに行くのが王道だけど、
今回はあえて逆にしているとか。

この映画の主人公と彼氏の関係は、監督自身の恋人とのエピソードを踏まえての構成だけど、
それもイングマール・ベルイマン監督の『ある結婚の風景』(1973)を参考にしているとか。
(なお、その映画は『マリッジ・ストーリー』にも影響を与えているそう)

作品への理解が深まりますわ。

映画『ミッドサマー』 2020年2月21日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

映画『ミッドサマー』 2020年2月21日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

 

男臭さ全開の映画『大脱走』

2020年02月11日 13時57分51秒 | 映画


「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1963年のアメリカ映画『大脱走』。
今だとサントリーの胡麻麦茶のCMで流れてる曲が、この映画のメインテーマです。

男臭さ全開!!
女の「お」の字も出てきません。
下ネタもなく、ただひたすら男たちが泥と汗にまみれる脱獄映画。

舞台は第二次大戦下のドイツ
新設された捕虜収容所に大量の捕虜が送られてきたんだけど、
その中に脱走常習犯が何人もいて、
彼らが協力し合って脱走を試みるというスリル満載の話です。

脱走したい人を組織し、役割を決め、
必要な備品を調達したり、トンネルを掘ったり、
敵兵と懐柔したり、そんなこと本当にできるのかっていう感じ。

調達屋とかどうやってそんなにたくさんの備品を持ち込むのか謎だし、
素人がそんなに深く掘れるのかっていうのも信じ難い。。。

でも、これ実話なんだよね(笑)
だから、脚色している部分はあるにせよ、
実際こういったことをやってのけたというのが本当に驚き。

堀った土をズボンの裾から捨てたり、
タバコが賄賂替わりになっていたりするのは、
『ショーシャンクの空に』も少し影響されているんじゃないかって感じる。

しかし、ここまでできたのもの当時だからってのは大きいと思うんだよね。
今だったら、そもそも刑務所を構成する素材が人力じゃ到底掘れるものではないと思うし、
最新テクノロジーで勝手なことはできなそうだし。
シルベスター・スタローンの『大脱出』のような映画もあるけど、
あれはかなり特殊かなと(笑)

ひとつわかりづらかったのは、ドイツ兵と捕虜の見分けがつきづらかったこと。
中には軍服を着たままの捕虜もいて、しかも色味が近しいから、
どっちがどっちか混乱するところもあった(笑)

とはいえ、脱走するまでのスリリングな過程と、
脱走後の逃走劇もエキサイティングで非常に面白い映画です。

この映画を観るにあたり、
"キング・オブ・クール"の異名を持つ
スティーブ・マックイーンをちょっと調べたけど、
1974年には世界で最も高級取りの映画スターになったり、
彼の映画チラシは1枚数十万円するものがあったり、
その人気の高さがハンパない。。。
しかも、『パピヨン』にも出ているから、脱獄映画と縁があるっていう(笑)