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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

歪んだ性癖と狂気に満ちた『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』

2020年02月20日 23時38分33秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:21/33
狂気🤯:★★★★★
汚い🤮:★★★★☆
グロ🤮:★★★★☆

あー、これ、アカンやつですな。。。
孤独と哀愁を漂わせながら、
歪んだ性癖と狂気に満ちた世界への誘い。。。

実在したドイツの殺人鬼フリッツ・ホンカの映画です。
フリッツ(ヨナス・ダスラー)は夜な夜なバーに出向いて女を漁るも、
不細工すぎてほとんど相手にされず。
それでもなんとか捕まえた娼婦を持ち帰り、
犯し、殺し、バラバラに切断するというマジでやべえ内容。

これが実話というのだから信じられないのだけど、
この映画で印象的なのは「画のグロさ」と「フリッツの孤独」です。

彼の訪れるバーが謎でさ、ジジイとババアしかいないのさ。
んで、見た目的には50代かな、それぐらいの飲んだくれの肉の塊のような
高齢の娼婦たちを口説いて持ち帰って犯すのだけど、
言うことを聞かないと、すぐ殴ったり、ビンで顔面砕いたり、
ハサミで切り刻んだりするから、血も絶えないんだよね。。。

汚い言葉を使ってしまうけど、
ブ男とデブババアがヤリまくるスプラッター映画なので、
本当に画がグロい、汚い(笑)

「人のセックスを笑うな」とは言うけど、
これは笑うどころか目を背けたくなるね。。。

ただ、それをモザイクなしでなんの惜しげもなくみんな裸体を晒すから、
ものすごくリアリティはあるんだよ
(『ミッドサマー』もそうだったけど、最近モザイクかけないの流行りなのかな。。)

ある意味、人間らしいと思うし、むしろ感情が一定ラインを超え、
本能に忠実に従ったら、本来人間とは汚いものなのかもしれないとさえ思う。

で、本編では語られないのだけど、
なんでこんな高齢の娼婦ばかり狙うのかというと、
彼の性癖が理由らしいんだよね。

フリッツ自身はセックスよりもフェラを好んでいたようなんだけど、
下手をすれば性器を噛まれるという恐怖もあった。

さらに、彼は自分より背の低い女性が好みだったようで、
自身の165cmより低い人で歯のない女性だと、
50歳以上の娼婦しかいなかったのだそうだ
(なお、1970年代当時のドイツ人女性の平均身長は168cm)。

彼がこんな狂気に満ちた形になってしまったのは、
幼い頃の家庭環境や自身の離婚が要因になっていると言われているけど、
自分ではどうしようもないことのせいで人格が歪んでしまい、
結果殺人を犯してしまうのだから、
ある意味彼も被害者というか、
常に孤独や寂しさとの戦いだったのかもなーと考えると、
少し可哀想にも思える。

そんなフリッツを演じたのはヨナス・ダスラーという俳優で、
23歳のイケメンが特殊メイクで醜い40代のおっさんに変身しているのがすごい。
(『テセウスの船』の老け顔メイクは見習うべき(笑))

さらに、監督は36歳にして世界三大映画祭すべてで賞を獲得した
ファティ・アキンという才能の塊のような方です。

個人的には、リアリティある画の汚さや
フリッツ・ホンカの狂気に満ちた人格が魅力だとは思うものの、
かなりホラーやスプラッターな感じなので、
相当好き嫌いは分かれるかなー(笑)

映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』公式サイト

第69回ベルリン国際映画祭コンペティション部門正式出品。2月14日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか“ブラッディバ...

映画『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』公式サイト

 

主演2人の色気にウットリな『グッドライアー 偽りのゲーム』

2020年02月20日 01時03分42秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:21/32
スリル😱:★★★☆☆
⠀ 驚き😳:★★★☆☆
⠀ グロ🤮:★★☆☆☆

メインの2人が大ベテランすぎな映画です。
そろって大英帝国勲章を受勲しているので、
イアン・マッケランには“サー”が、
ヘレン・ミレンには“デイム”の称号がついてます。

話としては、ベテラン詐欺師のロイ・コートネイ(イアン・マッケラン)が、
多大な資産を持つウブな老女ベティ・マクリーシュ(ヘレン・ミレン)を騙して資産をぶんどろうとするのだけど、
ベティはある策略をめぐらせていて、、、っていうもの。

ネタバレになっちゃうから詳しく書かないけど、
もはやタイトル通りの映画なので、展開は予想できるんだよね。
ただ、どこで騙し合いがお互いにバレるのかっていうスリルがある。

オチはやや無理矢理感あるし、そんなんいくらでも設定変えられるじゃんって思うところはあるんだけど、
とにかく主演2人の年齢を超越した色気がヤバすぎて、それだけで観る価値はあると思った。

イアン・マッケランは80歳なのに渋すぎだし、ヘレン・ミレンは74歳なのに綺麗すぎる。。。
それでいて、終盤にけっこう激しい演技をするもんだから、健康状態がすさまじいなと(笑)

こんな歳の取り方したいと思ったけど、
彼らの若い頃の姿を見ると、自分とは月とすっぽんすぎたので諦めました(笑)

映画『グッドライアー 偽りのゲーム』公式サイト

アカデミー賞受賞女優ヘレン・ミレン × 二度のアカデミー賞ノミネート俳優イアン・マッケラン。映画『グッドライアー 偽りのゲーム』2020年2...

 

超絶わかりづらかった『影裏』

2020年02月20日 00時48分06秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:31/31
謎😑:★★★★☆

すみません、僕にはまったくよさがわかりませんでした。。。

話としては、主人公である今野秋一(綾野剛)が
赴任先の盛岡で日浅典博(松田龍平)と出会うも、
突然日浅がいなくなり、その足取りを追っていくというもの。

慣れない土地で友人もおらず独りで過ごしていた今野にとって、
同い年の日浅といっしょにいる時間は心地よく、
今野の人生に安息を与えていたのはわかった。

今野が日浅に淡い恋心を抱き、
友人という枠を超えた感情を持っているのもわかった。

それが、日浅の足取りを追っていく過程で、
知られざる彼の顔を知ることの驚きやある種の恐怖というものも感じた。

が、しかし、、、ドラマチックな展開はなく、静かに淡々と時が止まったかのように進む上に、
サスペンスやミステリーといった感じもないので、
あまりにも単調すぎて意識が飛びそうになる。。。

まったく感情移入できなかったし、
そもそもなんでそこまでして探すの?って。
そんな仲良さそうなシーンもなかったし、
なんなら日浅の距離感ちょっとめんどくさそうだし(笑)

こういうことを言うと、「こいつは繊細な心理描写がわかってない」だの、
「機微な人間関係のよさを愚弄してる」だの思われそうだけど、
とにかく僕にはわからなかったよ!

『るろ剣』の大友啓史監督だったけど、
ジャンルからしてかなり違うので、あれを期待してはダメね。

ただ、唯一、日浅のセリフにあった
「知った気になるなよ。人を見る時はな、その裏側、影の一番濃い所を見るんだよ」
というのは、現代社会において何事にも当てはまる深いセリフだなと思いました。

SNSで自分を盛ることが容易になってきた現代、
見えるものだけを鵜呑みにしない方がよいなと。

映画『影裏』オフィシャルサイト

大ヒット上映中 綾野剛×松田龍平初共演 監督:大友啓史 原作:沼田真佑「影裏」(文春文庫刊)