Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

蒼井優のエロさが光る『ロマンスドール』

2020年02月14日 00時55分11秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:28/29
⠀ ⠀ 感動😭:★☆☆☆☆
⠀ 切ない😣:★★☆☆☆
おっぱい🐄:★★★☆☆

艶かしい。
蒼井優が艶かしい✨

ラブドール職人の高橋一生と、その恋人の蒼井優のラブストーリー。
終盤でようやくタイトルの『ロマンスドール』の意味が明らかに。

しかし、僕にはちょっと面白さがわからなかったなー。
あんまり感動できなかった。

夫婦仲の変化がわかりづらくて、危機が訪れてもほとんど感情移入できなかったのと、
お互いに必要な存在なんだなってのがまったく伝わって来なくて。。。

気持ちの移り変わりに乗っていけなかったんだよね。
唐突なのはいいんだけど、流れがスッて入って来なかった。

あとは、主人公の職業からして、
まあそうなるだろうなってオチがわかりきってたってのもある(笑)

とはいえ、蒼井優の演技が相変わらずすごい。
セリフの言い方や表情が毎回リアルで秀逸。
『彼女がその名を知らない鳥たち』でも感じたけど、
ベッドシーンでの囁きや吐息が本当にエロい。

でも、そういうのだけじゃないんだよね。
ドラマ『先に生まれただけの僕』で見せた酔っぱらった演技や、
映画『グール』で見せた悪役もすごくよかったし、
彼女の演技は本当に好きです。

高橋一生は詰め寄るシーンになるとどうしても
ドラマ『カルテット』の役とかぶる(笑)

ラブドールはああやって作るのかと勉強になったけど、
昔、女性のおっぱいで型を取って陶器作ってるおじさんがいたことを思い出したw

映画『ロマンスドール』公式サイト |大ヒット上映中

高橋一生×蒼井優 自身の初のオリジナル小説を、タナダユキ自らが脚本・監督!10年の、嘘と秘密と、ほんとの愛。

 

白昼堂々の狂気と衝撃と救済の『ミッドサマー』

2020年02月11日 22時54分00秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:2/28
狂気🤯:★★★★★★★★★★
衝撃😳:★★★★★★★
グロ🤮:★★★★☆
怖い😖:★★★★☆

ふぁびゃああああ((((;゚Д゚)))))))
こんな映画初めてかも。。。
マジで開いた口が塞がらないほどの狂気と衝撃。。。
その点に限れば、『パラサイト』を優に超えるわ。。。

小さい頃のトラウマでホラー映画は基本観ないと決めているのだけど、
これは観てよかった。。。

予告の時点でね、真昼間の光景ばかりだったから、
そんなに怖くないだろうとは思ったから観たんだけど、、、
ホラー的な怖さではなく、
狂気と物理的なグチャミソという意味での怖さだったのでギリギリセーフ(笑)

話としては、家族を不慮の事故で失ったダニー(フローレンス・ピュー)が、
友人たちとスウェーデンの奥地にある村に旅行に行き、
そこで華やかな祝祭を体験するんだけど、
やがて想像を絶する悪夢に遭遇するというもの。

人里離れた小さなコミュニティに根付く
伝承やらしきたりに巻き込まれていく恐怖がとにかく刺激的。

しかも、太陽が沈まない村で、全身真っ白な衣装に身を包んだ村人たちという
「明るさの極み」みたいな中で、常識が通じない理不尽さと、
外に助けを求められない閉塞感という対比がものすごく映える。

そういう意味では、この映画のすごいところは「ホラー=暗くジメジメした感じ」
という王道の真逆を行ったところだと思うんだ。
あんなに明るい中でここまで怖くできるのだから。。。😱

そんな怖い話の中でも、主人公にとっては救済的な意味合いもあり、
ある意味ホラー形式のヒューマンドラマと捉えられなくもないかな。

あと、世紀の美少年だったビョルン・アンドレセンが出ているのもポイント高い。

なお、この映画は本来2月21日公開予定なのだけど、
今回は町山智浩さんの解説付きの特別イベントでした。

来場者の質問に応える形で進んでいくんだけど、
町山さんぐらいの幅広い知識があると、映画もさらに面白く観れるだろうなと思った。

映画作りの参考にしたのがまさかの日本映画だったりとか。
(今村昌平監督の『神々の深き欲望』(1968)やら『楢山節考』(1983)やら)

スウェーデンの映画会社からの依頼なのに実際の撮影はハンガリーだったりとか。

人里離れた村に行く話は、白人が有色人種の未開の部族のところに行くのが王道だけど、
今回はあえて逆にしているとか。

この映画の主人公と彼氏の関係は、監督自身の恋人とのエピソードを踏まえての構成だけど、
それもイングマール・ベルイマン監督の『ある結婚の風景』(1973)を参考にしているとか。
(なお、その映画は『マリッジ・ストーリー』にも影響を与えているそう)

作品への理解が深まりますわ。

映画『ミッドサマー』 2020年2月21日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

映画『ミッドサマー』 2020年2月21日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

 

男臭さ全開の映画『大脱走』

2020年02月11日 13時57分51秒 | 映画


「午前十時の映画祭10-FINAL」にて。
1963年のアメリカ映画『大脱走』。
今だとサントリーの胡麻麦茶のCMで流れてる曲が、この映画のメインテーマです。

男臭さ全開!!
女の「お」の字も出てきません。
下ネタもなく、ただひたすら男たちが泥と汗にまみれる脱獄映画。

舞台は第二次大戦下のドイツ
新設された捕虜収容所に大量の捕虜が送られてきたんだけど、
その中に脱走常習犯が何人もいて、
彼らが協力し合って脱走を試みるというスリル満載の話です。

脱走したい人を組織し、役割を決め、
必要な備品を調達したり、トンネルを掘ったり、
敵兵と懐柔したり、そんなこと本当にできるのかっていう感じ。

調達屋とかどうやってそんなにたくさんの備品を持ち込むのか謎だし、
素人がそんなに深く掘れるのかっていうのも信じ難い。。。

でも、これ実話なんだよね(笑)
だから、脚色している部分はあるにせよ、
実際こういったことをやってのけたというのが本当に驚き。

堀った土をズボンの裾から捨てたり、
タバコが賄賂替わりになっていたりするのは、
『ショーシャンクの空に』も少し影響されているんじゃないかって感じる。

しかし、ここまでできたのもの当時だからってのは大きいと思うんだよね。
今だったら、そもそも刑務所を構成する素材が人力じゃ到底掘れるものではないと思うし、
最新テクノロジーで勝手なことはできなそうだし。
シルベスター・スタローンの『大脱出』のような映画もあるけど、
あれはかなり特殊かなと(笑)

ひとつわかりづらかったのは、ドイツ兵と捕虜の見分けがつきづらかったこと。
中には軍服を着たままの捕虜もいて、しかも色味が近しいから、
どっちがどっちか混乱するところもあった(笑)

とはいえ、脱走するまでのスリリングな過程と、
脱走後の逃走劇もエキサイティングで非常に面白い映画です。

この映画を観るにあたり、
"キング・オブ・クール"の異名を持つ
スティーブ・マックイーンをちょっと調べたけど、
1974年には世界で最も高級取りの映画スターになったり、
彼の映画チラシは1枚数十万円するものがあったり、
その人気の高さがハンパない。。。
しかも、『パピヨン』にも出ているから、脱獄映画と縁があるっていう(笑)

ジェニファー・ロペスのセクシーさが常軌を逸していた『ハスラーズ』

2020年02月08日 22時45分13秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:16/27
⠀ ⠀ ⠀ 笑い😂:★★★☆☆
かっこいい🤩:★★★★☆
⠀ セクシー😍:★★★★★

バ、バカな、、、ジェニファー・ロペス、、、本当に50歳なのか?
もう外人好きにはたまらん映画だよ。
ダイナマイトなバディ、、、でもいいよ!全然いいよ!!

これはストリッパーたちの話です。
リーマン・ショックで彼女らも商売あがったりの中、
その元凶であるウォール街の男たちが
変わらず裕福な生活をしていることに憤りを感じ、
彼らから金を騙し取ろうというもの。
しかも、実話ベースらしい(男からしたら怖い話だw)

雰囲気としてはオトナ版『オーシャンズ8』のような感じで、
犯罪に手を染めてどんどんエスカレートしていく彼女たちの生き様を、
スリルと笑いたっぷりに描いているのが面白い。

でも、この映画の見どころはストーリー云々じゃないんだよね(笑)
出てくるストリッパーたちのセクシーさ、
特にジェニファー・ロペスが一番のポイント。

とにかく、彼女がヤバいカッコイイ!!
ダンスシーンはもちろんのこと、
毛皮を着ても、オールド・ネイビーのパーカー着ても
何でも似合うのがすごい。

先日のシャキーラとのコラボショーでも話題になったけれど、
セクシーというレベルを通り越して、まさにセックス・シンボルだった。

エキゾチックな美しい顔立ちはもちろんのこと、
ハリのある大きな胸に、たくましいお尻、
滑らかな肌、そして何といってもすごいのが筋肉。
腹筋割れてるし、背筋もバキバキでした。

彼女、トレーニングを積んで、
ポールダンスのシーンはスタントなしで自分でやったそう。
こういうストイックなところが、
年齢を感じさせないパフォーマンスに繋がるんだろうなー。

日本の女優さんでこんな50歳いるだろうか。
セクシーさや煌びやかさだけなら叶姉妹が対抗できそうだけど、
歌って踊れることを踏まえると、
ジェニファー・ロペスに匹敵する人はいなそう。

また、今回はコンスタンス・ウー(『クレイジー・リッチ!』でヒロインやってた人)が
唯一のアジア人かつジェニファー・ロペスの親友役でメイン張ってたけど、
セクシーさの点で完全にジェニファー・ロペスに食われてたし、
他の欧米人の方がよかったのではと思った。
まあ、同じアジア人の目から見たらってだけだから、
アメリカ人からしたら東洋美人ってことでそそられるのかもしれないけど。

この映画を観ると、セクシーとはなんぞやってことを考える。
ジェニファー・ロペスだけ群を抜いていたけど、
ストリッパーという設定だからか他のキャストもみんな体がたくましかった。

で、このたくましさがセクシーさに繋がっていると思うんだよね。
やっぱりセクシーさの要因として、ある程度の太さや肉づきは必要だと思った。
男女共に。
最近は日本でも筋トレブーム来てるけど、
それでもまだ細い方ががよしとされている気もするから、
まだまだ遠く及ばない(笑)

おっきな乳、おっきな尻、たくましい筋肉。
邦画じゃなかなか見れないセクシーのアベンジャーズ、
外人好きならたまらない画だと思います(笑)

ちなみに、僕が一番好きだったのは、
すぐゲロ吐いちゃう役をやったリリー・ラインハートって人です。

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全米初登場No.1&興収100億円突破!ウォール街を震撼させた驚愕の実話を描く、クライム・エンターテインメント!刺激的な毎日、贅沢な暮らし、...

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ヲタクの生態をみんなで楽しむ『ヲタクに恋は難しい』

2020年02月07日 23時14分47秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:16/26
⠀ 笑い😂:★★★★☆
⠀ 恋愛💕:★★☆☆☆
⠀ ⠀ 歌🎤:★★★☆☆
⠀ 踊り🕺:★★☆☆☆
ヲタク🤓:★★★★★

ヲタク同士の恋愛をテーマにしたラブコメで、まさかのミュージカル(笑)
『電車男』っぽい感じもします。
ヲタク界隈からは評判よくないみたいだけど、僕はアリだと思いました。

話としては、隠れ腐女子の桃瀬成海(高畑充希)と
ゲームヲタクの二藤宏嵩(山﨑賢人)の恋愛模様を描いています。
2人ともヲタクだからこそ、お互いを理解し合い、交際に発展するものの、
その前には様々な困難が待ち受けているというもの。

でも、恋愛要素は正直薄い。
薄いってか、印象に残らない。
2人とも(特に成海が)ヲタ活に精を出しすぎてて(笑)

アニヲタ、ゲーヲタ、声優ドルヲタ、コスプレイヤーなど、
いろんなヲタクが出てくるから観ていて楽しいし、
ヲタク会話が続くところはテロップを入れて
わかりやすく見せるなどの工夫があってよかったと思う。

ただ、この映画の魅力はヲタクどうこうよりも、
福田雄一監督の作ったコメディ作品ってところだと思う。

佐藤二朗、ムロツヨシ、賀来賢人など福田作品の常連を始めとした、
あの独特の“間”や言動、顔芸などはやっぱり面白いし、
斎藤工のキャラの強烈さは最高だった。
コメディにおける“福田節”という1ジャンルを確立してるよね。

そこはすごくおかしくて笑えるのだけど、
この映画の注意すべきところは、
あくまでも「一般人がヲタクという生き物の生態を面白おかしく知る」
という点にあるところだ。
ヲタクたちの作品に対する愛や、そこにかける情熱を見るものではない。

もちろん、コミケの締め切りに追われたり、
専門用語で会話したり、「ヲタクあるある」みたいな部分もあるんだけど、
きっと重度のヲタクからしたら、
ヲタクの上澄みだけをすくったような画やらコスプレのクオリティやら、
いろいろ突っ込みたくなるところはあると思う(笑)

でも、この映画はそもそもガチ勢は相手にしておらず、
あくまでもラブコメ好きな人を対象にしているだろうから、
なまじヲタクをテーマにしているだけに、
ややギャップは生まれそうな気はする。

あと、ミュージカルの部分はかなり気になるところ。
まず、歌詞がよく聞こえないんだ。。。
何言ってるのかほとんどわからなくて。。。
その上、1つ1つの歌が長いから、聞いてるのがちょっと辛い(笑)

昨年の『ダンス・ウィズ・ミー』よりはミュージカルしてたけど、
やっぱり洋画のそれと比べちゃうとね。。。
普通に歌と踊りなくてもよかった気がする。

とはいえ、総合的に見て笑えるし、個人的には面白い映画でした。
一般〜ライトヲタ層までなら、普通に楽しめると思う。

僕自身は、映画の登場人物と比べたら何のヲタクでもないと思うけど、
自分の好きなものは胸を張って好きでい続けることは大事だなーと思いました。

映画『ヲタクに恋は難しい』公式サイト

累計発行部数900万部突破の「ヲタクに恋は難しい」が、脚本・監督:福田雄一により実写映画化!2020年2月7日(金)公開

 

超ライザップな『母との約束、250通の手紙』

2020年02月07日 01時28分43秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:12/25
⠀ 狂気🤯:★★★☆☆
⠀ 感動😭:★★★☆☆
母強し🤱:★★★★★

全国のお母さん、聞こえていますか。。。
この母親の目指すところは、子供への愛でしょうか。
それとも、単なる自己顕示欲でしょうか。

この映画、とにかく母親がやべえんですわ。。。
ある意味、狂気に満ちてる。。。
子を持つ親の感想を聞きたい(笑)

話としては、フランスの三島由紀夫とも評される文豪ロマン・ガリの自伝を映画化したもので、
フランスでは100万人を動員するほどのヒット作なんだって。

ロマン・ガリの幼少期から作家になるまでを、
母親との交流という観点から描いているのだけど、
さて、この母親をどう見るか。

子離れできないメンヘラと見るか、
壮大な夢と期待を子供に押しつけるサイコパスと見るか。

僕は、目標にフルコミットするライザップだと思いました(笑)

ロマン・ガリが小さい頃から、彼を外交官および作家にするために、
一切の隙も与えず鍛えまくるという星一徹のような母親です。

なぜ、彼女がその2つにこだわるのかは詳しくわからないけれど、
とりあえず子供の意見は完全無視。

ヴァイオリンをやらせて才能がないとわかったら即効やめさせ、
絵を描き出したら「画家とかふざけんな!」と。
外交官と作家になること以外は一切認めなかったんだよね。

男が闘っていいのは、女・名誉・フランスのためだけと豪語し、
ロマン・ガリが戦地で病に伏したときも「書け!書きまくれ!」とまくし立てる始末。

戦争中は離れて暮らしていたので、2人は文通でやり取りをしていたのだけど、
その手紙に隠された秘密がまた感動的で。

こんな母子物語観たことないけど、
この母親のもとで育ったらそりゃ作家になるわというぐらい人間的にぶっとんでた(笑)
愛と自己顕示欲の入り混じった母親の子に対する想い。
しかと受け止めました。

ロマン・ガリの女性関係は、やや太宰治を彷彿とさせたけど、
昔の作家はみんな女性関係派手だったのかな?(笑)

映画『母との約束、250通の手紙』公式サイト

フランス有名作家ロマン・ガリのベストセラー自伝小説をシャルロット・ゲンズブール×ピエール・ニネ豪華共演で映画化!あの日、ぼくは誓った。母の途...

映画『母との約束、250通の手紙』公式サイト

 

『ザ・ウォーク』を超える高所エンターテインメント『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』

2020年02月06日 00時13分34秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:15/24
⠀ ⠀ スリル😱:★★★★☆
⠀ ⠀ ⠀ 感動😭:★★☆☆☆
歴史的意義🧐:★★★★☆

初めてでした。気球乗りの映画。
(ちなみに、小学生の頃、学校の行事で乗ったことがあります)

もう気球って時点でわかると思うけど、、、高所恐怖症の人はけっこう辛いかも(笑)
ビルとビルの間を綱渡りする『ザ・ウォーク』って映画があったけど、
高さはあれの比じゃないからね。。。

これ、実話ベースの話で、気象学者であるジェームズ・グレーシャー(エディ・レッドメイン)が、
気球乗りのアメリア・レン(フェリシティ・ジョーンズ)と共に、
高度11000mを超える高さまで昇って行くというもの。
(もちろん、当時の世界最高記録👑)

よくある映画のように、何度か失敗して最後にようやく成功という流れではなく、
しょっぱなから本番に挑み、途中回想という形でこれまでのいきさつを振り返るという構成。

とにかく、目の前に広がる光景が圧倒的に綺麗。
見渡す限りのありったけの雲雲雲雲雲。
『フリー・ソロ』で強大な山を、『ドルフィン・マン』で広大な海を観てきたけど、
今回はありったけの雲です。

『天空の城ラピュタ』で雲の中に突入するシーンや、
『天気の子』のキービジュアルをそのまんま実写化したような感じで、
大自然の神々しさが圧巻。

しかし、この映画の見どころはそれだけではなかった。。。
高度が上がれば酸素は薄くなり、気温は下がり、気球は凍りつき、
これ以上昇ると死ぬ!ってピンチに陥っててんやわんや。

何度も「もうやめてくれ」と心の中で叫んだよ。
だって、こえーし、、、落ちたらどーすんだし、、、
てか、マイナス15度なのに薄着すぎるだろ。。。

僕もこの前、真冬のキャンプ場で薄着(フリーザ)だったけど、
あの何倍もの寒さで、酸素もなくて、
狭いゴンドラの中助けも呼べない状況なんて想像しただけで恐ろしい。。。

しかも、実際の撮影も11000mまでは行かないにしろ、
キャストは600mのところでアクションを行い、
低酸素訓練を受け、
テイクの合間は氷の中に手を浸して
寒さにリアリティを出していたというから、
そのプロ意識に脱帽です。。。

なお、彼らの命がけの偉業により、
大気に層があることが判明し、
より科学的な天気予報を実施することが可能になったそう。

「傍観者は世界を変えられない。選択して生きる者でなければ」
というセリフが刺さります。

ちなみに、ジェームズ・グレーシャーは実在の人物だけど、
アメリア・レンは架空の人物らしい(笑)
この偉業自体はジェームズとヘンリー・コックスウェルという男性のものだけど、
そのヘンリーがアメリアに置き換えられているそう。

映画

フェリシティ・ジョーンズ × エディ・レッドメイン 『博士と彼女のセオリー』W主演、再び!! 高度12,000メートルを体感!! 人類の限界...

映画『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』公式サイト

 

企業の究極の遊び心『前田建設ファンタジー営業部』

2020年02月05日 00時21分35秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:6/23
⠀ 笑い😂:★★★★☆
⠀ ⠀ 夢🤤:★★★★☆
中二病🥳:★★★★☆

ドチャクソ面白いなこれ!!
壮大な企業CMみたいだ。
てか、もう『マジンガーZ』のスピンオフでいいのでは。
(観客に意外とおじさんが多かったのはそういう理由かってw)

前田建設の広報戦略の一環として、
アニメ『マジンガーZ』の格納庫を実際に造ったら
どれだけの費用と工期がかかるのかを大真面目に算出する映画。

僕は知らなかったのだけど、前田建設って実在の企業で、
しかも本当にこんなことやってたんだっていうのが驚き。

もともと一般にはなじみの薄いゼネコンの業務内容を
人々に知ってもらうため、若手社員発案で始まった企画だそう。

『マジンガーZ』のアニメを観て、
格納庫を造るのに必要な要件を洗い出し、
それぞれ専門の担当者に協力を仰ぎ、
少しずつ形にしていくというまさに夢のある業務。

見積もるまでで実際に造りはしないから、
見返りはほぼないのだけど、
遊び心満載な内容をうらやましく感じました(笑)
(よくGO出たなw)

さらに、アニメ内での作画揺れ(話によって設定が異なること)があったり、
途中でマジンガーZが格納庫の中で横移動するという事実が発覚したりと、
何度も困難にぶち当たるんだけど、
「地球の危機だから!」
「いつミケーネ帝国が復活するかわからないから!」と、
全員中二病全開で乗り越えていく姿がツボだった(笑)

マジンガーZに親しんだ世代なら絶対楽しめるし、
企業エンターテインメントとしても普通に面白い。
マジンガーZと前田建設のいい宣伝だね。
あらゆる製造業に横展開できそう(笑)

最後の終わり方も夢があってすごくいいけど、
個人的にはオープニングのメンバー紹介が一番好き!

映画『前田建設ファンタジー営業部』公式サイト

マジンガーZの格納庫を作る?日本の技術の底力を見せつけた、熱きサラリーマンたちの感動の実話。映画『前田建設ファンタジー営業部』2020.1....

映画『前田建設ファンタジー営業部』公式サイト

 

ハリウッド映画はこうでなくちゃ代表のような『バッドボーイズ フォー・ライフ』

2020年02月03日 22時44分40秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:3/22
Rotten Tomatoes満足度:77%
 興奮🤩:★★★★☆
スリル😱:★★★★☆
 笑い😂:★★★★☆

シリーズ1作目から約20年、前作から約17年ぶりの新作。
なぜ今さらって思ってたんだけど、
これやっぱりメチャクチャ面白いわ。
ハリウッド映画はこうでなきゃ代表みたいな映画で大好き。

激しい銃撃戦に、スピード感MAXのカーチェイスに、
下ネタに、笑いに、好きな要素てんこ盛りでした。

話としては、マイク(ウィル・スミス)を始めとする政府要人が次々に殺されていき、
事件の真相を追っていくうちに、驚愕の真実が判明するというもの。

ストーリーは至ってシンプルなんだけど、
上記の通り、ド派手なアクションと笑いの連発で
テンポよく進んで行くからものすっごく面白い。
これは、言葉じゃ伝わらないね。
とりあえず観て!!(笑)

過去2作はハリウッドの破壊王マイケル・ベイが監督で、
「車をかっこよく撮らせたら彼の右に出るものはいない」
とスティーヴン・スピルバーグに言わしめるほど、
最高にかっこいいカーアクションを撮る方だったから、
今回の監督変更がどうなるかなと思ってたんだけど、
まったく問題なかった!

確かにマイケル・ベイと比べたら派手さは少ない(それでも十分すごい)ものの、
その分銃撃戦と笑いのシーンがよかったから、
総じて素晴らしい作品になってました!!

リッチで独身貴族のマイク(ウィル・スミス)と、
妻子ありで保守的なマーカス(マーティン・ローレンス)の凸凹コンビ、
日本の刑事ドラマでもそんな組み合わせはよくあるけど、
あのアクションにあの笑いに、面白さのレベルが全然違う。

日本人の目から見て、黒人コンビってのがまたいいんだろうね。
彼らには陽気でコメディなイメージも強いから、
こういう映画にピッタリだと感じる。

差別的な意味合いではまったくなく、
人種による合う合わないの役どころはあると思うんだよね。
まあ、それもこれまでそういう映画が多かったことに起因するだろうから、
本人たちが望んだ結果かはわからないけども。

しかし、シリーズ1作目のときは30代前半だった
ウィル・スミスとマーティン・ローレンスも、もう50歳過ぎ。
ウィル・スミスはあまり変わってないように見えるけど、
マーティン・ローレンスはだいぶ丸くなったような(笑)

あと、本編には関係ないんだけど、今回この映画を観るに当たって、
お客さんにも恵まれたなと思った(笑)
隣にウィル・スミスやヴィン・ディーゼルみたいな人たちがいたんだけど、
すごくノリがよかったんだ。
音楽流れたら軽くリズムに乗るし、メッチャ笑うし、
“Oh...Shit!!”とか言いまくるし、なんかこっちまで楽しくなってきたよ(笑)

これが上映中のおしゃべりだったら微妙だったかもしれないけど、
そうじゃなくて単純にリアクションがデカすぎただけ。
本当に映画を楽しんでるなってのが伝わってきた。

映画もあんなだからジャンルとの相性がよかったんだろうな。
それに加えて、映画で流れる言語と
外人の言語が同じだからなじんだってのも大きいかも。

これが、日本語とか他の言語だったら映画で話される言語と合わないから
不協和音に感じてしまったと思う。

僕は映画は静かに観て欲しい派ではあるんだけど、
耳に入る人の声が映画になじんでたら、
あまり気にならないのかもしれないなということを発見した気分。

映画『バッドボーイズ フォー・ライフ』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

映映画『バッドボーイズ フォー・ライフ』公式サイト 2020年1月31日(金)全国ロードショー

 

白人を悪者に描く斬新な映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』

2020年02月02日 20時01分06秒 | 映画


『午前十時の映画祭10-FINAL』にて。
1990年のアメリカ映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』。

監督・製作・主演を務めたケビン・コスナーは
本作でアカデミー作品賞とアカデミー監督賞を受賞したそうです。

この映画、大草原の光景がとても印象的なんだけど、
切り口が斬新でとても面白い✨

話としては、ジョン・ダンバー中尉(ケビン・コスナー)が、
赴任先でスー族のインディアンと出会い、彼らとの交流を通じて、
自分たちがいかにインディアンに対して間違った認識を持っていたかを痛感するというもの。

先住民との交流を描いた作品を今まで観たことがなかったからすごく新鮮だったのだけど、
この映画の一番面白いところは、白人を悪者のように描いているところである。

インディアンを野蛮な盗人と決めつけている白人たちではあったけど、
ジョン・ダイバーはインディアンと生活を共にすることで、
彼らは誇り高く礼儀正しい人たちだということに気づく。

彼らは昔からこの地にいて、普通に生活していただけ。
何も奪ってないし、誰にも危害を加えていない。
それなのに、白人たちは彼らを忌み嫌い、追い出そうとしているのだ。

後半、インディアンの格好をしたジョン・ダイバーを見つけたアメリカ軍は
彼を捕まえてバカにし、ひどい扱いをしていたところは怒りを覚えた。

聞く耳を一切持たず、「インディアンは野蛮な盗人である」
という先入観だけで突き進む大衆心理は本当に恐ろしい。

白人であるケビン・コスナーが白人を悪者のように描く映画を撮るというのが
とても意義のあることだと思う。
普通なら白人を持ち上げる話にしそうだからね。

僕はこの映画の中で、特に印象的だったシーンを2つ見つけた。
ひとつは、言葉がまったく通じない中で、
あの手この手でお互いコミュニケーションを取ろうとするところ。
人は本来、人種や文化の垣根を超えて
仲良くなれるんだと信じさせてくれるようなシーンだった。

もうひとつは、インディアンの部族同士の争いを目の当たりにしたジョン・ダイバーが、
政治や自由のためではなく、単に家族を守るためだけに戦う彼らの姿を見て、
自分自身が何者でもなかったということに気づくところ。
人として大切なものは何かを改めて思い起こさせるようなシーンだった。

アメリカ側からしたら、ジョン・ダイバーは裏切り者になるので、
これ以上スー族に迷惑をかけないよう、
最終的に彼は部族から離れることになるのだけど、
最後の終わり方も感動的ですごくいい映画だと感じました。

しかし、歴史的な映画を観るたびに思うのだけど、
自分には知らないことが多いなと思う。
この映画でいうと、先住民と白人の関係などほとんど理解していないため、
知りたいことがたくさん出てくる。

そもそも、なぜ最初からその土地に住んでいる人たちが
後からやってきたやつらに迫害されなくてはならないのだろう。
ちょいと調べると、あのコロンブスがクソ野郎だったということも初めて知りました。

ちなみに、ケビン・コスナーはそれまで築いてきた私財の
ほぼすべてを使ってこの映画を作ったらしいのだけど、
結果、大ヒットしてアメリカ国内だけでも製作費の10倍近い収益をあげたそう。

『バトル・ロワイアル』の劣化版を払拭できなかった『シグナル100』

2020年02月02日 15時49分09秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:21/21
衝撃😫:★☆☆☆☆
グロ😵:★★★☆☆
 血🩸:★★★★☆

2000年に15歳以上だった人たちへ。
これは令和の『バトル・ロワイアル』でした。
ただ、殺し合いではなく、自殺だけど。
それに、『3年A組』を足したような感じかなー。

催眠にかけられた生徒たちが、特定の行動を起こすと自殺するっていうスプラッター映画。
特定の行動は“シグナル”と呼ばれ、それが何かは明かされていない。
外部に助けを求めたり、泣いたりすると、死にます。
飛び降りたり、自分で舌を噛み切ったりして。
催眠を解く方法は最後のひとりになるまで生き残ること。
さあ、みんながんばりましょう\\\\٩( 'ω' )و ////

催眠を解く方法を模索したり、派閥が分かれていざこざが起きるところは面白いとは思うけど、
やっぱり『バトル・ロワイアル』の劣化版みたいな印象は拭えなかったな。。。
仮に僕が今15歳だとしても、そんなにハマらなかったと思う。

昨日までクラスメイトだった人たちと、
支給された武器で殺し合う話と比べたら、
こっちの方はグロい罰ゲームみたいな感覚だから、
ちょっとノリが軽い(笑)

それに、死に方がやや怪しかった。
催眠が発動すると筋力が倍増するそうで、
それによって自傷行為によるダメージも上がるんだけど、
それとは関係ない死に方もあって、
「それじゃ死ななくない?」っていうのもチラホラ。

そんな状況で、人がぽんぽこ死んでいくもんだから、ちょっと笑っちゃった(笑)
いや、死ぬのが面白いとかではなく、その死に方ギャグなの?って意味で。

舞台は高校だけど、他のクラス誰もいなかったり、
先生役の中村獅童が催眠をかけた理由も不明で、
ちょいちょい引っかかるところはあるんだけど、
バトロワ以降邦画で若者が次々に死んでいく映画なかったから、
そういう意味では楽しめる、、、かも?🤔

あと、バトロワに出てきた生徒と対応する人がいるのが面白いところ。
和田隼人(瀬戸利樹)は桐山和雄(安藤政信)、
園田樹里(山田愛菜)は相馬光子(柴咲コウ)など。
特に園田樹里の死に方と相馬光子の死に方はかなりリンクしてました(笑)

公式サイト

知られざる兵士たちの生活を描いた『彼らは生きていた』

2020年02月01日 23時45分01秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:4/20
衝撃😫:★★★★☆
惨さ😣:★★★★☆
辛み😣:★★★★☆
悲哀😢:★★★★☆

これは、、、すごい。。。
圧倒的にすごすぎる。。。
ドキュメンタリーなので、他の映画との比較はしづらいけど、
もうね、製作背景を知ると開いた口が塞がらないわ。。。

そして、とても社会的意義のある映画だと思った。
辛く悲しく、そして衝撃的ではあるけど、これは人生で一度は観ておいた方がいい。
面白いか面白くないかではなく、人としてこの事実は知っておきたい。

第一次世界大戦の終結から100周年を記念して作られたこの映画は、
とにかく映像の復元にとてつもない手間がかかっている。
なんてったって、元の資料が2200時間以上にも及ぶ白黒のサイレント映像なのだから。

そこから、ごみやノイズを取り除いて綺麗にするだけでなく、
秒間コマ数も現代のものに統一させ、足りない部分は前後のコマに合わせて新たに作成。

モノクロ映像で色がないため、膨大なリサーチのもと、正確な着色処理を実施。
音声記録もないから、イギリスBBCが保存していた
600時間もの退役軍人のインタビュー音源をナレーションの形で挿入。

また、足音や爆撃音などの効果音も加え、
読唇術のプロの協力を仰ぎ、兵士たちが何を話しているかを分析した上で、
その兵士と同じ出身地の役者を起用し、訛りも踏まえて声を当てているのだ。

そして、語られる第一次世界大戦における兵士たちのリアルな日常。
兵士として志願したのは19歳未満の若者が多かったそう。
募集要項は19歳~35歳となっているのに、
日本でいう中学・高校生たちが応募してるんだよね。

辛い訓練を終えると、交代制で第一線に駆り出される。
1クール4日間。
塹壕を進み、命がけで戦う。
仲間と話していたら、相手の顔が吹っ飛んだなんてことはめずらしいことではなかったそう。。。

人によっては手足はなくなり、腸や肺がむき出しなんてことも。
死体は放置で、どんどん腐食していく。
そこにたかるウジ虫やネズミたち。。。

冬になるとブーツを履いた足が凍り付いてブーツが脱げなくなるんだとか。
凍傷で足を切断するなんてこともザラ。

上記の様子が生々しく写真や映像で映し出されている。
そして、そんな目に遭っている人の多くが、まだ未成年の子供たちという事実。

もはや、そのときの状況は我々には想像することしかできない。
いや、想像してもしきれないな。。。
インタビューの声にもあったけど、
「いくら想像しても、いつ命がなくなるかわからない緊張感だけは、絶対に理解できないだろう」と。

意外だったのが、戦闘行為が行われていないときの様子。
そんなの戦争映画ではほとんど映されていないけど、
実際は平穏なときもちょくちょくあったようで、
そんなときはみんな男子校ノリでふざけ合って笑っていたんだ。
「キャンプに来たみたいだ」っていう当事者の声もあって、確かに楽しそうに見えた。

そして、捕虜の扱いにも驚き。
この映画はイギリス側の視点で話が進んでいくんだけど、
ドイツ兵を捕まえたとき、さぞ辛い拷問にかけるんだろなと思いきや、
そんなことはまったくなかった。

むしろ、「ドイツ人は友好的でしっかりしていた」という声しかなく、
イギリス兵と仲良く談話している映像も残されていた。
まるで、スポーツの試合が終わった後のように。
そこで、お互いに「こんな戦争無意味だよね」って言っていたそう。

ああ、、、これは辛い。。。
じゃあ、なんでみんな戦っていたのか。
「そう命令されたから」、ただそれだけなんだ。
みんな軍服を着ているけど、脱げば販売員や理容師など、ごく普通の人たち。
誰も、、、少なくとも現場の兵士たちは、お互いに憎み合ってなんかいなかった。
いつだって、しわ寄せは現場に行く、そんなことをふと思った。
ギャーギャー言ってるのは上だけってね。

でも、一番辛いのは戦争が終結した後の話なんだよね。。。
帰還した後、就職先がなかったんだと。
あれだけ国のために命がけで戦ったのに、誰からも感謝されず、
「元兵隊お断り」っていうところも多かったそうで。。。

「事実は小説よりも奇なり」なんて言葉があるけれど、
普通の戦争映画じゃわからないことがここにはたくさんあった。

今さら感×現実感=『AI崩壊』

2020年02月01日 00時27分25秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:19/19
スリル😱:★★★☆☆
 興奮🤩:★★☆☆☆
 驚き😳:★★☆☆☆

うーん。。。
AIという言葉が広まりつつある
このタイミングだからこその映画だとは思うんだけど、、、
だいぶ今さら感。。。
それに加えて、現実感が強すぎて夢がない。。。
途中から、ただの刑事モノになってたし(笑)

話としては、もうタイトルそのまんまなんだけど、
桐生浩介(大沢たかお)が開発した医療AI“のぞみ”が突如暴走を始め、
国中が大混乱に陥り、さらに、その容疑が桐生本人にかけられてしまって
逃走劇が始まるというもの。

AIが暴走したら、、、って設定はすでに1984年に『ターミネーター』で観ていたし、
逃走する桐生はネットにつながるあらゆるデバイスから探知可能というのも、
2008年に『イーグル・アイ』で同じようなシチュエーションを観ていたから、
設定はその2つを足して2で割り、さらにスケールをだいぶ小さくしたかなという印象。

昔だったら、その設定だけでSF感あったけど、
今となっては割と実現しそうな感じもあるから、
もはやSF映画で味わうようなドキドキ感は一切なく、
「まあ、そうだよね」っていう淡々とした感想しか持てない。。。
(ただ、誰もが想像するであろうことをうまく形にできたという点ではよかったのかも?)

むしろ、現実感が持てるからこそ邦画で実現できた気もする。
それってつまり、邦画ではこういうアクション性や近未来感のある
シリアスなSF映画は作りづらい気がしていて、
現実に起こりそうなことをいかにドラマチックにしていくかってことに寄ってる気がするから。

もちろん市場の大きさもあるんだろうけど、
アメリカみたいにいろんな人種、言語、文化がある国は、
とにかく「画で魅せる」ことが大事だと思ってて、
それはまさに百聞は一見にしかずというか、
言葉や文化が違っても派手で煌びやかな映像なら
みんなわかるだろうってのがあると思うんだよね。

一方、単一民族の日本はそんな派手な映像にこだわらなくてもみんなに伝わるから、
他の例えば“間”とかセリフの言い方とか、
別のところにこだわりがあるのではないかと思ってる。
だから、派手な映像が好ましい夢のある設定の映画は少なく、
現実路線になったのではないかと。
実写映画はね。アニメや特撮は昔から夢がある内容だけど。

まあ、あくまでもイメージから生まれた持論なので、
文化人類学的にはまったく違うかもしれない(笑)

そんな感じで、この映画はAIってのを最近知りましたっていう人にはいいかもしれないけど、
昔からハリウッドのSFやファンタジー映画に慣れ親しんだ人からしたら、
だいぶ物足りない映画かなと思います。
これを観ると『アイアンマン』のジャーヴィスがいかに優れているかがわかる。。。

なお、主題歌がAI(えーあい)だけに、AI(あい)なのはちょっと笑ったw

ゲロがリアルな『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』

2020年02月01日 00時03分32秒 | 映画


鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:10/18
スリル😱:★★★☆☆
 笑い😂:★★☆☆☆
 ゲロ🤮:★★★★☆

ジェームズ・ボンド、キャプテン・アメリカ、ヨーダが夢の共演。
さらに、クリストファー・プラマーも出てる。
(この人が『サウンド・オブ・ミュージック』の
 トラップ大佐だと気づいたのはついこの前だけど)

昨日観た『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』と同ジャンルなものの、
こっちの方がちょっと笑えるのとキャストが豪華なので好き。
しかも、続編も決まってる模様。

話としては、偉大な小説家で莫大な財産を築いたハーラン・スロンビー(クリストファー・プラマー)が、
自身の85歳のバースデーパーティーの翌朝に遺体で発見されるから、
探偵のダニエル・クレイグが真犯人を見つけようってもの。

誰が探偵に調査を依頼したのかがわからないまま、
保身のためにウソをつく遺族たちと、
着実に事実をかき集める探偵の攻防が滑稽です。

探偵が調査を進めるという点で、オーソドックスなミステリー映画ではあるんだけど、
本作が面白いのは、やっぱり被害者の死に至る真相が
悲しさとやるせなさに満ちてるところかなーと思います。
物語の性質上、それしか言えないけど、グッときました。

そして、ゲロがリアルwww
最近気づいたけど、洋画ってけっこうしっかり吐くんだよね。
邦画だとフリで終わることが多いけど、洋画はちゃんとゲロしてる。
液状なものと固形なものが混じってて。
いけど、そういうリアルなところ、嫌いじゃない(笑)

あと、この映画はキャストにまつわる小ネタも個人的には刺さる。
まず、クリス・エヴァンス。
キャプテン・アメリカのイメージが強いけど、
今回まったく違う役どころだから新鮮。

次に、キャサリン・ラングフォード。
彼女、本当はアベンジャーズ/エンドゲーム』で
成長したトニー・スタークの娘役で出る予定で、
撮影も済んでいたそうだけど、
ストーリーをよりよくするためにそこはカットされてしまったそう。
だから、この映画には‪アベンジャーズ‬に
ゆかりのある人が2人も出ていることになる。

そして、アナ・デ・アルマス。
彼女は『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』にも出るそうなので、
ダニエル・クレイグとまたいっしょってことだね!

昨日と立て続けに「全員容疑者」的なミステリー映画観たけど、
どちらもそれぞれのよさがあって面白かった。

公式サイト