笑子の腕がにゅっと天井に向けて突き出されると筋肉は
一瞬の躍動をささえることを放棄する。
ひらひらと笑子の腕がベッドにまいおちると、
先の獣の呻き声とともに、
笑子の両腕は天井を目指す。
繰り返される空中への浮遊は
水のないプールでの平泳ぎのイメージトレーニングにも似ている。
だが、それは江崎に与えられる鋭い刺激にあえぐ
笑子の抑揚のデモンストレーションでしかない。
江崎は笑子の鋭い場所をなでさすり続けている。
そう考えて間違いがないだろう。
俺はもう一歩、部屋の中に入り込んで
江崎の行為がどこまでのものか、はっきりと見てみたかった。
笑子の身体はベッドの後方にずらされている。
笑子の舞い上がる腕の位置でこれは、もう、判っていたことだ。
既に笑子の身体がベッドの足元にまでずりさげられているということが、
江崎の行為の種類を物語っていた。
だから、なおのこと、
俺はそれをみたかったのだろう。
笑子が女に目覚めあえぐ。
無機物でしかなかった笑子が
『女』であることを確認したかったのだろう。
笑子の尻はベッドのうしろへりで、とまり
男の性器にとって都合のいいベッドの高さが
江崎を立たせたままの形で
笑子への侵食を可能にしていた。
江崎の左腕が笑子の右足をもちあげ、
笑子の左足がベッドからぶらりとたれさがるにまかせたまま、
江崎の右手は笑子の鋭角をせわしなく、すりなでていた。
江崎の男の部分は笑子の内部に融合しているとしか判断できない密着をしめし、
通常、女に与える男の動きをくりかえしながら
「笑ちゃん・・・気持ち・・いいねえ」
赤ん坊に湯浴みをさせるかのようにかたりかけていた。
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