The 理科ロマンスカー

人生を振り返りつつ見過ごしては禍根を残すであろう事柄に着目。
日本の正義・倫理・規範・疑惑等々婉曲的に発信。

学校理科4学年で育てる資質・能力。その4 「既習の内容や生活経験を基に根拠のある予想や仮説を発想する力」

2018-07-14 08:48:41 | 日記
5、 予想や仮説から実験方法へ

予想や仮説が成立するためには、どんな事実が認められればよいのかを考え、「子どもの言葉では「○○○なのだろう」「○○○だから△△△になると思う」「○○○とすれば△△△か□□□となるはずだ」「なぜ○○になったか。それは□□だからだろう」「○○は□□だった。これはおそらく△△だからだろう」と表現できるように働き掛ける。

観察や実験のための諸用具の準備は、本来は子どもが考えた予想や仮説に基づいて、 自分達で揃えるのが望ましいが、教師の援助なしにはできないこが多い。それは住んでいる学区の状況や家庭環境に大いに影響されるので、教室や理科室に段ボールやペットボトル等を確保できる場を設定しておきたい。

子どもたちには身近にある材料を用意させ、自分の予想や仮説を実験や観察によって確かめるよう働き掛ける授業づくりが理想とされるが、環境によっては次善の方法を取る事になる。

6、 4学年指導の重点は、ここが肝

3年生で1年間をかけて疑問や不思議よりみんなで取り組む学習問題を自力で創り出す資質や能力を培う。これらを活かして、4年生では設定した学習問題より、どのような結果になるかの予想や仮説等の見通しを自力で考えられるように学習を設計する。

4年生の3学期ごろまでには「学習問題」と「予想や仮説」を先生や友達の力を借りなくてもできるようにすることを理科授業の重点に据えることである。調べ方などの実験や観察の方法は、教科書や先生が用意した資料などを参考にして取り組ませることである。5学年に進級したら、解決の方法を自力で発想できるように育てるのである。





学校理科4学年で育てる資質・能力。その3 「既習の内容や生活経験を基に根拠のある予想や仮説を発想する力」

2018-07-14 08:44:04 | 日記
4、 予想や仮説を成立で配慮することは
 
予想や仮説を考えるには、次のステップを踏むことが大切である。
㋐ 問題場面の分析と問題の解決に役立ちそうな先行経験が想起される。経験の種類としては、「解決に役立ちそうな知識」と「解決に役立ちそうな方法」である。
㋑ 問題と既有の知識とのすり合わせをして、問題とそれを解決するために役立ちそうな方法を考える。
㋒ 問題についての最も確からしいと思われる知識、方法との関係付けを行う。
㋓ 問題に対する考えられる結果や解決方法が想起できる。

当然であるが、「これまでの経験に関連のない事物現象に対する問題やその解決法については、予想も仮説もできない」ということである。また、「役に立つ経験はどれもが確かなものとは言えないし、その経験の範囲は狭い」ということであり、予想も仮説も必ずしも正しくはできないことがある。
予想や仮説を考えさせる場では、次のことに留意したい。

① 子どもの一人ひとりの考えを出し合わせてペアやグループや全体で交流し、考えを練り合わせる場をもつこと」
② 教師にとっては突飛に思えることでも、一応取りあげてみること」
③ どのような先行の経験や体験から、その予想や仮説をしたかの根拠を記録させ、はっきり言わせること」
④ 予想や仮説の立てにくい場合は、関連のある経験や体験の想起に力を入れた働き掛けをすること」など