(以下の記事は、2011年10月9日に書いたものです。)
検察審査会がいかに“闇の中”の制度かということは昨日述べたが、非常にデタラメでオソマツだということも言っておきたい。
検察審査員の名前は一切公表されないが、なぜか11人の平均年齢は発表されたりする。どうせ“闇の中”でやっているのだから、年齢なんて発表しなくても良いじゃないかと思うが、変な所で「公正さ」をアピールしたいらしい。余計なことをしなくても良いのに(笑)。
その平均年齢が問題になったのが、1年前、小沢一郎を再び起訴相当と議決した「東京第5検察審査会」だった。第5審査会の事務局は昨年10月4日、審査員の平均年齢が「30,9歳」と発表した。ところが、この年齢は裁判員制度の裁判員に比べると異常に若い。これはおかしいじゃないかという騒ぎになった。
すると、事務局は12日に「33,91歳」と訂正して発表、さらに翌13日には「34,55歳」に再訂正した。疑問を抱いたあるフリージャーナリストが第5審査会の事務局に問い詰めたら、いろいろなミスがあって“計算間違い”をしたということだった。それ自体がオソマツだが・・・
それはともかく、審査員11人の平均年齢は「34,27歳」が正しいということが分かった。ところが、この34,27歳というのは、1回目の審査員の平均年齢と完全に一致したのだ! これでは、2回目も同じメンバーで議決したのか!?
どういうことかと言うと、検察審査員というのは6カ月ごとに半数のメンバー(5~6人)を入れ替えねばならない。これは法律で決まっている。4月の1回目の審査会で小沢を起訴相当と議決し、5月に『6人のメンバーが交代』(?)して10月に2回目の審査会が開かれたのだ。
だから、平均年齢は違っているはずなのに、34,27歳でピッタリ一致したのだ。これはメンバーを入れ替えなかったのか!? もしそうなら、法律違反だ! 6人のメンバーが替わっても平均年齢が一致するというのは、天文学的な確率でしか起こり得ない“超奇跡”だ。そんなことは普通100%あり得ない。“推定有罪”である(笑)。 どうせ年齢をごまかすなら、最初から45歳ぐらいにしておけば良かったのに・・・それなら疑われなかっただろう。(過去の審査員の平均年齢は、だいたい40代後半から50代前半なのだ。)
検察審査員はクジで無作為に選ばれることになっているが、第5審査会の事務局は法律に違反し、1回目も2回目も同じメンバーで取り仕切ったと疑わざるを得ない。私が裁判官なら、そのように判断し職権乱用罪で「有罪判決」を下す。裁判官でないのが残念だ。
とにかく、検察審査会というのは“闇の中”で、何も信用できない。今日はここまでにしておくが、参考記事を末尾にリンクしておく。興味のある方はぜひ読んでいただきたい。(2011年10月9日)
<参考記事> 一市民が斬る!!・・・http://civilopinions.main.jp/2010/10/1015.html