2019年8月16日・17日
中海で最終日の釣りを満喫し、3日連続の「濃超乱」さんで遅い昼食をとったあと、そのままクルマを走らせ温泉へ。「サンライズ出雲」乗車前のお清め儀式。
16時50分、辿り着いたのは鹿島エリアにある温泉「多久の湯」。
田園の中の高台にポツンと佇む日帰り温泉施設。受付で入浴券410円を購入し入館。安い!そして浴室へ。人は多いけど、激混みということもなく一安心。
体を洗い、自分は露天風呂へ。泉質は「ナトリウムー塩化物・硫酸塩泉」。温泉分析書によると「低張性」なので、それほど濃い温泉ではなさそう。
40℃程の湯は源泉の成分を感じることはなく、ごく普通の白湯のような感じ。残念ながら循環濾過により成分は薄まってしまってるっぽい。
それでも、周囲に広がる田園風景は開放感抜群。台風一過の青空と田園の緑のコントラストが鮮やか。今回の釣り遠征を回想しながら、50分コースで満喫。
<鹿島 多久の湯>★★★☆☆
泉質:C 眺め:A 癒し:B コスパ:A
残念ながら循環濾過で源泉の良さは損なわれている感じだけど、ロケーションはなかなか。自分は時間が合わず断念したけど、時間帯によっては食事処で島根の味覚も堪能できる。
入浴料410円でシャンプー・ボディソープ備え付けあり。無料コインロッカーもあってセキュリティも安心。
18時、温泉を出てクルマを走らせ松江駅に向かう。あ~いよいよ遠征終了か。この時間が切なく感じる。途中のスーパーで食料とビールを調達。
18時55分、松江駅到着。タイムズカーレンタルさんに5日間共に過ごしたワゴンRを返却。19時返却予定に対してノンビリしすぎたけど、なんとかギリギリ間に合った。それにしてもワゴンR、すっかり相棒と化していたので、ちょっと寂しさを感じる。
松江駅改札口に行くと、発車案内には「サンライズ出雲」の表示。無事運行されるのを確認して一安心。
ホームに上がり「サンライズ出雲」到着を待つ。
台風10号の影響で14日・15日と運休だった「サンライズ」。台風の被害状況によっては今日も運休だっただけに、こうして無事に運行されるのは本当に紙一重の差。助かった。
19時23分、山陰本線独特の列車接近メロディが流れ、285系の姿が見えた。
「サンライズ出雲」東京行き定刻到着。寂しい旅の終わりも、寝台列車で帰れるとなるとやはりテンションが上がる。
先頭7号車のシングル2階に乗車。この時点ではまだ空室が目立つ。進行右側希望だったけど、10時打ちの結果1/2の確率が外れ左側。とは言え、お盆休みシーズンにシングル2階がとれただけでも御の字。
19時27分、松江を定刻発車。5日間過ごした松江の街をあとにする。寂しい~。
車窓に夕暮れの大橋川。あそこで釣りしていた日々が思い出される。何も釣れなかったけど。
19時55分、米子。乗務員さん交代。駅では列車に乗り込む人を手を振って見送る親類の姿が多く、お盆休み終盤らしい光景。
米子を出て列車は伯備線へ。検札が来るまでビールはガマンしてたけど、一向に来ないのでここで解禁。部屋の照明を消して夜景を眺めながら飲むビールは格別。あ~美味い。
依然として検札が来ないので、そのまま夕食タイム。松江に何軒か展開しているスーパー「みしまや」さんで購入してきた刺身・総菜。みしまやさんには今遠征中だいぶお世話になったな。夕食は毎日みしまやさんだったし。
川面に街灯の灯りが映る伯備線の夜景を眺めながら夕食。やっぱり寝台列車は最高。今のご時世、この伯備線に寝台列車が走ってくれていることは本当に奇跡のように思える。
備中高梁を過ぎると、満月の下は山から街の灯りへと変わっていく。日本海側から険しい山岳地帯を抜けて太平洋側へ来たことを実感する。
そして倉敷に到着し、ここから山陽本線へ。伯備線のクネクネ区間から解放され爆走開始。
それにしても、検札来る気配なし。多分もう来ないだろう。「サンライズ」で検札来なかったの2度目。理由はわからないけど。自分は検札印を押してほしい派なのでちょっと残念。
岡山の前で放送が流れ、前方に「サンライズ瀬戸」を連結する為、2・3度停止・発進を繰り返す旨が案内される。
22時33分、無事に「瀬戸」との連結が完了し岡山到着。左側個室からは見えないけど、恐らく多くの連結ギャラリーが集結していたと思われる。
岡山を発車したところで7号車のトイレに行くとあいにく使用中。仕方ないので8号車「瀬戸」へ越境しようとしたところ、まだ貫通路は開放されておらず。ちょうど車掌さんがいらしたので手動で貫通路へのドアを開けてもらう。ところが、8号車で用を済ませ7号車に戻ろうとするとまだ貫通路は閉まったまま。あ~あ、戻れなくなった。仕方ないので8号車のデッキでしばし佇む。
それにしても眠くなってきた。早く戻りたい。立ったままウトウトし10分経過。恐る恐る貫通路へ行くと今度は無事に開放されていて、なんとか7号車の自室に帰還。ふーっ、このまま姫路まで立ちっ放しかと思った。罠にはまった気分。
列車は山陽本線を爆走中。ここで今遠征中ずーっと聴いていた安室奈美恵さんの「Uncontrolled」を最終拝聴。こうして聴いていると、中海や宍道湖の雄大な景色が蘇ってくる。特にラストの「Tempest」が印象的な一曲。
CDを聴き終わると眠気がMAX。0時前にデッキに出て明石海峡大橋を見る予定だけど、それまでちょっとうたた寝。
ふと気付くと、列車はどこかの駅に停車中。一目見てわかるこのホームは大阪。あ~あ、またやった寝過ごし。一体何度これを繰り返すのか。
ここで就寝前のトイレへ。7号車2階はまだ2部屋空いている。これは意外。台風関連でのキャンセルか。しかもそのうちの1室は右側。なんだ、乗車前に部屋変更確認すればよかった。どの時点でキャンセル出たのかわからないけど。
大阪では所定よりも長い時間停車。既に深夜で車内放送中断中で理由は定かでないけど、どうやら他路線の遅延による乗客待ちっぽい。
しばらくして大阪を発車したところで浴衣に着替えブラインドを下して就寝。zzz・・・。
翌朝、おはよう放送で目が覚める。時刻は6時20分。定刻運転中とのことで、大阪での遅れは取り戻している。車窓は既に見慣れた関東の景色。
そして6時44分、横浜到着。
横浜を出たところで起床すると横須賀線E217系の姿。あ~、毎度だけど「サンライズ」の夜はあっと言う間だった。多摩川を渡り東京に入ったところで下車準備。
11日にウキウキ気分で東京を出発した時とは異なり、現実復帰感が増幅してブルーな気分。これも毎度だけど、やっぱりこの時間はキツい。そんな中「サンライズ」は淡々と進み品川を通過。この辺りで観念した気分になってくるのも毎度のこと。
そして定刻7時8分、終点東京到着。名残惜しみつつ下車。島根も暑かったけど、東京も暑い。結局7号車2階の2室は東京まで空室のままだった。もったいない。
いつものように多くの乗客が記念撮影。自分は8番線の喧騒を離れ、9番線から285系の姿を眺めて旅の余韻を味わう。
台風の影響を受けたものの、ほぼ思い通りに釣りできた島根での一週間。シーバスは全く釣れず、最終日のハゼに癒されてなんとか強引に釣り旅を成立させた感はあるものの、実に楽しかった。
寝台列車で遠征し釣りばかりしていた、そんな夢の一週間はこれで終了。明後日からまたサラリーマン。早くまたこの東京駅9番線に来たい。次は年末年始の冬休みか。待ち遠しいけど、寒くて厳しい冬の10時打ちがまた待っている。
先頭付近は185系との並び。引退間近と言われる185系とのこの光景が見れるのも本当にあと僅かかも。