2013年1月5日
今日も携帯アラームで目が覚める。時刻は午前4時。何とか起きれた。そしてついに来た審判の時。
恐る恐る運行情報を見てみると、何と、そこにはまたしても衝撃的な文字が。
「スーパー宗谷2号運休」!
「・・・」思わず絶句。終わった。どうしよう?
…と、ここでよくよく見てみると、「稚内-南稚内間運休」となっている。
ふ~、どうやら昨日の情報通り南稚内始発で運行されるらしい。マジでビビった。
未明の稚内、出発決定。
そうと決まれば出発の準備。まずは温泉へ。気温-9℃。
これが本当に今回最後の露天風呂。
後半は運休に悩まされたけど、やっぱり稚内、そして道北はいい所だった。
また来れることを願い、少し短めの40分程であがる。
部屋に戻り身支度を整えて5時30分、5泊したドーミーインを今度は本当にチェックアウト。名残惜しいな~。
…と同時に、青森まで遅れたら終わりのサドンデス戦が始まった。
まずは稚内駅へ。昨日のお兄さんが今日もいて「すでにみんな南稚内に向かっている」とのこと。
同じタイミングで駅に来たもう一人の方とタクシーに同乗し、自分も南稚内駅に向かう。
5時50分頃、南稚内到着。お金を払おうとすると、「JR持ちになってるからいらないよ」とのこと。
さすが親切な稚内駅。振り替え輸送前だったのに柔軟に対応してくれてる。
駅に入るとすでに20人程並んでいる。でもこれなら座れそう。
その後は列がどんどん伸び、駅の外まで延びる長蛇の列に。
待つこと約50分、ついに列車が入線。久々に見る列車に安堵感が。
そして6時45分、ついに改札スタート。自由席の5・6号車目指してみんなダッシュ!
自分も久々にダッシュして、無事に天塩川向きの窓側を確保!ホッとした。
その後も続々と自由席に人がなだれ込んでくる。たちまち満席になり、大勢の立ち客発生。
始発駅でこれはきつい。札幌まで立つ人も多くいるはず。やはり2日間運休していた影響は大きい。
乗車率約120%で、列車は定刻7時14分に南稚内を発車。寂しさと嬉しさが入り交じる、何とも複雑な気分。
しばらくするといつもの日本海ビューポイントにさしかかる。すると、何と今日はかすかに利尻富士の姿が!
ピンボケ…。
久々に見る冬の利尻富士。少ししか見えないこともありすごく神秘的。
7時49分頃、列車は豊富に到着。ここで降りてバスに乗り換えた2日間が懐かしく感じる。
豊富温泉にあと1回入りたかったな~。感慨に浸っていると車内アナウンス。
「この先で除雪車が除雪を行っている関係でしばらく停車します」。なにーーー?早くも抑止か?
遅れたら終わりのサドンデス戦に早くも危機が。除雪は先にやっといてくれ。
落ち着かない時間を過ごすこと約12分、列車は豊富を発車。
遅れは12分、札幌の乗り継ぎ時間は16分。札幌で「石狩鮭めし」を買う時間はここで消滅。
その後は抑止することなく進み、きれいな景色を見る余裕がまた出てきた。
駅に着く度に自由席はじゃんじゃん乗客が増える。通路までぎっしり。指定席の通路も開放しているらしい。
トイレにも行けない。札幌まで飲まず食わず。抑止はないものの、混雑のせいかじわじわ遅れは拡大。
そして10時10分頃、名寄に到着。名寄は9時53分発のはず。すでに遅れは16分を超えた。終わったか…。
名寄を発車すると車内放送。「札幌からスーパー北斗12号への乗り継ぎについては現在確認中です」。
ふ~、何とかまだ可能性は残されているらしい。
列車は塩狩峠のきれいな景色を進む。ここで再び車内放送。
「スーパー北斗12号へは予定通り乗り継ぎができます」。おお、助かった~。しかしまたダッシュか。
旭川を過ぎ函館本線に入るとさらに遅れは拡大。本当に間に合うのか?
また車内放送。「スーパー北斗12号へは臨時停車の白石駅で乗り換えとなります」。思わず絶句。
この激混みの中を大荷物抱えて降りなきゃいけないのか。
そして25分程遅れた12時30分頃、列車は白石に臨時停車。これは珍しい光景。
しかしのんびりしている時間はない。「すみません、通ります」と言いながら通路を通ってどうにかこうにか下車。
すぐに階段を上り下りして反対側のホームへ。
「スーパー北斗12号」が待機してる。
3号車の限定乗車口までまたしてもダッシュ。
どうにか乗車して「スーパー北斗12号」は白石を発車。覚悟はしていたけど、この列車も満員で立ち。
ここからは青森まで立ちっぱなしかもしれない。「石狩鮭めし」どころではなかった。
しかし意外に苫小牧で降りる人が多く、通路側ながら席にありつける。
車内放送によると遅れは12分。このままの遅れなら函館での「スーパー白鳥40号」乗り換えは可能。
少し希望が見えてきた。
その後も「スーパー北斗」は快調にとばし、12分遅れのまま森を発車。
ここまで来ればかなり安心。一息ついてきれいな駒ケ岳を眺める。
その後も遅れは拡大することなく、15時50分頃函館に到着。隣のホームには「スーパー白鳥40号」が停車中。
ふ~何とか間に合った。「鰊みがき弁当」を買いたいところだけど、乗り換え時間5分では無理。
断念して「スーパー白鳥」に乗り込み、15時55分定刻に函館を発車。この列車も当然立ち。
しかし思っていたより混んでない。しかも木古内で席が空き、海向き窓側に奇跡的に着席。
列車は16時45分頃に青函トンネル突入。上りの青函トンネルはいつも寂しさを感じる。
青函トンネルを出ると外はすっかり真っ暗。青森県内も雪が多いけど、列車は遅れることなく進む。
そして定刻17時45分、「スーパー白鳥40号」青森に到着。南稚内を出て約10時間30分。
ついに青森まで辿り着けた。長かった。
さすがにダッシュ乗り換え2回の自由席連続10時間以上はきつい。
ちょっとした感慨に浸る。これで稚内→青森のサドンデス戦が無事終了。
できれば、これはもうやりたくない。
「あけぼの」発車まで約35分。まずは腹ごしらえ。ホームのそば屋さんで天ぷらそばを注文。
サッポロクラシックがないことに違和感を覚えてしまう。しかしそばを食べて少し落ち着いた。
続いて改札を出て駅弁購入。戻ってくると「あけぼの」が入線していた。
「EF81あけぼの」をじっくり見れるのは今や上りの青森発車前くらいかも(下りはすぐ回送されるし)。
最近上野口では見れなくなってしまったEF81ブルトレだけど、やっぱりいいな~。
「上野行き」を見ると、何か現実に引き戻される感覚に襲われる。「あけぼの」乗車はうれしいけど。
本日の宿は5号車ソロ。羽越本線内海側上段の進行方向向きという、まさにベストポジション。
ビールを購入して5号車に乗車。そして18時22分、「あけぼの」定刻に青森を発車。
夜景を見ていると「あけぼの」に乗れる喜びが湧いてくる。やっぱり自分に新幹線は無いな。
そして久々に足を伸ばして座れた。個室寝台車の快適さを再認識。
しばらくは部屋の照明を消してビールを飲みながら夜景鑑賞。これは個室寝台の醍醐味。
東北も雪が多く情緒満点。なるべく永く雪景色を見ていたい。
そう言えば行きの「あけぼの81号」ではフィーバーしていた途中駅も、さすがに今日は落ち着いている。
きっと1月3日の「あけぼの82号」も大変なフィーバーだったのだろうけど。
今日は静かな大館。
奥羽本線内は雪が降り続いている。「雪=運休」がトラウマになっているのでヒヤヒヤだけど、「あけぼの」は快調。
鷹ノ巣にて。
東能代では五能線能代行きの姿が見える。夏の八郎潟遠征ではあの列車(単行だけど)に乗ったっけ。
東能代駅も夏とは違って一面雪。
森岳を過ぎると右手に東部承水路が見える。年々釣れなくなる八郎潟。今年はどうなるか?
やがて窓の外はビルが立ち並ぶ風景に変わり、21時20分頃秋田に到着。
数分遅れて到着したようで、すぐに発車となる。
ここでトイレに行くと、青森発車時点ではまばらだった5号車もすでに満室。やはり「あけぼの」は秋田エリアからの乗客が多い。
秋田を出たところで夕食タイム。まずは青森で購入した「海峡の恵」。
えび・いか・かずのこ・いくら等、青森の海の幸満点でとても美味い。
続いて「スーパー北斗」の車内で購入した長万部の「かにめし」。この弁当を食べるのは久々。
あ~美味かった。羽後本荘を出るといよいよ夜の日本海が本格的にお目見え。
真っ暗な海に白い波が打ち寄せて、黒い海と白い波のコントラストが圧巻。何度見てもこの景色はいいな~。
ちなみに「あけぼの」で寝台から日本海が見れるのはソロの海側のみ。シングルDXを含めて他は全て山向き。
景色の素晴らしさを考えると、これは少し残念な気もする。
時刻は23時を過ぎ、列車は日本海から離れて内陸を進む。そして23時20分頃、鶴岡に到着。
おそらく雪で遅れていると思われる酒田行きの「いなほ」が見える。
鶴岡を出たところでベッドを作り就寝準備。室内にソロ上段用の寝台セットマニュアルがある。
以前はよくみかけたけど、最近はあまり見ることがなかった。記念に持ち帰ってしまう人が多いのか?
初めての人は恐らくこれを見ないとセット方法がわからないと思うし、自分も最初はこれを見ないとわからなかった(特に木の板を折り返すところ)。
寝台セットが完了し、ブラインドを閉めて就寝。やっと眠れる。
とにかく今日はサドンデス戦で疲れた。zzz…。