2019年2月16日<1>
きれいな海にすっかりハマり、1月に続いて再び行く事にした冬の南伊豆。前回はあの「絶景陸の孤島・伊浜」だったけど、今回はオーソドックス(?)に弓ヶ浜。冬の弓ヶ浜の魅力、海の幸と温泉を求めていざ出発。
12時20分、東京駅9番線に到着。E259系「マリンエクスプレス踊り子」が出発待ち。乗るのはこちらではないけど。
あの「成田エクスプレス」が伊豆へ。自分はこの列車を初めて見るのでちょっと違和感があるけど、独自のヘッドマークと言うか碇ロゴマークが付いた前面、かっこいいな。
12時30分「マリンエクスプレス踊り子」が発車し、次に来るのは「スーパービュー踊り子7号」。自分が乗るのはこちら。「スーパービュー踊り子2号」の折り返しで運行される。
やがてホームに到着放送が流れ、12時41分「スーパービュー踊り子2号」定刻で東京到着。
超久々に乗る251系。前回乗ったのは1994年くらいだったか。
相変わらず独特なスタイルの251系。
バブル時代の1990年登場から既に29年。185系と共に引退が囁かれている伊豆へのフラッグシップ的位置づけの251系。後継のE261系は全車グリーン車となるようで、スーパービュー座席に気軽に乗れるのはそう長くはなさそう。
今回、時刻的には「マリンエクスプレス」でも「スーパービュー」でもどちらでもよかったけど、E259系はまだまだ乗る機会ありそうだし、ここは251系一択。
車内清掃が終了し乗車開始。「スーパービュー踊り子」では乗車口が制限され、各乗車口ではアテンダントさんがきっぷ確認。乗車時から特別な列車感が漂う。
なぜか方向幕が「品川」なっているので「伊豆急下田」に変わるのを待つも、一向に変わる気配無し。仕方なく発車3分前に自分も7号車に乗車する。
久々の251系。ハイデッキにデカい窓。まさにスーパービュー。荷棚は飛行機のような開閉式。
久々の251系にテンションが上がり、発車前からさっそくビール。
乗車後に知ったけど、「スーパービュー踊り子」には生ビールの車内販売がある。580円。今日は夜に南伊豆の海の幸が控えているので、車内での飲食はほどほどに抑えようと生ビールはガマン。
先行列車遅れにより1分遅れの13時1分、東京を発車。
何と言うか、普通車でありながら車内は優雅な雰囲気が漂う。バブル時代に登場した車両らしい。しばし東海道新幹線と並走。
改めて思うけど、本当に窓が大きいな。すごい眺め。
今回も南伊豆フリー乗車券を使用。下田からバスで南伊豆に向かうなら断然お得。指定券は1週間前にえきねっとで購入。残り僅かだった海側A席をなんとか確保。確かに車内はCD席は結構空席があるものの、AB席は満席。7号車の乗車率は70%ほど。
「スーパービュー踊り子」は途中停車駅が少なく、東京を出ると次は横浜、その次は熱海。そのせいか185系「踊り子」より下田までだと380円高いA特急料金が適用されている。
京急を横目に見ながら列車は横浜へ。この辺りで、251系はVVVFではないことに気付く。発車加速時のカクッカクッという挙動や低く唸るモーター音。185系とは異なる方式のようだけど、今や希少価値の抵抗制御車。1993年に登場したE351系「スーパーあずさ」はVVVFだったから、251系はモーター端境期の最後発となった車両か。
そう言えば、この前京急2100形に乗った時、「歌う電車」を期待していたら違う音に変わっていてガッカリ。あの音は偶然の産物なのか狙ったのかわからないけど、奇跡のような音色だった。
13時24分、横浜。この辺の方にとっては見慣れた車両なんだろうけど、外観が派手だからかホームから結構な視線を浴びる。申し訳ないながらも、ちょっとした優越感に浸ってしまう。
相模川を渡ると車窓はのどかな感じが増して、時々海が見えるようになる。
ここでトイレへ。座席でも感じるところはあったけど、トイレに入るとこの車両のくたびれ感がいっそう際立つ。登場から30年近く経過。やはり間もなくの引退は避けられなさそうと感じる。
小田原を通過すると相模湾の車窓。ちらほらと撮り鉄さんの姿も見える。
14時19分、定刻で熱海に到着。隣には伊豆急の黒船電車。「リゾート21」の2100系にも251系と同じくらい乗ってない。2100系も数を減らしているようだし、早めに乗っておいた方がいいかも。
熱海を出て列車は伊東線に入る。今日もいい眺め。単線の為、行き違いの運転停車が頻繁に行われる。
ところでこの伊東線、普通列車はほとんどが伊豆急の車両で運行されている。一方の特急はJR東日本の車両。鉄道に詳しくない方は、伊豆急なんだかJRなんだかよくわからない路線になっていそう。
南国ムード漂う街並みが見えてくると、間もなく伊東に到着。乗務員さん交代し列車は伊豆急へ。
川奈付近は高原の向こうに海が見渡せる絶景区間。それにしても雲が多い。これは伊豆諸島は見えなさそうだな。
列車は伊豆熱川に到着。上り列車行き違いの為、しばらく停車。通常は窓の付いているドアのみ開くのが、「今は期間限定で全てのドアが開きます」との車内放送を聞いて、窓の付いてないドアからホームに降りてみる。それにしても、期間限定の狙いが気になる。「河津さくらまつり」と関係があるのか?
ホームに降りると、窓の付いているドアの前はアテンダントさんの姿。「スーパービュー」は終点までアテンダントさんが乗車する。ここでも特別な列車感が漂う。東京乗車時点で「品川」となっていた方向幕は「伊豆急下田」に変わっていた。
伊豆熱川を発車し片瀬白田を過ぎると伊豆急一のオーシャンビュー区間。「あいにく今日は伊豆諸島は見えません」の車内放送通り、曇り空の沖には水平線が広がるのみ。残念。
波打ち際を走るこの区間、海上を走っているかのような錯覚に陥る。いい眺め。
半島状に突き出た稲取の街が見えて伊豆稲取到着。伊豆熱川・伊豆稲取と結構な降車があり車内はだいぶのどかになった。
15時31分、「河津桜まつり」開催中の河津に到着。非常に多くの乗客が下車。桜まつり目当ての方が多いらしい。隣のホームには上り185系「踊り子」が停車中。
7号車の乗客は自分を含めて数える程に。ここからは海を離れて山間部を行く。
山間部を抜けると下田の街並みが現れる。山の中腹に下田城が見えると終着は間近。
定刻15時42分、終点伊豆急下田到着。「スーパービュー」の眺めを堪能した楽しい2時間42分、あっという間だった。
30年近くに渡り伊豆へのフラッグシップを務めてきた251系。間もなくE261系にバトンタッチすることになりそう。
東京駅で見送った「マリンエクスプレス踊り子」とのツーショットを見届けて改札口へ。もうすぐこの光景も見納めに。
ここからはバスに乗り換えて弓ヶ浜へ。