2018年9月22日・23日
「うずしお28号」で高松に到着し、いったん改札を出て「サンライズ」乗車前の夕食調達。もちろん調達先は駅の横「エースワン サンポート高松店」。トロカツオのたたき残ってないかと目論むも、残念ながらトロカツオはおろか刺身は完売。まあこの時間ではしょうがない。
いかそーめんと5割引きお惣菜、そしてビールを仕入れて駅に戻る。
再入場すると、既に「サンライズ瀬戸」東京行き入線済み。ドアも開いてる。上り「瀬戸」は早くドア開放してくれるので、乗車前のひと時をゆったり過ごせる。
今日もかっこいい「サンライズ」。こうして遠くの地で釣りして寝台特急で東京へ帰れるというのはやはり格別。上りは現実復帰感が増して少々ブルーではあるけど。
285系鑑賞を終え先頭14号車に乗車。部屋はシングル2階海側のベストポジション。やはり自分の中では、上り「サンライズ」は海側が絶対条件。今回はかなり日にちが経ってからの購入だったけど、残り2部屋だった禁煙シングル2階海側をギリギリゲット。
そして21時26分、高松を静かに定刻発車。しばらくずっと気動車に乗ってたから、電車、しかも非動力車の静かさが新鮮に感じる。285系だからなおさら静か。
しばらくして車掌さんの検札。瀬戸大橋前に来てくれて良かった。
21時44分、坂出到着。ここからはいよいよ夜の瀬戸大橋。
坂出発車後に夕食&ビールタイム。徳島の温泉出てずっとビールをガマンしてたから、あ~美味い。寝台列車の中では、なぜかいつも以上にビールが進んでしまう。
列車は瀬戸大橋へ向かう。上り「サンライズ瀬戸」の見どころ第一弾。この四国側瀬戸内海沿岸の夜景がなかなかきれい。
昼間の景色は「南風」「しおかぜ」「マリンライナー」などでも見れるけど、この夜景は「サンライズ瀬戸」だけのもの。
列車は瀬戸大橋に突入。漆黒の瀬戸内海に映る工業地帯のネオン。やがてそのネオンは遠のいていき、代わりに瞬くのは瀬戸内海に浮かぶ漁船の灯火。ビールを飲むのも中断し、ただひたすら眺める。
しかしその時間は儚くも10分程で終了。やがてトンネルをくぐり児島に到着すると、そこはもう本州。
22時20分頃、眼下に山陽本線を見下ろす立体交差を渡ると列車は岡山へ。
2並びの22時22分、岡山に到着。「出雲」連結の為しばらく停車。多くの人が8号車の連結部へ向かう。自分は14号車付近で外の空気を吸ってリフレッシュ。次に外の空気を吸うのは東京か。
「出雲」との連結を終え22時33分、岡山を発車。ここから上り「瀬戸」+「出雲」の見どころ第二弾。相生通過まで列車は山間部を走行。晴れていると、この区間は満天の星空が広がる。今日はやや雲が多く満天とまではいかないけど、きれいな星空の眺め。これも寝台列車ならでは。特に窓が湾曲している2階個室からはなおさらの情景。
姫路を過ぎ、列車は加古川を渡る。ビールを飲み終え夜景を眺めているとこの辺りで睡魔が襲ってくるも、ここで寝る訳にはいかない。それはもちろん、あの夜景を見る為。
上り「瀬戸」の見どころ第三弾。明石海峡大橋の夜景。
朝霧~舞子にかけてきれいにライトアップされた明石海峡大橋が見える。この区間を走行するのは定時運行時で23時58分~24時。対して明石海峡大橋のライトアップが消灯されるのは平日23時、土日祝24時。土日祝定時運行される場合に見れる夜景。この日はきれいなライトアップ夜景が見れたけど、いつものように24時ちょうどに一気に消灯された。なんとも儚い。
その後、列車は三ノ宮・大阪と停車し、大阪発車と同時に自分は就寝。zzz…。
翌朝5時50分、セットしておいたアラームで目が覚める。列車は熱海を発車したところ。この時間に起きるのはあれを見る為。
上り「瀬戸」の見どころ第四弾。夜明けの相模湾。
季節と天気によっては息を吞むような美しい朝焼けが見れるこの熱海‐小田原間。残念ながら今日は曇り空。それでもやはり朝の相模湾車窓は、迫る現実復帰前に、もう一度非現実に帰れる一瞬。
前回乗った時は、明石海峡大橋も相模湾も寝過ごして見逃したから、今日はなんとか見れてよかった。
小田原を過ぎ、列車は東海道貨物線へ。相模川を渡る。この相模川も季節によっては朝焼けスポット。
その相模川を渡るE231系の姿。昨日は四国だったのに。関東に戻って来たことを実感。とはいえ、一晩過ごすと昨夜とまったく違う車窓が広がるのも寝台列車の醍醐味。
今回の旅のお供、四国滞在中に毎日聴いていた安室奈美恵さんの「Finally Disc3」を最後に拝聴。安室さん引退直後という事もあったけど、本当にいいCDだった。帰ったら「Final Tour 2018」のDVDも買おう。
おはよう放送が流れ定刻6時44分、横浜到着。今日は日曜日なので横浜駅も人は少なめ。
川崎を通過すると多摩川を渡り、いよいよ都内へ。この辺りまで来ると、もう現実復帰を受け入れて観念する感じ。
都内に入ると京急の列車が見える。東京まではあと15分ほど。品川を通過した辺りで終着放送が流れる。
高松から約9時間30分。いつも思うけど、本当にあっと言う間。この感覚もあと何年感じれるのだろうか。やっぱり寝台列車の旅は他では代え難い楽しさ。
定刻7時8分、終点東京到着。あ~着いた。無事に帰ってこれた安堵感と旅が終わることへの喪失感が交差する複雑な心境。
寝台列車最後の砦「サンライズ瀬戸・出雲」。また乗れる事を願い東京駅を後にする。
明後日からまたサラリーマンか…。