井上章一氏のベストセラーになった京都ぎらいを読んで この人なんで京都に敵意剥き出しなんだろう?と疑問に思ってた。タイトルが京都人であることを呪うようなタイトルだったので 新本で買わず 売れた本だったのでそのうち下がるだろうと待っててamazonのマケプレで129円だったので買って読んだわけだが 送料入れて386円。京都まみれを買うか迷ったんだがとりあえずamazonのカートに入れていたが図書館にあったので借りて読んだのは先に書いた。でも なんで京都にこんな敵意むきだしなのかわからない。ふと見たらamazonのあなたにお薦めに 氏の関西人の正体てのがある。これも関西に敵意剥き出しのタイトルなので 図書館検索したら文庫版になったのがあったので借りてきた。さっき読み終えたわけだが・・元々 この本1995年に 関西人の正体―コテコテの大阪が薄味を好むわけ 小学館から出たハードカバーを文庫化したもので 更に元々は 1992年に小学館から出た雑誌のDENIMの連載の関西学(93年1月~95年2月)をまとめたものらしい。文庫化にあたって朝日新聞出版に版元が移ってるがけど内容は同じだろう。そうなると コテコテの大阪が薄味を好むわけ・・というサブタイトルの記事が無いのはなぜだ?と思うがまあ そりゃどうでもいい。先にも書いたが 井上章一氏は嵯峨(右京区)の生まれで伏見(伏見区)で育って結婚してからは宇治に住んでいる。普通の人は なんや京都の人やん・・て思うだろうが 中京あたりの鉾町の旦那衆に言わせると京都の人というのは洛中(上京・中京・下京の狭いエリアを指す)生まれで洛中に住んでなければ京都の人と思わない人が結構いるから その辺でカチンと来るらしい。京都の人に言わせると嵯峨も伏見も洛外であって 宇治にいたっては京都でない・・という認識なのだ。もっとも京都洛中でも中京って上京の下の方と下京の上の方をくっつけて後からできた区なのだが。が 中京の旦那衆の一部は京都って 北は御池通までという認識の人も多いらしい。中京の旧家の杉本秀太郎氏(フランス文学者だったかな)なんかは 言いそうではあるが。で 井上氏は洛外を転々としてるから 京都の人に言わせると 宇治に住んでる・・というと ああそうですか 井上さんは京都のお方と違うんですね・・と言われるらしくこれでまた敵意が沸々とわくようである。でまあ この文庫版の方のあとがきに本音が出てる。単行本のあとがきはそのまま収録されてて 文庫版のあとがきが追加されてるという変な構成だ。京都ぎらいがが出たのが2015年で この文庫が出たのが2016年だから 井上氏の文庫版のあとがきが本音なんだろう。ちょっと引用すると ”日本経済は東京一極集中化体制下におかれている。大阪・関西の地位は見る影もなく低下した。とうてい東京のライバルとは言えないようなポジションに、落ちぶれたのである” とある。こうも言っている”私の暮らしている京都は、かって都であった。日本文化の中心をになっていた。しかし、もうかっての力はない。率直に言って没落しきっている” そうな。その思想を確立した理由というのが あとがきに書かれている。 これも引用しよう。 ”たまたま京都市中でプロレスの興行をながめていた時のことであった。私は見たのである。京都への凱旋をマイクで言いつのる某プロレスラーが会場の客からやじられている光景を。「京都に帰ってきた」というレスラーは、ブーイングをあびていた。「お前なんか宇治やないか、宇治のくせに京都と言うな」と、 --中略ーー これで心のなかにあった京都への想いがたちきれたのである。もういい。こんな街とは、縁を切ろう。こんりんざい、京都人らしくよそおったりは、するまい”と言うことから 京都ぎらいという本が生まれるべくして生まれたのである。なんちゅーかしょーもな・・て感じしかしない。あたしは若いころ上京の七本松中立売下ルにいて 古都でも観光都市でもない暮らす街として京都を見ていたので洛外の人がこんなにひねくれてるとは思わなかったのだ。井上氏って京大工学部卒なんだけど まあなんと了見の狭いことか。呆れるより先にアホちゃう?とか思う。あたしが学生時代に住んでたのは昔の遊郭街(千本中立売)の近くだったし 花街である上七軒も近い。だが あたしはあの街が好きだ。あたしは三重の生まれで学生時代と仕事で模索してた時代をここで過ごしたので好きだ。京都人では無いけど 京都が吉祥寺wより住みたいというか暮らしたい街である。そりゃ京都のやわらかい物言いの中に 本音が見え隠れするのはしんどいときもあるけど それでもやっぱり暮らしやすい。東京のように隣にどんな人が住んでるのかわからんような孤立感はない。あかんもんはあかんと言うてくれる街が好き。まあ そんなわけで井上章一氏の関西・京都本はゴミだとしか思えない。amazonで京都まみれが293円 京都ぎらい・官能編が38円 関西人の正体は単行本が94円文庫本が1円(いずれも送料は含まないが)だが すべてカートからばっさり削除した。amazonの評価で主観が8割・・と書いていた人がいたのが面白い。関西風に言えば そうだ そうに違いない よう知らんけど・・であるw 私怨で本を出しちゃいけないのであるw ちなみにあたしの今の実家は大阪京橋だ。大阪も好きな街だけど 混沌の度合いがちょっとあたしにはきつく おまけに実家の上空が航空路なのでうるさい。実家は弟が継と思うので やっぱり上京に住みたいと物件見てるんだけど 貧乏なあたしが買える物件はほぼないが絶対移住してやろうと思ってる。井上氏に言わせれば 左京区も北区も洛外なんだろうが 京都本では有名な柏井壽氏は北区の歯医者さんだ。 入江敦彦氏は西陣(今は海外在住だが) 既に故人だが寿岳章子氏も洛中の人。なんか洛外でえらく僻んでる井上氏だけど もう少し総合的・俯瞰的wに京都を 大阪を関西を見れないのか?と思うのである。この人つまんないや・・というのがあたしの結論である。
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