しばらく東京を離れるので 図書館のサイトを覗いてみたら 曽野綾子氏の夫の後始末が確保できました・・になっていたので 京都の寺社505を歩くも読んじゃった(あげく買って届いてるw)ので返しがてら 取りに行ってきた。台風が接近してるせいか突風が吹いてる。せっかく行ったので 先日借りずに後悔した四国八十八ヶ所を歩く 山と渓谷社刊 へんろみち保存協力会監修 2003年初版・・を借りてきたのだが なんか見たことがある。先日買った同タイトルの本と同じ・・と思ったら あたしが買ったのは2000年の初版で図書館のは2003年の2刷 なんでこっちはパラパラ見て返してきた。で 取りに行ったのは昼前で 夫の後始末 講談社刊 2017年初版でベストセラー は3時間くらいで読んでしまった。ソフトカバーでB5くらいなうえ 文字が大きいので読めちゃうわけだが。まあ曽野綾子って 作品自体は好きじゃないのでほとんど読んでない。本書は 旦那の三浦朱門の看取り記録というところ。amazonの書評では 汚れ物専用の洗濯機だの壁まで水洗いできるトイレだの病室にシャワー室とか20畳の部屋とか 庶民には・・みたいな酷評も見受けられるのだが まあそれは置いといて・・端的に言えば 曽野綾子が旦那を看取る日々の心情を淡々と書いているので 実際こういう状況に陥ったことの無い人にとっては駄文(amazonの評価で☆1個がいるがw)だろう。あたしは2年半前に倒れて死線を彷徨った・・というか 嫁はんは主治医に覚悟しておいてください・・と言われたそうで まああの時はこういう気持ちで毎日病院に来てたのだと思う。都合ICUに10日いて意識が無かったのだから当然である。まあICU出ても7割は合併症で亡くなるだの 運が良くて助かっても 足が腐って切断とか人工透析になる恐れがある・・と散々脅されたそうな。まあ あたしはICUで意識が戻ってもそんなことは露知らず 水~1本1万円とか騒いでたわけだがw まーどんだけ怖い思いをさせたのか本書を読んで思い知ったわけだ。うちの両親は子供に迷惑はかけられん・・以前にあたしがいつ死ぬかわからん体なので ケア付住宅に入った。介護が必要になったら自動的に老人ホームに移る施設だ。嫁はんの父親は既に彼岸の人で 母親も支援受けながら自立してる状態。この4人の危なっかしい中にあたしも入ってるわけで 嫁はんには心労かけるなぁ・・と思うが今更どうなるものでも無し。個人的には本書は良書だ。ただ万人にとって良書か?と言えばそうでは無いだろう。近しい死が身近な人がいる人にとっては ある種の拠り所にはなると思う。そうでない人には 多分どうでもいい本かと。読んで損は無いと思うがまずは図書館をお勧めする。ちなみに本書 順番待ちがいられるので貸し出しは2週間と言われたのだが 3時間で読んで返してきた。ちゃんと読んだのか?とか言われそうだが読んだのだw
図書館の除籍本だ。猫とくらす アノニマ・スタジオ発行 KTC中央出版刊 2010年初版だ。なんてことのない本。飼い主がたわいもない短文を書いて 後は猫の写真ばかりだw 癒される・・というと安直なのだが こういう生き物と暮らす・・というのもいいものだな・・と思う。今住んでる部屋は前の住人が猫を飼っていたので 売るにあたってある程度リノベーションしたらしい。まあしきれなかったであろう部分に多少猫の記憶が残っているのだがw あたしは犬しか飼ったことが無いのだが 猫も悪くないな・・と思う。田舎のそれも古い農家でも買ったら一緒に住んでみたいなと思う。別の一冊 北海道アクティブ移住 SOHO夫婦のログハウス日記 西川栄明/晴子著 北海道新聞社刊 2007年初版 これも図書館の除籍本。著者はフリーライター 嫁はんは通訳というか翻訳者 北海道弟子屈にログハウスを建てて 都会と北海道を行き来しながら仕事をしてるエッセイ・・というと聞こえがいいが この人 フリーライターなのに文才が無い。で この本が出た当時2007年時点で40代だから 今は50代。田舎暮らしって常に健康の不安がつきまとう。何かあったら田舎では命が無い。救急車来るまで30分とか普通だし 豪雪地域だと半端無くかかる。この時点で あたしみたいな一分を争う病気だとアウトだ。弟子屈は豪雪地だから 冬場の作業量は半端じゃないし。まあ それ以前にこの本読んでも楽しさが全く伝わってこないのだ。あー田舎暮らしいいよなー あたしもやりたいよなーという雰囲気がゼロ。この手の本ならベニシア・スタンリー・スミス氏の猫のしっぽカエルの手のほうが何倍も面白い。あたしは30代で山梨の開拓跡地で同じような暮らしをしてきたので言えるのだが 田舎暮らしは体が資本である。体力があるうちでなければ絶対無理だ。なんで こんなつまらない本が出版されたのか疑問(新聞の連載コラムをまとめたものらしいが)。田舎暮らしをしたいなら雪の少ない地方都市の郊外 それも平坦地で大きな国道が通ってて大病院が近いところがベスト。あたしの山の家はまだあるのだが こんな半分死んだ体になってはもう暮らせない。見事な負動産になっちゃったのだ。まあつぎ込んだ分は十分過ぎるくらい楽しんだのでいいのだがねぇ・・歳をとったら 便利な都会が一番。死にたくなかったら田舎はたまにキャンプに行くだけの方がいいよw BE-PALってアウトドア雑誌があるのだが あたしも昔は定期購読してどっぷりはまってたんだが あんなアメリカ流の物量キャンプは面白くない。背中に背負えるだけのシンプルなキャンプが一番面白いのだ。
無い・・と思うせいか 無性にお遍路に行きたいのだ。で 関連本を買って予備知識をいれているのだが・・もちろんバスツアーや電車やマイカーで回っては意味がない。何回かに分けての区切り打ちでもいいのだろうが 東京から四国の交通費を考えるとばかにならないし それになんとなく達成感が薄そうだ。で通し打ちの順打ち 1番札所から88番へ回る か逆打ちの88番から1番に回るかだが 基本は順打ちでへんろみち保存会が道標を立ててるらしいので 順打ちだろう。で 装備や決め事がわからないので 四国八十八カ所 歩き遍路のはじめ方 (大人の遠足BOOK) JTBパブリッシング刊 2006年初版というのを買ってみた。まあ これでどんな装備でどうすりゃいいのかはわかったのだが 今度はルートがわからない。で 次に札所の地図付を・・ってんで 四国八十八ヵ所を歩く (歩く旅シリーズ 古寺巡礼) へんろみち保存協力会 (監修), 山と渓谷社大阪支局 (編集) 2003年初版を買ってみた。これで大体のルートがわかったのだが なんせ版が古い もう15年前である。札所は動かないけど 遍路宿や道は変わってるだろうと 次に図書館でみかけた 四国八十八カ所をあるく (大人の遠足BOOK) JTBパブリッシング 2016年初版を頼んだ。お遍路本ばかり3冊 まあ全部古本なので1500円もしないのだが。若いころはバイクで・・とか思ってたけど 最近はお遍路なら歩きだろうと思う。死ぬまでに・・って後残り何日あるのか何十年あるのかは知らんがお遍路に行きたい。通し打ちで平均35~45日くらいだそうだ。まあ実際は遍路ころがし・・と呼ばれる山道もあって1日20~30キロは普通に歩くらしい。全工程が1100キロなので まあ1日30キロ歩いて35日・・って 普通の人なら歩けるかもだが 人工血管2本もはいってるサイボーグのあたしである。絶対無理だな・・と思う。で 何より絶対無理だと思うのは 交通費を全く使わない歩き遍路の宿泊含めた経費がざっと1日1万なんだそうだ。都合50日で結願しても(全部回り終えても)一人50万 あと 東京から移動に数万 二人で行ったら100万軽く超える。お遍路もいいけど沖縄のリゾートか サイパン・グアムあたりなら1ヶ月は遊べそうであるw 行く前からすでにめげてるあたし・・ってどうなのよ?とか思うが 1日1万て大名旅行だと思うので無理なのかなぁ・・と思う。みんなそれだけ出してお遍路してるのか・・と感心することしきりだ。あたしは貧乏だなw
京都の寺社505を歩く 上(洛東、洛北、洛中編) 下(洛西、洛北、洛南、洛外編) 山折哲雄著 槙野修監修 PHP新書刊 2007年初版。京都の寺社505の詳細なカタログだ。といっても 歴史書に近く創建~由緒がメインだが。観光ガイドのような書かれ方はしてないので 寺社マニアか京都が死ぬほど好きな人以外には難解かも。速読のあたしでも一冊読むのに1週間くらいかかってる。一冊400ページほどの新書なのだが なにせ情報量が多い。ありがたいのは それぞれに京都式住所と電話番号 拝観可能か 拝観料は?まで載ってること。まあ10年少し前なので拝観料なんかは上がってるだろうが 非公開かどうかがわかるのはありがたい。小さなモノクロ写真が載ってるだけなので観光ガイドとしては不向き。もっとも美味しい店とか何も載ってないから そもそも観光ガイドですらない。京都の大半の寺社の詳細カタログである。大半と書いたのは 京都には505もの寺社があるのか?と思われるだろうが まえがきにもあるとおり 来訪したが掲載してないところがあるってこと。あたしは前は西陣にいたのだが 一番近い七本松中立売西入るの日蓮宗本山の立本寺なんか載ってない(ゲゲゲの鬼太郎の元になった 幽霊子育て飴でも有名な寺 ただし観光寺院ではない)出町柳で萩の寺で有名な常林寺も載ってない。本満寺は載ってるが あの円山公園の枝垂桜と姉妹の枝垂桜についても一行も記載がない。そういうことをわかった上で購入されるといいかと思う。上巻は既に在庫切れらしくamazonでは古書のみ 下巻はまだ新本が買えるが まず上巻のみでいいかと。(PHPのサイトではまだ上巻もあるようだが オーダーしたら品切れかも) 山折氏の著書では奈良の寺社150を歩くだの江戸東京の寺社609を歩くだの鎌倉の寺社122を歩くなんてのがあるのだが あたしは関西以外は興味が無いので お好きな方はどうぞ。山折哲雄氏って何者?って思うぐらい著書が多いんだが調べてみたら日本の宗教学者、評論家。専攻は宗教史・思想史だそうだ。どうりで詳しいわけである。多くの資料から適切に情報を集めているのでかなり・・というか この手の本では最強であろう。タイトルに決定版・・とあるのもうなづける。良書である。まあ限りなく地味な本だが 京都や奈良の寺社が好きな人には必携だと思う。新書なのでバッグに放り込んでおくといいだろう。
読み逃していた本を買った。カッコウはコンピュータに卵を産む 上・下巻 クリフォード・ストール著 草思社刊 初版1991年である。なんで今頃こんな古い本・・とか言われそうだが この業界で仕事してる人は読んでおかなきゃいけなかった本を思い出したように今頃読んでるわけである。話自体はコンピューターの黎明期の国際ハッカー事件のまあドキュメント。1991年といえばWindows3.1が出た年だ。まあ若い人は知らないだろうが windows3.1って今のWindowsの元になった使えるwindowsの最初の版だ。前年に3.0が出てるのだけどこれはまあお試し的な位置づけ。windowsがOS(オペーレーティングシステム)では無い最後の版。今のWindows95~10まではそれ自体がOSなのに比べ 3.0と3.1はMS-DOS(キャラクターベースのオペレーティングシステム)上で動作するWindowsアプリケーションだったのだ。なのでMS-DOSとWindowsの二階建てである。そんな大昔・・と言われても 今からたった27年前の話・・って充分大昔なんだがw それ以前はMS-DOSでWTERMなんかを動かして2400bpsのアナログモデムで通信してたわけで 今は100Mbpsのデジタル回線だから その古さがわかるってもんだ。まあこの話は当時のメインフレームというか大型コンピュータ時代の話なんで 今の人には想像もつかないだろうが 当時からハッカーはいた・・という話。この業界にいる人は読んでおくべき本だったのだが 存在は知ってたが他に興味のあることが多すぎて読んでなかった。買ってから気がついたんだが 図書館にあるじゃんw 同じ著者のインターネットはからっぽの洞窟の方は図書館には無かったので 今ポチった。こっちは1997年初版w まあ長くこの業界にいたわけだがいい時期に仕事してきたと思う。昨今 みんなが使うのはPCではなくてスマホになっちゃったわけだが 原点回帰という意味で読んでみるのもいいだろう。誰にでも薦められる本では無いのだけどw