花紅柳緑~院長のブログ

京都府京田辺市、谷村医院の院長です。 日常診療を通じて感じたこと、四季折々の健康情報、趣味の活動を御報告いたします。

酸漿(サンショウ)│鬼灯(ホオズキ)

2022-08-07 | 漢方の世界

四十八 丹波鬼燈 瓔珞鬼燈 千生鬼燈│「四季の花」秋之部・參, 芸艸堂, 明治41年

酸漿(サンショウ)は、ナス科、ホオズキ属の多年草ホオズキ、学名Physalis alkekengi L. var. franchetii (Mast.) Hort.の全草から得られる生薬である。薬性は酸、苦、寒、帰経は肺経、脾経で、効能は清熱利咽、通利二便である。一般に各種の鑑賞用、食用のホオズキが広く栽培されているが、観賞用のホオズキは誤食で中毒をおこす有毒性があり、特に妊娠女性が摂取した場合、子宮収縮作用で流産の危険性がある。「ほほづき」(鬼灯、鬼燈、酸漿)は秋の季語である。

陽がとゞどけば草のなかにてほほづきの赤さ
     昭和八年   山頭火