万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌4032 奈呉の海に3742

2021年07月12日 | 万葉短歌

***** 万葉集 巻18(4032~4138、百七首) 始 *****

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万葉短歌4032 奈呉の海に3742

奈呉の海に 舟しまし貸せ 沖に出でて
波立ち来やと 見て帰り来む  田辺福麻呂

3742     万葉短歌4032 ShuI360 2021-0712-man4032

□なごのうみに ふねしましかせ おきにいでて
  なみだちくやと みてかへりこむ
○田辺福麻呂(たなべの さきまろ)=06-1048歌注参照。
【編者注】巻18(4032~4138、百七首)の第1首。題詞(要旨)に、天平20年3月23日、家持の館で左大臣使者田辺史(ふひと)福麻呂への宴を催して、心緒(おもひ)を述べる[下記注]。4035 左注参照。
【訓注】奈呉の海(なごのうみ=奈呉乃宇美)。舟(ふね=布祢)。しまし(之麻志)[<暫し>(『詳説古語辞典』)]。沖(おき=於伎)。波(なみ=奈美)。来や(くや=久夜)。
【依拠本注-題詞】(要旨)この題詞は、当面の巻頭4歌だけでなく、4065までの総題をも兼ねる。天平20年3月23日は、太陽暦748年4月25日ごろ。家持31歳。