老い・・・とは 2010-02-18 23:47:31 | 季節 人は人生において成長の過程と老化の過程をもつ。ただアンチエイジング等の技術が進化する中、人は誰しも老いを肯定したがらない傾向にある。どうしようもないことに対して無力を感じるより、どう素直になれるか、如何に老いを楽しめるか、どうすれば自然体であり続けられるか、常に自問自答していきたい。 『 遺せるのは 生き様のみぞ 春立ちぬ 』(2/19毎日新聞・滋賀・池田さん)
めいほうハム 2010-02-17 23:27:57 | 料理 岐阜の地に生まれて55年の歴史を持つ明宝ハムは、「新農村建設国庫補助」事業から始められ、紆余曲折の結果、1980年以降の自然食ブームに乗って『幻のハム』とまで呼ばれるに至る。 着色料・防腐剤・酸化防止剤を使わず良質な豚肉を原料に「手作り作業で100%豚肉」が売りで、地域が一致団結、村をあげて手づくりハムの生産を行っているという特徴があり、昭和63年1月には村内の7つの各地区の消費組合・商工会・森林組合・畜産組合・村が共同で出資し、村民総参加による第3セクターハム製造販売会社『明方特産物加工株式会社』を設立。 今や、郡内はもちろん岐阜市、高山市、美濃加茂市などの代理店を通して精肉店、スーパーなど約450店舗、および百貨店(大丸や高島屋他)に出店している。 そんなハムを岐阜の知人から頂いた。何でも粘り強く熱い想いでやり続けることだ。
雄性不稔 2010-02-17 19:46:36 | 農業 雄性不稔は今やF1品種をつくるのに欠かせない技術だといわれている。 いままで人工的に一つひとつ雄しべを取っていたその手間が省け、確実に交配が可能になる。 雄性不稔とは、雄性器官(雄ずい、葯等)の異常によって起こる不稔を意味し、花粉を作る能力を欠いたもの、花粉粒は作るものの正常に発芽できないもの、葯の裂開が物理的に不可能なことによるものなど、いろいろなタイプがある。 メンデルの法則に従うと優劣の法則というか、優性遺伝子と劣性遺伝子(遺伝子的にいうと顕在性と潜在性というらしいが)の劣性はその特定をしやすく、固定しやすいという特徴があり、この雄性不稔はその特徴を有効に活用しているといえる。
『農協』 2010-02-15 22:32:03 | 農業 今『農協』がNOWいッ!??! 今日は今年発刊された二冊の本の紹介をしたい。 一冊は、日本の農業の元凶は農協にある、農協なんていらない、農協が農家を潰す、・・・農協は百害あって一理なし、しかし農家も悪いし、政治家も悪い、本当の農業は地域と共に自然の恵みを最大限に活かし、他人に頼らず、栽培技術はもとより、消費者や市場をしっかり見つめた中で育まれていく・・・と本音が綴られた「農協との30年戦争」(著 岡本重明 文藝春秋)。 そしてもう一冊は「農協の大罪」(著 山下一仁 宝島社新書)。《農協=自民党=農水省》のつながり、この農政トライアングルが日本の農業を衰退させた、農業が弱くなればなるほど強くなるこの不思議なトライアングル、農協の歴史や農政の基本的な考え方、農民票と政治家との関係、・・・と綴られる。主業農家が如何にその貧困から脱却し、強い農業づくりへ挑むべきなのか、最後は「・・・小作人開放への夢と執念は農地改革で実った。今度は、農業改革で強い農業の実現を見たい。それが食料安全保障、多面的機能を実現する唯一の道である。」とまとめられている。 楽しい農業を一日も早く、みんなで実現したい!!
街道をゆく 2010-02-14 23:40:38 | 環境 司馬遼太郎は「街道をゆく」第1巻の冒頭の一節で、以下のように語りかける。 「近江というこのあわあわとした国名を口ずさむだけでもう、私には詩がはじまっているほど、この國が好きである。京や奈良がモダン墓地のようなコンクリートの風景にコチコチに固めらりつつあるいま、近江の國はなお、雨の日は雨のふるさとであり、粉雪の降る日は川や湖までが粉雪のふるさとであるよう、においをのこしている。」 司馬遼太郎が亡くなって、早いもので14年と2日を数える。 いつまでも司馬遼太郎の愛した近江の国であり続けたい。 写真は、沖島(琵琶湖で一番大きな島)でとれたワカサギを塩水に浸し軽く天日で乾燥したもの。・・・なんとも美味い。
信号機 2010-02-13 21:32:21 | 環境 道路の真ん中に、信号機が・・・、 大型の四輪駆動車が、何故か信号機を支える柱に激突・・ 信号機をこんなに間近でみたことはない・・ 真正面から根元にぶちあたっている・・ 運転手は大丈夫だったのだろうか・・・ 世の中、何があるかわからない・・・
自家不和合性 2010-02-12 20:29:05 | 農業 自家不和合性とは、植物個体の正常に発育した花粉が同じ個体の正常な柱頭に受粉しても受精に至らないこと、もしくは正常種子形成に至らないことをいう。 自家不和合性を活かした品種改良とは、単純にいうと自己では受精に至らず非自己の花粉を識別する性格を活かし、非自己の花粉で受精させることを指す。 植物の世界も近親者で婚姻関係を結ばないことで、生物の多様性を保つ、・・・。つまり自家和合性だと「暑さに弱い」「寒さに弱い」「病気になりやすい」「湿気に弱い」「乾きに強い」などの親の持つ遺伝的な性質がまったく変化することなく子へ伝えるだけであり、生物にとって、これでは世の中で起こりうるさまざまな異変に対応しきれず、いづれ絶滅する危険性を持つ。生物が子孫をつくる意義は、個体数を増やすことだけではなく、オスとメスという2つの個体の性質が混ざり合い、多様な性質の子孫をつくり出すことにあるともいる。地球上に被子植物が広がった成功の要因の一つの要因といわれている。
除雄 2010-02-11 23:38:27 | 農業 除雄とは・・・ 花には自花受粉タイプ(自らの花に持つおしべとめしべで受粉する)と他花受粉タイプ(自らのめしべは他の花のおしべの花粉で受粉する、また自家不和合性・雌雄異熟 ・異形花柱花といった自花受粉を防ぐ機構が発達したモノもある)、そして花自身に雄花と雌花があるもの等があり、除雄とは、自花受粉タイプが自ら受粉することを避けるために人工的におしべを取り除く行為をいい、熱処理をして花粉の機能を失わせる方法なども含む。所謂、品種改良のひとつの手段。
F1品種 2010-02-10 23:04:50 | 農業 今日は野口種苗の野口勲さんのお話を聴く機会に恵まれた。 全体の流れはミトコンドリア遺伝子の話だったが、注目すべきは①除雄②自家不和合性③雄性不稔と技術が進化する中でF1が確実に拡がっているという事実と雄性不稔と蜂群崩壊症候群(CCD)との関連についての野口さんの独創的な考え方だった。 F1種は・生育が容易で・大きさが揃いやすく・耐性をつくりやすい等の特徴を持ち、固定種は・味がよく・多様であり・収穫期間が長い等とその性格は両極端である。 でも食べる側は・味がしっかりあり、美味しいもの望むはずが、栽培する側は・同じ形や大きさで・味はなくて水っぽくても・栽培期間が短くてすむものの栽培が主になってきている。例えば、大根にしてもほぼ『青首大根』が主流で、みんなが同じ大きさやカタチ、栽培のしやすさが市場を独占し、カブはコカブでも中でも大でも何時でも出荷可能という《コカブ+欧州の飼料カブの掛け合わせ》品種が主になっている。 雄性不稔とは雄しべに花粉ができない、もしくは出来ても受精能力を持たないという突然変異の性格を活用した品種改良で、母親が雄性不稔なら子どもも雄性不稔という生理を活かしたものだが、子孫繁栄のために生育しようとする植物の根本的な原理や受精を促進するミツバチ達の日常の活動に疑問を呈し、あのミツバチたちの大脱走を喚起したのではないかという野口さんの独特の解釈は大変興味深かった。
お茶 2010-02-09 23:25:59 | 農業 『日本政府観光局が外国人観光客を対象に実施したアンケート調査(複数回答可)によると、日本滞在中に購入したい商品のうち、最も人気が高かったのは日本茶(32.6%)だった。2008年の3位から上昇し、07年の調査開始以来、初めてトップに躍り出た。2位はカメラ・デジタルカメラ(30.9%)、3位は着物・浴衣(30.7%)だった。』という。 アンケート方法が複数回答で、お茶がどれだけ人気が高かったのかはわかりづらいが、極めて広い範囲で望まれている事がよくわかる。 私たちは、よくどういうお客様が私たちの栽培しているものを欲しがっているか勝手に想像することはあるが、こういう記事を読むと私たちの想像の範囲外で販売出来るチャンスがいっぱいあることに改めて気付かされる。 灯台下暗しというか、そのものの本質的な意味、意義、特異性について私たちはもっといろいろな角度から栽培している農作物について考えるべきだし、その価値を見出すべきなのだろう。