くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2023-12-07 06:13:46 | Weblog

やれほれ。

またぞろ道路が水浸しになる暖気XXX

仕事から帰ってきてさすがにストーブ使わなきゃ

生きていられないんで、

しばらくして部屋の中がぬくぬくしてきたと思ったら、

ごろ寝してぼんやりニュース見てる横を

季節外れのカメムシが一匹

のしのしテクテク・・・。

思わず悲鳴上げそうになった。。

とはいえ、

この夏の大襲来を耐えたオイラだもの

手の届くところに必殺のガムテープが置いてあるのさ。。

逃げられないうちに素早く手にとって、

息の根は止めずにサンドイッチ。。

ポイさせて貰った。。

心臓に悪いから、

来年まで出てきて欲しくないXXX

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王様の扉(84)

2023-12-07 00:00:00 | 「王様の扉」

「それはそれは……大変だったのう……」と、砂漠の樹王は言った。「今度はまた……どうして死の砂漠に戻って来たんだ……」

「――で、あいつは誰だ」

 と、マコトは、樹王の幹の陰に目を凝らして言った。
「ホッホッホッ……おまえさんと同じ。……でもないか。お客さんだよ……。私の元を訪ねて来ては、宇宙の話を聞いておるんだ……」
 砂漠の黄色い砂よりは幾分か濃い、芥子色の粗末な布を頭から被っているのは、そう言ってもいいのなら、スクラップの機械を人の形につなぎ合わせたような外見をしていた。
「ってことは、生きてるのか」と、マコトは首を傾げて言った。
「ホッホッホッ……そりゃそうじゃ。……砂になるのを避けるために……寄せ集めの体で……魂をつなぎ止めてるわけじゃない。おまえさんのように……体だけ別の場所にあるわけじゃないよ」

「はじめまして」

 と、目を閉じていた機械は、顔を上げると言った。「死の砂漠から元の世界に戻ったというのは、あなたですね」
「――」と、マコトが樹王を見上げると、樹王は優しそうな瞳をそっとまばたきさせた。
「それは人違いだな」と、マコトは言った。「オレはわざと魂を抜かれて、元いた星に帰ったんだ。あんたこそ、ここでなにをしてるんだ」
「私は、機械陀という者です」と、寄せ集めたような機械が、深々と頭を下げた。「樹王より、宇宙の理について、いろいろとお話を聞かせて貰っています」
「ああ、あんたか」と、マコトは言った。「なんだか聖人気取りの自動販売機に会ったよ。高い空ばかり見上げて、足元の鎖に気がついていなかった」
「――さて、それはどうでしょうか」と、機械陀は静かに言った。「高い空を見ているからこそ、大地に立っている足元に気がつくのではないでしょうか。少なくとも、足元の枷に気がつく希望は、あるはずです」
 と、マコトは首をすくめてため息をついた。
「さて、大木さん。あんたに用があるんだ」と、マコトは言った。「あんたの葉っぱを、一枚譲ってくれ」
「……おやおや。自分の命には……なんの執着もないおまえさんが、これは驚くじゃないか……」と、樹王は目を細めて言った。
「あんたのその、深く宇宙の果てまで伸びてる根っこで、とっくに承知してるんだろ」と、マコトは言った。「助けなきゃならないやつらが、地上の世界にいるんだ」
「私からも、お願いします」と、機械陀はゆっくりと立ちあがり、マコトの隣にやってきて言った。「樹王様の話に聞いた星に帰る奇跡を、私も見てみたい」
「なんだよ、おまえ」と、マコトは機械陀に言った。「地上に戻るなんざ、奇跡でもなんでもないぜ。ここの世界の約束にならって、幻を現実と認識するだけだ」

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王様の扉(83)

2023-12-07 00:00:00 | 「王様の扉」

 兜の下から現れたのは、マコトにそっくりな、マコトの影だった。
「どうだ、自分を目の当たりにした気分は」と、マコトの影はにやりと冷たい笑みを浮かべた。
「どうもこうもあるかよ。オレ達は一人だ」と言ったマコトは、青騎士から奪った兜をすっぽりと被った。
 兜を被ったマコトは、嘘のように体が軽くなり、どこからか力がみなぎってくるのを感じていた。
「消えろ、オレの影」と、マコトは腕を伸ばし、青騎士が持つ大剣を奪おうとした。しかし、伸ばしたはずの右腕の肘から先が、なくなっていた。
 兜を被ったマコトは、言葉にならない声を漏らした。
 大剣を構えた青騎士は、混乱しているマコトに向かって、勢いよく大剣を振りおろした。しかし、消えてしまったと思ったマコトの右腕は、一瞬の後、しっかりとまた現れていた。我に返ったマコトは素早く一歩を踏み出すと、青騎士の一撃をするりとかわして体を寄せ、まんまと青騎士から大剣を奪うと、取りかえそうとする青騎士の胸を大剣の切っ先で貫いた。

「くっ――」

 と、青騎士の鎧を纏ったマコトの影は声を漏らすと、くやしそうに宙をつかみながら、さらさらと崩れる黄色い砂になって、砂漠に散らばっていった。
 恨めしそうな表情を浮かべた青騎士が姿を消すと、マコトが手にしていた大剣も、青騎士と同じく黄色い砂に姿を変え、消え去ってしまった。
「真人が好きなゲームなら、ラストダンジョンクリアーってとこなんだろうな」と、マコトは自分のことを他人事のように言うと、被っていた兜を脱いで放り投げ、いたずらっぽい笑顔を浮かべた。
 青騎士を倒すと、あれほど遠かった巨木は、一歩を踏み出す度にぐんぐんと近づいてきた。これまでの苦しさはなんだったのか、マコトはいともあっけなく、砂漠の樹王の大きな樹冠の下にたどり着いた。
 心地のいい清々とした風が、吹いていた。
 軽くなった足取りで、マコトはごつごつとした巨木の幹の前にやって来た。

「久しぶりだな、大木さん」

 と、マコトは言うと、幹の周りを回り始めた。
「ホッホッホッ……元気そうな声が聞こえるぞ……」と、マコトの言葉に答えるように、野太い声が聞こえた。
 マコトが壁のように続く太い幹の周りを回っていると、木の幹がブルブルと震え、吸いこまれそうなほど大きな二つの目が、パッチリと見開かれた。
「ふざけたことを――」と、マコトはつまらなさそうに言った。「ここまで来るのに、何度も砂に変わりそうだったんだぜ」

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