やれほれ。
夢にまで見た? 正月休みだけど、
街中どこもかしこも正月休みだから
正直つまらなくない??
雰囲気ってかいい意味で騒々しさがないから
何もする気が起きない・・・。
気がつけば口寂しくなって
お菓子探してるしXXX
またぞろ体重が増えると後が辛いから、
必死でカロリー計算して抑えようと思うけど、
普段以上に耐えなきゃならんから、
厳しいわ・・・。
これがあるから、長い休みはキツいんだよなぁ。。
はぁ。
早く仕事復帰したい??
やれほれ。
夢にまで見た? 正月休みだけど、
街中どこもかしこも正月休みだから
正直つまらなくない??
雰囲気ってかいい意味で騒々しさがないから
何もする気が起きない・・・。
気がつけば口寂しくなって
お菓子探してるしXXX
またぞろ体重が増えると後が辛いから、
必死でカロリー計算して抑えようと思うけど、
普段以上に耐えなきゃならんから、
厳しいわ・・・。
これがあるから、長い休みはキツいんだよなぁ。。
はぁ。
早く仕事復帰したい??
朝焼けが、血のような色に赤く海を染め始めた頃、船長の不安が現実となって、目の前に現れた。
鯨の巨体が、船からそれほど遠くない海で、宙に躍り上がった。
なにも知らないジローは、大きな鯨の躯体が宙に躍り出る様子を見て、その迫力に思わず見入っていた。
しかし、鯨が宙に舞ったそのすぐ後、静かに休んでいた鯨達が一斉に暴れだし、ほとんど波のなかった海が、にわかに嵐に見舞われたような大波を立て始めた。
逃げまどう鯨達を目の当たりにしたジローの耳に、操舵室に戻った船長が、船団中に伝える緊急の指示が聞こえてきた。
「サメだ。海に出られるやつは銛を持って行け。コイツはでかいぞ」
寝静まっていた船団が、船長の言葉が終わらないうちからめまぐるしく動き始め、伝令の声が波のように船団に伝わっていくと、甲板からも船の船員達が次々に海に踊り出していった。
ジローは甲板から身を乗り出し、海に飛びこんでいった船員達を見ると、海に沈んだとたん、自分のパートナーのイルカに乗って海上に浮かんできた船員達は、それぞれ長い銛を手に、逃げてくる鯨の間を縫って、サメの姿を探していた。
「……」
と、どこからか悲鳴のような叫び声が聞こえた。船の操舵室から指示を出している船長が、拡声器を使って大きな声を上げた。
「サメが出たぞ、気をつけろ――」
甲板に残った船員達が指差す方を見ると、先ほど海上に舞い上がった鯨と同じか、それ以上に大きな躯体が、銛を手にした船員達がイルカに乗って駆けている海のただ中で、彼らをあざ笑うかのように高く躍り上がった。
「――なんだ、ありゃ」
と言ったのは、船の行方だった。
海上に姿を見せたのは、サメではなかった。ジローが見る限り、ワニの頭をしたシャチのような生き物だった。
「あれは、この海によくいるのか」と、ジローは船の行方に訊いた。
「――」と、船の行方は首を振った。「ここまで生きてきて、はじめて見たヤツだ。あれは、化け物だぜ。鯨が食われる前に、この海を離れなやきゃならねぇ」
大きな波しぶきを上げて海に落ちた怪物は、姿を探す船員達には目もくれず、海に潜って行方をくらますと、ジローの目の前で再び海上に躍り上がってきた。
自分の耳が変になったのか、不審に思ったジローがラジオを耳にあてがうと、
“私達の声が、届かない場所はまだまだあります。
私達の声が聞こえない人達も、たくさんいるんです。
放送がたとえ聞こえていたとしても、言葉だとはわからず、雑音に聞こえてしまう人だっているんです。
でも、この放送が聞こえる人は、自信を持ってください。
私達は、あなたの味方です――”
ジローには言葉に聞こえても、船長達には、これが風の音にしか聞こえないらしかった。
試しに、青い光のほか、ほかの船員達にも聞かせてみたが、船長と同じく、やはり風の音しか聞こえない、とラジオを持ち歩く姿を笑われてしまった。
いつまで、この船に乗っていなければならないんだろうか――と、結わえた糸を確かめても、糸は船の進行方向に向かって、ピンと張り詰めたまま、緩むことがなかった。
糸が指し示す場所に、扉はあるはずだった。自分が行くべき場所も、そこにあるはずだった。糸が示すその先に向かうしか、ジローにはほかに選べる道などなかっ。
“私の声が聞こえるあなたは、気をつけて。
青騎士が、あなたを狙っているの。海の底深く、近づいてくる鯨達の歌を聞きながら、今か今かと、牙を研いでいます。
私の声が聞こえるあなたは、気をつけて――”
はっとして目を覚ますと、ラジオから奇妙な放送が聞こえていた。
みんながまだ寝静まっている夜。ベッドから体を起こしたジローは、青騎士が自分を狙っている、と耳にした言葉をつぶやいて、首を傾げた。
だとするとやはり、ここはドリーブランドのはずだった。
しかし、船に乗っている誰に聞いても、ドリーブランドという名前を、古いおとぎ話の中に出てくる国、という以外、知っている者はいなかった。
結わえた糸は、手で探るとピンと張ったまま、相変わらず船の進行方向に延びていた。
もう少しで、船の仲間達が起き始めるはずだった。
いつになく早く目を覚ましたジローは、みんなを起こさないようにベッドからそっと降り、甲板に向かった。
と、船長が一人、水平線の彼方を見ながら、渋い顔をして立っていた。
「どうかしましたか」
と、ジローが静かに声をかけると、顔の半分をひげで覆った船長は言った。
「――おまえも気がついたのか。鯨達の様子が変なんだ。こんなに波のない海もめずらしいというのに、なにかを恐れているというか、いつもならご機嫌に奏でている歌が、ぶくぶくと泡を吹くだけに変わっているんだ」