くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2023-12-28 06:33:36 | Weblog

やれほれ。

今年は長期休暇取得キャンペーン何チャラ(非公式)で

さっさと正月休みもらって札幌帰ってきたけど

雪まみれの札幌車で走ってたら

ディスプレイに急にシステムエラーの表示??

焦ったけど停車する場所でもないし、

モヤモヤしながら走ってきたんだけど、

マニュアル見ても自分でどうこうできるもんでもなく、

幸い札幌帰ってきたからって

車や開いてるかなと思って検索したら

いち早く休みに入ってて来月4日じゃないと営業しないってさ・・・。

ひと足先に正月休みもらったと思ってウキウキしてたら

休みに入ったとたん早く休み終わってくれって

気が気じゃないって、もう終わってるわXXX

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王様の扉(126)

2023-12-28 00:00:00 | 「王様の扉」

 イルカと共に海に出る仕事は難しく、体力も必要とするため、年齢制限が設けられていた。多くの群れを形成している鯨を放牧するには、人の力だけではなく、人とパートナーとなったイルカの力も不可欠だった。彼らと信頼関係を築くことで、鯨達を海で迷わせることなく、的確な海に誘導することができた。
 イルカに乗れないジローは、海に乗り出す役職から遠い昔に引退した老人達と共に、海に出て行った者達が集めてくる情報を、伝令として船長に伝える仕事をこなしていた。
 船長は航海士達と一緒に大きな海図を広げ、海から入る情報を図上にしるし、鯨達を誘導する方向を決めていた。

 老人が言っていたとおり、ここは本当にドリーブランドではないのだろうか――。

 知らない土地に来たせいか、グレイ達と共に旅をしていた時にも増して、一日がやけに長く感じられた。
 扉を抜ける前、持たせてくれたラジオは、海中に飛び出たことで水没してしまい、まったく動かなかった。
 仕事の合間を見てケースを開けると、中にある風車が、すっかり海水を吸いこみ、風を受けても回らなくなっていた。
 甲板の、潮風を受けない日陰に置いて乾かしてみたが、風車は乾燥しても、塩が固まって浮き出してしまい、船室の自分のベッドに戻ってから、風車を傷つけないようにこそげ落とさなければならなかった。
 顔の半分をひげで覆った船長は、「そんな物、音など聞こえるわけがない」と言って、ラジオの機能についても、はなっから信じられない、と疑っていた。
 風車に張りついた塩を根気よくこそげ落とし、勢いよく回り始めた風車を確認すると、ジローはラジオのケースを閉じ、チャンネルを探って銀河放送局を探した。

“はぁい。みんな元気だった? これからは、めずらしい海の国からのメッセージです。
 鯨達の歌が聞こえる海に来て、七日が経ちました。けれど、探している扉も、扉を作った魔女も、見つからないままです。
 ですって。扉は、すぐそばにあるように思えても、たどり着くのはなかなか大変なんだね。そんなあなたにぴったりな曲です。どうぞ――”

 ラジオから放送は聞こえたが、探している扉の情報は、得られなかった。
「まだそんなおもちゃをいじってたのか」と、ジローのそばを通りかかった船長が、あきれたように言った。「休みは自分のために使ってもいいが、仕事で根を上げられちゃ困るからな。少しでも横になって、体力を回復しておけよ」
「――船長、聞いてください。ほら……」と、ジローはラジオを手にすると、船長の顔の前に突き出した。「直りましたよ。声が聞こえるでしょ」
「――」と、船長は難しい顔で耳を澄ましていたが、ため息をついてジローに言った。「おまえが言うとおり、なにかは聞こえるが、これは貝殻と同じで、潮の音じゃないのか」
 と、船長はつまらなさそうに踵を返し、甲板の奥へ歩いて行って、見えなくなった。

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王様の扉(125)

2023-12-28 00:00:00 | 「王様の扉」

「ここは、どこなんだ」と、ジローは青い光に言った。「どういうわけか、記憶があまりないんだ」
「なんだい。見ればわかるだろ――」と、青い光は言った。「ここは海さ。それ以外の名前を、私は知らないね。まぁ、陸の町ならそれぞれに名前があるが、それは行ってからのお楽しみさ。なんせ、行き先は海の状況次第だからね。今回だって、はぐれた群れを探しに、反対側の海に進路を向けていたんだ。私のイルカが急に騒ぎ出して、勝手に泳ぎ始めたから、たまたま進路を変えただけさ」
「鯨を見たことがなかったので驚いたが、しかもこの広い海で放牧しているなんて、さらに信じられないな」
「へぇ。私達みたいな連中がいない場所から来たんだな」と、青い光は言った。「ほら、そこにあるベッドを使っておくれよ。いつまでここにいるかはわからないけど、少なくとも、陸に立ち寄るのはしばらく先になるからね」
「ああ。わかった」と、ジローはうなずいた。「ありがとう。礼を言うよ」
「――礼なんかいらないよ」と、青い光は照れたように言った。「ここにいる以上は、働かなきゃだめだからね。頑張っておくれよ」
「ああ。そのつもりだ」
 と、ジローはうなずいた。そして、その日から、海での生活が始まった。

 ――――……

 この海に来てから、七回目の日の出を迎えた。
 人々の朝は、早かった。夜がまだ暗闇に包まれているときからそれぞれ起き始め、鯨達の餌となる魚達の群れがどの海流に乗って移動するか、イルカの背にまたがり、船の先にある海を調べることから、一日が始まった。
 大海原を放牧して旅をする彼らとの生活は、はじめてのことばかりで戸惑うことも多かったが、楽しみも多かった。
 ジローの乗る先頭の船は、小さな町をひとつそっくり船にしてしまったような、旅をする人々の拠点となる船だった。船団をなすその他の船は、ある船は護衛を、ある船は食料や工業を、というように、それぞれの役目を担った船だった。
 船は、大きな帆を翻すこともあれば、風のない日は、じっと耐えて風が吹くのを待つこともあった。船同士の連絡では、手旗を振ってやり取りしているのをよく見るが、管楽器のように大きく口を開いた拡声器を使うこともあった。
 食事で驚かされたのは、鯨達から搾乳したミルクと、同じくミルクから作ったチーズなどの乳製品が、毎食のテーブルに並べられることだった。新鮮な野菜や果物は、畑を持っている船から調達されるほか、多くの海草も食卓を彩った。
 ただひとつ難があるとすれば、それは水だった。雨が降ればそれを貯めておけるが、そうでなければ朝露を集めるか、海水を濾して作るしかなかった。なので、好天が続いて雨が確保できない間は、水の利用を制限しなければならなかった。

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