やれほれ。
はぁ。
今日はため息しか出んわ・・・。
朝起きて、帰ってきて、
また起きて、また帰ってきて、
雪かきばかりXXX
たいして積もっちゃいないけど、
さすがにほぼほぼ1年ぶりの本格的な雪かきってば、
腰に来るわ・・・。
朝起きて腰回りに違和感があって
すわ病気か?? 焦ったけど、
原因どう考えても雪かきしかないもんなぁ。
体痛ぇ・・・。
やれほれ。
はぁ。
今日はため息しか出んわ・・・。
朝起きて、帰ってきて、
また起きて、また帰ってきて、
雪かきばかりXXX
たいして積もっちゃいないけど、
さすがにほぼほぼ1年ぶりの本格的な雪かきってば、
腰に来るわ・・・。
朝起きて腰回りに違和感があって
すわ病気か?? 焦ったけど、
原因どう考えても雪かきしかないもんなぁ。
体痛ぇ・・・。
新たに腕を生やした青騎士の体から、一体また一体と、分裂するように三体の青騎士が姿を現した。
大槍を構える姿は、先ほどジローが森に放り投げた青騎士と、同じ青騎士のように見えた。
と、ジロー達に気がついた青騎士が、それぞれ狙っている者に、恐ろしげな矛先を向けた。
「これからが始まりってことか」と、ジローは青騎士を見ながら言うと、隣にいたグレイがジローを見ながら言った。
「やってみるしかないね」と、グレイは肩に止まったアオを見上げた。
「キキッ――」と、アオはなにか強い意味のことを言うと、頭から飛びこむように低く飛びだした。
アオは、青騎士の前に立ち塞がった兵士達の隊列の足元から飛び上がり、アオを狙っている青騎士の目の前を、わざと挑発するようにかすめすぎると、別の青騎士に木刀の一撃を見舞った。
ボコン――……。
と、音を立てて兜の潰れた青騎士を蹴たぐり、押し倒してばらばらにしたジローは、アオを見失ってうろうろしている青騎士につかみかかると、後ろから胴に抱き、組まれていた鎧を外してしまった。
もともと、鎧の下になにもない青騎士は、とたんに力を失い、地面にばらばらと崩れ落ちた。
と、ジローを狙った青騎士が大槍で狙いをつけている所に、グレイが獣のように手足を地面について駆け寄り、大槍を奪うと、目にも止まらぬ一撃を兜に与え、胴体から切り離してしまった。頭を失った青騎士は、前に進もうと足を出したが、そのまま地面にうっぷし、ばらばらになって壊れてしまった。
「――間髪を与えるな」
と、又三郎の号令と共に、満を持していた城の兵士達が、残ったまだらな色をした青騎士に攻撃を加えた。
青騎士を復活させる暇を与えなかったせいか、まだらな青騎士は針のむしろのような剣の一撃を受けると、妙な形に体をよじらせ、そのまま凍りついたように動かなくなってしまった。
城の兵士達は剣を引いて一斉に後じさると、まだらな青騎士の様子をうかがった。
動かなくなった青騎士から、別の青騎士が分裂して出てくることはなかった。しかし、鎧が崩れることもない青騎士は、立った姿勢のまま、ブルブルと小さく震え始めていた。
「なんか様子が変だぞ」と、ジローは又三郎に言った。
うなずきながら鉄棒を構えた又三郎は、兵士達を下がらせると、まだらな色の青騎士の前に立ち、一撃を加える機会をうかがっていた。
「あなた達、どうしてここに――」
と、鋼鉄の棒を持った又三郎が、困ったような顔をして言った。
「止めたってだめだよ」と、駆け戻って来たグレイは言った。
「そのとおりだ。ただ城の中で待っているだけなんて、できやしない」と、ジローは言った。「唯一、おれ達ができることを止められては、自分のことを思い出すきっかけも、失ってしまうじゃないか」
「ですが、あなた達を守るのは、私達の役目です」と、又三郎は言った。「青騎士と戦う
のは、任せてください」
「おれ達もそうだよ」と、ジローは言った。「守ることが、おれ達にできることなんだ」
「――」と、又三郎はため息をつきながら首を振った。「希望の町で戦った青騎士とは、比べものにならないくらい、強いですよ」
「ああ。今放り投げただけで、わかったよ」と、ジローは言うと、はっとして顔を上げた。
「キキッ――」
と、又三郎の頭の上に止まったアオが、短く警告した。
「――気をつけて」と、又三郎は体勢を崩された城の兵士達に言った。「まだらな青騎士は、どこか様子が違います」
最後に残った青騎士は、青い鎧に赤い色の混じった鎧を身に纏っていた。青騎士は、手にした大槍を地面に突いて持ったまま、城壁から少し離れた所に立って、城を守っている兵士達と睨み合っていた。
「沙織をつけ狙っているやつだな」と、ジローは苦々しい口調で言った。
「エイッ――」
と、又三郎が気合と共に鉄棒を突き出すと、青騎士を取り囲んだ城の兵士達も、手にした剣で一斉に青騎士に突きかかった。
見守っていたジロー達の目の前で、青騎士が重なり合った兵士達の陰になり、その姿が一瞬見えなくなった。
ガシャン、ガシャリ……と、鉄の打ち合う音がいくつも響いた。
とたん、ジロー達は目を疑った。
青騎士を取り囲んでいた城の兵士達が、波を打ったように後ろに転がされてしまった。
その中心にいた青騎士は、やはり手にした大槍をわずかに持ち上げていただけだったが、その背中からも、胸からも、肩からも、もう一方の肩からも、大槍を持つ青騎士の腕が突き出していた。
「下がれっ――」
と、いち早く立ちあがった又三郎は言ったが、城の兵士達は指示されるよりも早く、身を守りながら立ちあがり、崩れた隊列を組み直しながら、剣を持って身構えた。