くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2023-12-09 07:06:53 | Weblog

やれほれ。

なんだかんだ昨日フィギュアの選手権ぼんやり見てたんだけど

せっかくいい曲かかって選手演技してんのに

アナウンスの声うざったくない??

演技の名前はなんとなくふーんって感じでいいんだけどさ、

ずっこけたりミスしたりすると

見てるこっちはよくわかんないのに

ずけずけ言うからなんか見てるこっちが叱責されてるみたいに思えて、

だんだん見ちゃいらんなくなって、

チャンネル変えちゃった・・・。

まぁ、演技を見せる競技って、見てる人にどう伝えるかって難しいんだろうけど

見てて辛くなるのはやめてほしいなぁ。。

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王様の扉(88)【8章】

2023-12-09 00:00:00 | 「王様の扉」

         8 王様の城
 目の前でマコトが消え去ってしまった後、詰め所にいた誰もが声も出さず、ただじっと立ちつくしていた。

「これは――」

 と、ジローは言った。
「死の砂漠に落ちてしまったのでしょう」と、又三郎は言うと、信じられないというように首を振った。「どうしてなんだ……」
「わかりません」と、城の兵士は言った。「急に、頭が痛いと苦しみ始めたんです。青騎士に切られたということは、けっしてありません」
「――どう、なっちゃうの」と、グレイは言った。「もう、戻ってこないの」
「――」と、又三郎は顔を上げると、グレイを見て言った。「私も、死の砂漠から戻ってきた経験があります。けっして、戻ってこられないという事はありません。ただ……」
  と、みんなの視線が、又三郎に集まった。
「ただ、本人次第です」と、又三郎は言った。「死の砂漠の試練に打ち勝つことができれば、必ず、こちらに戻ってくるはずです」
「真人は、言っていたよね」と、グレイはジローに言った。「必ず戻ってくる。追いかけて来るな、って」
「あれは、そのことを言っていたのか?」と、ジローはグレイに言うと、又三郎を見た。「まさか、この世界に来たことがあったんだろうか」
「くわしくは聞けませんでしたが、はっきりとした言葉で言っていたのは、確かです」と、又三郎は言った。

「ここで一泊する予定でしたが、状況が変わってしまいました。これからすぐに城に向かおうと思います」

 と、又三郎は言った。
「夜になってしまいましたが、死の砂漠に落ちてしまった者が出た以上、もたもたしていることはできません」
「おれ達なら大丈夫だ。沙織も負ぶっていけばいい」と、ジローは言った。「なにが起こっているかわからないんだ。城に行くのが最善なら、一刻も早く行こうじゃないか」
 と、グレイも、じっと聞いていたアオも、人間のようにうなずいた。
 ――――  

 宿屋にもらった松明を灯しながら、ジロー達は城を目指した。
 希望の町を出ると、町に来た時とは反対の方角に向かって進んで行った。鬱蒼とした森が、どこか心細げな足取りの一行を、すぐに複雑に絡む樹冠の下にすっぽりと覆ってしまった。

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王様の扉(87)

2023-12-09 00:00:00 | 「王様の扉」

 機械陀は立ちあがると、マコトの真似をして自分の胸を指差した。
「わかったら、行くぞ」と、マコトは立ちあがった。「この砂漠のどこかに、地上に繋がってる扉があるはずなんだ」

 ガシャッ、ガシャッ……

 と、どこからか、金属のぶつかり合う嫌な音が響いてきた。
「はぁ? 青騎士ならさっきやっつけたばかりだろ」と、マコトは辺りを見回しながら言った。
「樹王の葉を持った私を、狙っているのでしょうか」と、機械陀は不安げな顔をして耳をそばだてた。
「いや、そんなはずはないさ」と、マコトは後ろを振り返ると、緩く腰を落として言った。「青騎士は意志を持ったやつしか狙わない。それに、自分の影を倒して、存在の実感を持った者も、襲わないはずだ」

 ガシャッ、ガシャッ……

 と、マコトの正面の砂の中から、青騎士がにょっきりと生え出るように姿を現した。
 真っ青な鎧の上に、まだらな色をした兜を被っていた。
 わずかに後じさりしながら、マコトは青騎士と対峙していた。機械陀はマコトの身振りに従い、やや離れた所に下がって、様子をうかがっていた。
 マコトは、青騎士の異変に気がついていた。襲ってくる気配がないのもそうだが、手にしているはずの大剣も、持っていなかった。

「――目を見るんだ」

 と、なにを思いついたのか、マコトは正面を向いたまま、機械陀に言った。「兜の奥にある青騎士の目を見ろ。樹王の葉っぱは、なにがあっても手放すなよ」
「――」と、マコトに言われるまま、機械陀はじっと、青騎士のまだらな色をした兜の奥に目を向けた。
 すると、青騎士を見ている機械陀の顔が、澄み切った金色の光に照らされ始めた。
「この光は……」と、機械陀は樹王の葉を握りしめながら言った。
「心配するな。こいつは青騎士じゃない。オレ達が探していた扉だったんだ」と、マコトの声が聞こえた。
 機械陀はマコトを見ようとしたが、目を細めても前が見えないほど、金色に輝く光は、まぶしく辺りを照らしていた。

 ――――……

 

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