くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2023-12-27 07:15:07 | Weblog

やれほれ。

札幌じゃまとまって雪が降ったそうだけど、

気の毒だけどこっちは曇り空だけ。。

朝の雪かきはスルーできたけど、

息が苦しい。。

熱々のサウナに入って

一瞬うってえづくときみたいな感じ・・・。

きっとね、

仕事行ったときに玄関前の温度計見たら、

マイナス2か3はあるはずだわXXX

だけど、

マイナス18度って先週あったからさ、

ここんところ大体朝はマイナス二桁が続いてたから、

暖かく感じるって、

いやな適応能力・・・。

寒いもんは寒いって感じたい。。

すめば都、喉を通ればなんて

諦め半分言ったり考えたりもするけど

汚いものは汚い。辛いことは辛いって言わなきゃ、

自分に嘘をついてるだけで、自分を傷つけるだけなんだよね。。

治らない大怪我になる前に、

泣きべそかいてもいいから、

さっさとバンドエイド貼るだけで治しちまったほうがいいんだよね。。

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王様の扉(124)

2023-12-27 00:00:00 | 「王様の扉」

 と、ジローのそばまでやって来た船の先には、最初に呼びかけてきた女性のほかに、数人の人達が集まってきていた。
 波に揺られながら船を見上げていると、舳先にいる誰かが、ジローにロープを投げた。
 目の前に落ちたロープを拾うと、船の人々が声を合わせ、小島のような大きな船にジローを引っ張り上げた。

「ありがとう。助かったよ」と、全身から海水をしたたらせたジローは、人々にお礼を言った。

「あんた、どっから来たんだ」と、前歯のひとつ欠けた老人が、ジローの顔を覗きこむように言った。「イルカがいたから助かったものの、そうでなきゃ、海の肥やしになってる所だぞ」
「扉を抜けて、ここにたどり着いた」と、ジローが言うと、船にいた人々は、とたんに目を丸くした。「どこかの土地に出ると思ったが、海中に出たので、驚いたよ」

 ――ププププ……。アッハッハハハ

 と、船上が笑いに包まれた。
「こりゃたまげたな、小僧」と、人々の奥から、顔の半分をひげで覆った男がやってきて言った。「おれ達は、この海で放牧をやっている仲間達だ。おまえが言っていることが本当なのか、嘘っぱちなのかは知らないが、はぐれた群れを見つけてくれて、礼を言う」
「礼など言われるまでもない」と、ジローは濡れた髪を掻き上げながら言った。「魔女を追いかけて来ただけだ。イルカ達には、偶然出くわした。おれはなにもしちゃいない」
 
 ――アッハッハハハ。

 と、船がまた笑いで包まれた。
「おいおまえ、気に入ったぞ」と、歯の抜けた老人がジローの肩を叩いて言った。「面白いやつだな。今どき魔女だなんてよ」
「あんた、なんていう名だい」と、袖の破れたシャツを着た女の子が言った。「あたしは青い光。このじじいは、船の行方だ」
「おれの名は」と、ジローは十七号と言いかけて、マコトの言葉を思い出し、改めて言い直した。「おれはジロー。ドリーブランドから来た」
「くっくっくっ……。もうわかったって。そのくらいにしてくれよ」と、青い光は言うと、ジローに着いてくるように首を傾げ、歩き始めた。「海に長い間浸かっていたせいで、少し頭が混乱してるみたいだな。ドリーブランドなんて、陸の昔話にしか出てこない、幼稚なおとぎ話だぞ」
「――」と、ジローは無言で、青い光の後を歩いて行った。
「ジローみたいな行方知らずは、たまに拾うんだ」と、青い光は船室に向かう階段を下に降りていった。「船乗りになりたくて陸を飛び出し、たまたま出会った船団に押しかけたとか、所属していた船が嵐で転覆し、あてもなく漂流していたとか、理由はさまざまさ」

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王様の扉(123)

2023-12-27 00:00:00 | 「王様の扉」

 いつまでも並んで泳ぐのに飽き飽きしたイルカが、面白半分にじゃれついてきたと思ったジローは、常人では考えられない力を発揮して、泳ぐピッチを上げた。
 イルカは、ジローが遊んでくれていると勘違いしたのか、自分の背中にジローを乗せると、これもまた疲れ知らずに速度を上げ、うねる波を物ともせず、白い航跡を描いて泳いでいった。
「おい、おまえと遊んでいるわけじゃないんだぞ」と、波しぶきを浴びながら、ジローは泳ぎ続けるイルカに言った。

 ――ピューイ。

 と、ジローの言葉がわかったのか、イルカは答えるように鳴いたが、泳ぎを止める様子は少しもなかった。
 向かっていた方角が同じだったため、ジローはイルカの背中に揺られたまま、大海原の中をどんどんと進んでいった。
 どのくらい進んだだろうか、波の間を吹き抜ける風の音以外に、聞き慣れない音を感じたジローが目を凝らすと、波のうねりとは違うなにかの影が見えた。
 ぐんぐんと近づいてくる影の正体は、大海原を埋め尽くすほど、多くの海獣の背中だった。海上に浮かんでは、また海中に潜ってを繰り返す背中は、見え隠れする度、蒸気機関車が吹き上げる警笛ような潮を、空高く噴き上げていた。

 ――ピューイ。

 と、イルカが甲高い声を上げると、先を行く海獣の群れが動きを止めた。
 ジローを乗せたイルカが群れと合流すると、ジローはやっと背中から下りることができた。
 イルカの群れは、ジローを乗せてきたイルカの帰りを待っていたかのように、一斉に耳慣れない曲を歌い上げた。
 全身に響く歌の余韻が消えかかる頃、幾つもの尖塔を冠した小島のようにも見える船が、こちらに近づいてきた。
 近づいてくる小島のような船の周りにも、多くの海獣の背中が見え隠れしていた。
 ジローが見ていると、船の先にいる誰かが、こちらに向かって叫んでいるようだった。
 こちらに近づいてくる大きな船は、一隻だけではなかった。やはり多くの海獣を引き連れて、大小様々な船が、小島のようにも見える船を先頭に、船団を組んでやって来ていた。

「――おーい」

 と、その声はジローに向かって叫んでいた。

「――おーい。大丈夫か」

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