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くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2024-01-02 06:07:24 | Weblog

やれやれ。

ソファーでごろんと寝そべりながら

サブスクの映画つけっぱで

うたた寝してたら

ケータイからチャリンってお知らせが来て、

慌ててチャンネル変えたら

凍りついたわXXX

阪神大震災も1月だったでしょ、

都市伝説かもしれんけど

大きな災害って1月15日前後にあるんよ。。

北海道も震度1・2って小さな地震が連発してたから、

大きな地震があるかもなって気持ち悪かったんだけど

石川県であるとは思わんかった・・・。

昨年末から

政治やら自動車やらっていやな出来事が続いて来年どうなんだろうって

思ってたけど、新年頭からこれじゃ、

幸先悪すぎるわXXX

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王様の扉(136)

2024-01-02 00:00:00 | 「王様の扉」

「本当ですか」と、グレイは残念そうに言った。「――魔女は、どこに行ったんでしょう」
「彼女達は、聖地を求めて旅に出たんだと思う」と、カルンは遠くを見るように言った。「この街で、いろいろ働いてくれていたはずよ。だけど、水が涸れ始めてからは、当たり前に生えていた街の木もなかなか生長しなくなってしまって、魔女でも、どうすることもできなかったの。それまでは、街で一緒に生活してきた彼女達だったけど、だんだんと人々が距離を置くようになって、街に住みにくくなってしまった彼女達は、とうとう街を離れて、自分達に伝わる聖地を求めて旅に出たらしいわ。私は、はっきり見たことはないんだけれど、魔法を使っても、この街に水を引くことはできなかったのね」
「――水、ですか」と、グレイは言うと、カルンはうなずいた。「じゃあ、この鉢植えの水は、どこから」
 カルンは、黙って天井を指差した。
「雨よ――」と、天井を見上げているグレイに、カルンは言った。「雨が降るのを待って、桶に貯めているの」
 グレイはくんと匂いをかいで、うなずいた。
「けっこう、古くなってるみたい」と、グレイは言った。「そんなにいつも雨が降るわけじゃないんでしょ」
「――」と、カルンはうなずいた。「いい未来の実が成ったときくらいよ。それ以外の日は、水が足りなくなると、街のどこかにたまり水が落ちていないか、探しに行くの」
「それで、さっき街の中で見かけたんですね」と、グレイは言った。「でも、自分が飲むわけじゃなくて、その木に上げるのは、どうしてなの」
「未来の実が成るから――」と、カルンはうつむきながら言った。「この街は、未来の実で、すべてを決めるの」
 グレイは訳がわからず、ただ首を傾げて聞いていた。
「すべてって、なにもかもって事――」と、グレイが言うと、カルンはうなずいた。「それで、街の人達は外に出でてこないで、部屋の中に閉じこもっているの?」
「この街の人達は、未来の木の実が示す未来のことしか、やろうとしないの」と、カルンは言った。「前は、そんなにひどくなかったの。だけど、街のあちらこちらに、普通に生えていた未来の成る木が、一本、二本って枯れ始めていって、生き残った木も、ひどい未来の実しか成らなくなってしまって、それで街の人達は、古くから生えていた街の木を、次々に切り倒していったの」
「――でも、木を切り倒してしまったら、未来の実は手に入らないんじゃないの」と、グレイは言った。
「ううん」と、カルンは首を振った。「未来の成る木は、街の中だけにあるわけじゃないんだもの。街を出ると、そう遠くないところに、未来の成る木が自生している群落があるの。街の人々は、木が古くなって残念な未来の実しかできなくなった木の替わりに、木が自生している群落から、苗木を掘り起こして持ち帰り、育て始めたの」
「でも、未来の実で、どのくらいちゃんとした未来がわかるの」と、グレイは言った。「それとも、なにか未来が出てくるの――」
 と、カルンが奥にある鉢植えに目をやり、嬉しそうに目を輝かせると、跳ねるように鉢植えの木に近づいていった。

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王様の扉(135)

2024-01-02 00:00:00 | 「王様の扉」

「いいわ」と、やむを得ないといった表情を浮かべて、女の人は言った。「でも、乾いた風が入りこむから、中で聞かせてもらうわね」
 うなずいたグレイが小屋の中に入ると、女の人は急いでドアを締め、すぐに閂を掛けた。
 戸惑っているグレイに、はっとして気がついた女の人は言った。
「この街の人じゃないんだものね」と、女の人の笑顔はどこかぎこちなかった。「驚くのもしかたがないわ。たいていの人は、家の中に籠もって、実が成るのを待っているんだもの」
「――」と、グレイは首を傾げた。「木の実か、なにかですか? だとしても、外には木なんて、生えていませんでしたよ」
「ええ。そうよね」と、女の人は言った。「外に生えていた木は、ほとんど伐られてしまったの。みんなが持っているのは、自分達で育てている鉢植えよ」
「鉢植えって、あそこに見えるやつですか――」
 と、グレイが指を差したその先に、ひと抱えはありそうな大きさの鉢があった。鉢には、まだ膝の高さまでしかない細い木が一本、植えられていた。
「そうよ」と、女の人は言った。「あなたは、まだ見たことがないかもしれないわね。この木は、“未来の成る木”っていうの」
「――」と、グレイはまた首を傾げた。「未来が成るって――。ダイアナ、それって木の実のこと」
 女の人はどきりとして、凍りついたような表情を浮かべた。
「私は、ダイアナじゃないわ」と、女の人は言うと、グレイはあわてて「すみません」と、何度も言って頭を下げた。
「捜しているのは、そのダイアナっていう人なの?」と、女の人はくすりとしながら言った。
「――いえ、違います」と、グレイは赤くなって言った。「誰かに似ていると思ったんですけど、名前が出てこなくて。なのについ口から、誰か知らない人の名前が出てきちゃったんです」

 ごめんなさい――。

 と、グレイは深々と頭を下げた。
「いいのよ。よくあることだわ」と、女の人は困ったような顔をして言った。「わたしの名前はカルンよ。ダイアナさんじゃなくって、ごめんなさい――」
「違うんです」と、グレイは顔を上げて言った。「ぼくが捜しているのは、魔女なんです。扉を作るのが得意な魔女で、その扉を使って、この街に来たようなんです」

「――魔女?」

 と言って、カルンは考えるように目を伏せた。
「そういえば、そんな人達も昔はいたわ。まだ私が小さかった頃よ」と、カルンは声を震わせた。「だけど、もうそれ以来、魔法が使える女性を見たことはないわ」

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