くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2024-01-16 06:12:12 | Weblog

やれやれ。

今日は朝から?

札幌方面の人たちには悪いけど

すかーんってな天気・・・。

大雪で高速道路は軒並み通行止めになって、

札幌から出張できた人たちも

明日(今日のこと)帰れるべか??

って弱気になってた。。

昨日はさすがに雪の少ない吹雪だったけど、

札幌から人が来たってんで会食メンバーに誘われて、

飲めもしないのに最初から最後まで

金額の張るコーラでしのいでたさ・・・。

地元の居酒屋ひさびさ行ったけど

居酒屋飯ってばおいしいよなぁ。。

しばらく、ヘルスメーターには乗りたくもない。

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王様の扉(164)

2024-01-16 00:00:00 | 「王様の扉」


「見て――」

 と、女の子は言った。
「――どうしたの」と、顔を上げたアレッタは、扉を閉めたはずの『王様の扉』が、なにかに邪魔されて扉をがたつかせ、扉を最後まで閉め切れないでいるのに気がついた。
「えっ、どうしちゃったの」と、アレッタは信じられないように言うと、『王様の扉』に言った。「私でも動かせない扉を、どうやったらこじ開けられるの」
 と、聞き耳を立てたアレッタは、ぶるぶると首を振って言った。
「それはできないわ。鍵穴を使って扉を閉めたら、こんなに強い力だもの、あなたがばらばらに壊されちゃうわ」
 アレッタと手をつないだ女の子は、誰と話しているのかわからず、不思議そうな顔をしてアレッタを見上げていた。
「――いいえ。だめだったら」と、アレッタは強く首を振りながら、扉に手をかけて言った。「あなたが壊れてしまったら、私もこの子も、閉じ込められてしまうもの……どうして? どうしてこの子が狙われてるの」
 女の子を見たアレッタは、優しい口調で言った。「ねぇ、お姉ちゃん。聞いてもいいかしら。誰かに誘われて、ここに来たの」
「――」と、指をくわえた女の子は、うつむきながら言った。「お父さんがいないの。沙織が呼んでも、どこにも姿がなかったの」
 ぐすりと鼻をすする女の子を慰めながら、アレッタは言った。
「人違いじゃないの? お父さんを探している夢を見ていて、たまたま『夢の扉』の道とつがっちゃったんだわ」
 と、なにかの力で無理矢理こじ開けられようとしている『王様の扉』が、いよいよ耐えきれず、バタリバタンと重い扉を開きそうになっていた。

「わかった。本当にいいのね」

 と、アレッタは言うと、人差し指で宙にくるりと小さな円を描いた。すると、指先が火花を散らすようにして形が変わり、奇妙な形の鍵型になった。
「私にしか作れないし、私だけが開けられる鍵よ。どれだけ強い魔法だって、びくともしないんだから」
 アレッタは開こうとして暴れる『王様の扉』を歯を食いしばりながら押さえつけると、小さな鍵穴に指を差しこみ、カチャリと音のする方にひねって鍵をかけた。
「――ふう」と、アレッタはほっと息をついた。
 扉が閉まると、辺りはまた急に暗闇に包まれたが、アレッタの呼びかけに答えるかのように、扉と扉の間につながっていたいくつかの扉が、暗闇にぽつんぽつんと明かりを点すように重々しい扉を開けて、アレッタが自分の方にやってくるのを、今か今かと待ち受けていた。

「さあ、次はあなたを元に戻さなきゃね」

 

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王様の扉(163)

2024-01-16 00:00:00 | 「王様の扉」

「もう。黙って見ちゃいられないわ」と、アレッタは女の子の手を引いたまま、水をかくように進むと、閉まりかけた『王様の扉』に言った。「ちょっと待ってあげなさいってば。私が作ったにしては、ずいぶんせっかちな扉だこと」
 アレッタが『王様の扉』の前にやってくると、学生の隣にいたもう一人の女性が、心配そうな顔をしたまま、先に扉の中に飛びこんだ。と、そのすぐ後から、最後に残った学生が扉をくぐろうとしたが、彼女を追いかけてきた追っ手の女が、わずかの差で彼女に追いつき、扉の中に入りかけていた彼女の足を引っ張って、引き戻そうとした。

「危ない――」

 と、閉まりかけた扉に手をかけていたアレッタは、学生の足を引っ張る女性に気がついて言ったが、扉と扉の中間にいるアレッタの声は、扉の向こう側には、まるで聞こえていなかった。
「もう。このままじゃ腕がちぎれちゃうじゃないの。もう少しだけ、閉めるのを待ってあげなさいよ」
 アレッタの言葉がやっと通じたのか、『王様の扉』は心持ち扉の閉まるのを遅くしたが、アレッタの後ろにいた女の子が声を震わせて言った。

「だめ。早く閉めないと、怖い人が追いかけてくる――」
 
 困惑したアレッタが女の子を振り返ると、女の子はアレッタの服の端をぎゅっと強くつかみながら、
「――怖い。怖いよ。怖い人が大勢向かってきてる」
 と、すすり泣くような声で繰り返していた。
『王様の扉』に手をかけていたアレッタだったが、扉も危機を察知したのか、ここで扉を閉めなければ、災いを産む者達を送り出してしまう、とささやくような声で言っているのを聞き、扉にかけていた手をやむを得ず離した。

 ぎゃあ――。

 と、学生の足首をつかんで離さなかった女性の悲鳴が、耳をふさぎたくなるほど残酷に響いた。
 アレッタの目の前を、必死で扉に助けを求めていた学生が飛び去っていった。すれ違い際、切断された女性の腕が、執念深く学生の足首をつかみ続けているのが見えた。
『夢の扉』は、最後の女性をその扉の奥に吸いこむと、閉じていく扉の速度を上げた。
 私達も早く出口の扉を探さなければ、扉が二つとも閉まると、また暗闇の中に取り残されてしまう。と、女の子の手を取ったアレッタは、ほかに出口のつながった扉がないか、次第に薄暗くなっていく中、周りに目を懲らしていた。

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