くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2024-01-27 06:52:39 | Weblog

やれやれ。

金曜の深夜? でもないけど、

日付が変わる間近の時間に

アニメやってるけど、

その時間ってば特にニュースも見る気ないし、

ラジオ感覚で食事しながらつけっぱにしてたんだけど、

ここ何週か、なんかだんだん引き込まれてきて、

昨日あたりは食べるより見てる方がメインだった・・・。

でもさ、調べたら原作あるんでしょ。。

今でも流行ってる? のか知らんけど

兄弟で鬼が敵役のアニメもあったでしょ。。

あれだって漫画が原作で、アニメはいいとこで終わるから

早く続きが見たくて漫画原作買って読んだけど

それってなんか原作買うように誘導されてる気がして

なんか面白くないよなぁ。。

今回の作品だって、きっとまた途中で終わるんだろうけど、

へへへ。。

絶対原作漫画なんか買わないからな。

絶対だぞ、絶対だ。

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王様の扉(186)

2024-01-27 00:00:00 | 「王様の扉」


「おい、ちょっと急用だ。どっか近くに止めてくれ」

 と、運転手は「へい――」と、うなずいた。
 携帯を取りだした男は、どこかに電話をかけた。顔が、にやついていた。

「――あの、匿名なんですが」

 ――――……

「ニャーゴ」

 と猫のような鳴き声が聞こえた。
 ニンジンがベンチの足元を見ると、ふわふわの毛で覆われた猫が、マジリックの足にほおずりをしていた。
「ずいぶんとあんたに慣れてるじゃないか」とニンジンは猫を見ながら言った。
「いえいえ、これは私の助手ですよ」と、マジリックは前髪の伸びた猫を抱き上げた。「見覚え、ありませんか」
「そんなモサモサな猫――」と言いかけて、ニンジンは言葉を飲んだ。「もしかして、あのときのライオンか?」
 ニンジンが指をさすと、抱き上げられた猫が、眠そうな顔をあげた。

「なによあんた。寝起きのレディを見て指さすなんて、失礼じゃないの」

 猫がしゃべった驚きよりも、ニンジンは目を疑った。振り返った猫の前髪が、綺麗にカールしていた。見た目は猫ほどの大きさだったが、小さな額にカールした前髪は、あの夜に見たライオンに似た獣にそっくりだった。
「よく似てるけど、こんなに小さくなかったぞ」と、ニンジンは思わず立ち上がりながら言った。「やっぱり、びっくりどっきりショーが始まってるんだろ」
「――なんのことかわかりませんが、まだまだ、なにも始めちゃいませんってば」と、マジリックは言った。「もさもさの毛はしょうがありませんよ。彼女の体質なんです。テープで小さくなると、どうしても毛が伸びちゃって……。でもそのおかげで、寒さ知らずなんです」
「――これって、魔法なのか」と、ニンジンは言った。
「いいえ、魔法じゃないです。道具のおかげですよ」と、マジリックは思い出したように言った。「そういえば、あなたにも分けてあげたじゃないですか」
 すぐには思い出せなかったニンジンは、マジリックと出会った夜のことを、宙を仰いで考えた。
 と、デジャビュのように、けたたましいサイレンの音が、いくつも聞こえてきた。
 嫌な予感を覚えたニンジンだったが、案の定、競うように走ってきたパトカーが、あっという間に公園を取り囲んでしまった。

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王様の扉(185)

2024-01-27 00:00:00 | 「王様の扉」

「なんだったんだ、あいつ――」と、男は舌打ちをしながらつぶやいた。
 髪の毛を金色ではなく、間違って黄色に染めてしまった運転手が、恐る恐るバックミラーで後部座席に座る男の顔色をうかがった。

「なに見てんだよ」

 思わず目が合い、ドン――と、運転席の背もたれを蹴られた若い運転手は「すンません」と頭を下げながら、あわてて前に向き直った。

「ちぇっ、どいつもこいつも」

 あの日の夜は、とんだ失態を見せてしまった。数年前から始めた事業が成功し、あれよあれよという間に蓄えができたのに気をよくし、ついつい飲み過ぎてしまった。
 今までは、地方議会にも顔が利く父親の陰に隠れて、じっと耐え続けてきた。父親は、昔から厳格だった。なにも問題のない兄弟に比べ、末っ子の自分ばかりが辱められる。と、どこか逆恨みをしている部分もあった。
 そんな父親が、念書も取らずまとまった資金を融資してくれた時は、涙が尽きるほどうれしかった。
 しかし、事業が成功して初めて自分の会社を訪れた父親は、ろくに話も聞かないまま、すぐに帰ってしまった。
 後になって母親が言うには、毎晩遅くまで飲み歩いている噂を聞き、自分の事のように心配していたという。

「――あ、もしもーし」

 と、携帯電話に出た男の声は、同じ人間かと疑いたくなるほど、トーンが上がっていた。
「はいはい、今日も行っちゃうヨ……えっ、先月も誕生日じゃなかったっけ……うん。うんうん。わかった」
 携帯電話をスーツの内ポケットにしまった男は、うっとりと夢を見ているような優しい顔になっていた。
 その顔が、もとの鬼瓦のような顔に一変した。

「あいつ……」

 レザー張りのシートの上に膝立ちになりながら、男は開いたドアの窓に両手をついて、食い入るように外を見た。
「どうしたんスか?」と、信号待ちで停車した運転手が、後ろを振り返って言った。
「あいつだよ、あいつ。間違いねぇ」と、後部座席にいた男は、歯をむき出しながらシートに座り直した。「おい、ここはどの辺だ」
 運転手がカーナビを確認すると、詳しい場所を聞いた男は、腕を組みながら「ハハン……」と、片方の唇を意地悪そうに吊り上げた。

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