星景写真に挑戦したいが、まずは天体を知る必要があります。春休みで孫と一緒に名古屋科学館を訪れた。世界最大の直径35mデジタル式プラネタリウムに、40台のコンピュータが連動して作り出す映像は迫力満点である。ドームの中央には最新鋭のカールツアイスⅣ型が設置されている。館内では、地球誕生から惑星・天体に関することも学ぶことができ、大人から子供まで大賑いだった。また昨日、町内のプラネタリウムでは、大西浩次教授の写真展「時空の地平線」が開かれており、その記念講演会「オーストラリアの星空とはやぶさ最後の光」があった。教授は、重力レンズ法の研究で知られる理学博士で、信州のガリレオ(写真)の異名をもつ。「はやぶさ」は、小惑星の探査が目的で「イトカワ」に着陸し7年後に帰還、その最後の光をスペクトル分光撮影に成功(教授の担当)したという。その結果判ったことは、
・イトカワのサイズ=550mx298mx224m、質量=3.15±0.105x10(10乗)kg
・表面温度=300°C、・密度=1.9±0.13g/cm(3乗)
すなわち、イトカワは地球よりも軽く内部に穴のある微惑星であることが判明した。これらは日本の誇れる科学技術である。
いま太陽系外惑星も発見されているが、NZや東北地震に関連し、地球プレート運動が作る世界の話に関心が集まった。ビックバンで地球誕生して、46億年(日本列島は20億年)、地球が冷却して、プレート運動が始まり、山脈ができ、火山を起こして生命に恩恵を及ぼし、時には天災があった。しかし、今の日本列島の美しい姿はそれほど古いことではなく、数万年前の最後の氷河期には、瀬戸内海も東京湾も陸地だったし、数千年前にかなりの部分が海に没していった。人間の一生とは比べようもない時間だが、地球の時間からすれば、一瞬のできごとである。
豊かな自然景観と大きな自然災害リスク(負の免疫)を負った惑星の住人の宿命を再認識した。
"Mother Nature does sometimes show us her dark side"
また、写真展会場でギャラリートークがあり、それぞれの写真の興味深い説明があった。
<名古屋市科学館・プラネタリウム>
<大西教授>
<はやぶさ>
<イトカワ>
桜のシーズンも近いのですが、どうも例年のように浮いた気分になれませんね…。
まして昨年は福島の桜めぐりをやりましたので、ますます想いが募ってしまいます。
風景写真にはやはり天体や気象は不可欠なんですね。
星景写真を撮るならば、星座を読めるようにして長時間露出を試みるなら
星座の位置がどう変わるかを予測することも必要だと思います。
天体写真ファンの撮る星景写真と、我々風景写真をやっている星景写真では
少々違いがあり、天体写真ファンが撮る星景写真は「星座を意識するあまり」
が割りと多くが見られる傾向があります。
自分はなんですが、星景撮影においては風景写真ファンが撮る星景写真を常々
意識させています。
数千年という数字は、地球全体の歴史からとらえるとホンの数秒にも満たなくて
それこそカメラのシャッター速度の世界と同じ様ですね。
われわれ人類が地球上に繁栄している間は、せめて超大規模な地殻変動は起きずに
いてくれるならそれは本望であり、そのようなら我々人類は恐竜より運が良いこと
になりますね。