大和は国のまほろば、今年も吉野山の散策に出かけた。吉野といえば桜、桜といえば吉野といわれるが、今年は寒さが長ひき山桜の開花がやや遅れていた。如意輪寺の境内に入ると、枝垂れ桜の老木が見頃を迎えていた。中千本の楼樹の間の山腹にあるが、春は桜花が咲き乱れ、秋には紅葉の錦に、冬には枯れ木に白雪の絶景が広がる。ここが古代の政争の地(後醍醐天皇、楠公)であったとは信じられない。下千本の吉野神宮付近にも枝垂れ桜の古木が咲き乱れていた。蔵王堂から吉水神社へとゆっくり散策した。時折、小雨降るのどかな風景の中を歩き、古代に思いをめぐらす至高の空間があった。まほろば大和は、この国の原点というにやぶさかでない。さあ、大和路を歩きませんか!
<今年もまた 撮ってくれと 山笑ふ>