吹割の滝
上州・四万温泉とりんご狩りのツアーに参加した。上信越には、草津・伊香保温泉が有名だが四万温泉は萬の病に効く銘泉という。途中、建設中止となった「八ツ場ダム」資料館に立ち寄った。ここには、関東の耶馬渓と呼ばれる「吾妻渓谷」があり、この渓谷美を眺めると、建設中止は当然と思う。翌日は、食べ放題のりんご狩りと「東洋のナイアガラ・吹割の滝(沼田市)」を散策した。この滝は、高さ7m、幅30m余で、河床の岩の柔らかい部分を尾瀬付近を源流とする清流が、気の遠くなるような時間をかけて多数の割れ目が生じたところから、この名が生まれたという。この滝に続く「鱒飛びの滝」の景観、獅子岩など独特の峡谷美を見せていた。東海からは1100kmの遠出だったが、晩秋の紅葉を眺め、ゆっくりと温泉で癒すことができました。
大判写真倶楽部の撮影会に参加し、白山麓の紅葉名所を訪れた。手取渓谷は、霊峰・白山(2702m)から流れる手取川にあり、高さ30mほどの絶壁が続き、橋の上からの景色はまさに絶景である。激しい流れが、永い時間をかけて河床の岩盤を削りとったもので、この絶壁を一気に流れ落ちるのが「綿が滝」(落差32m)である。展望台からも望めるが、急階段を下りて、力強く、豪快な滝の撮影を堪能した。紅葉はまだゆっくりと進みつつあった。
翌日は、白山スーパ林道からの山並み・渓谷、点在する滝群を撮影した。秀峰白山山塊には、日本の滝100選の「姥が滝」(落差111m)をはじめ、「しりたか滝」(100m)、「岩底の滝」(30m)、「かもしか滝」(40m)、「ふくべ大滝」(56m)など7つの大瀑、高瀑がある。いづれも標高800m付近にあり、紅葉も鮮やかで時を忘れて撮影に没頭。特に、姥が滝は北陸屈指の名瀑であり、爆音を全身で受けながら撮影を楽しむことができた。白山は、初めての大判撮影でしたが再訪したい日本の美景である。
滝落ちて 群青世界 とどろけり(秋櫻子)