別品と別珍

　最近のサントリーウーロン茶のＣＭに登場する「ファン・ビンビン」さんのことを、朝日新聞「ＣＭ天気図」の天野さんがコラムに書いている。

　このＣＭは熱々の小籠包を美味しそうに口に運び、ウーロン茶を飲むだけの単純なものだが、これまでサントリーが発表してきた、ウーロン茶のＣＭに登場する、多くの中国人に共通する、彼女の健康で、ふくよかな表情の顔は、別品だと絶賛している。

　本来、中国では物事をはかるモノサシに１品、２品、３品、と表現するが、その上をいくのが別品だと言うのである。改めて彼女の写真を眺めてみたが、故夏目雅子さん似であり、さらに仲間由紀恵さんの横顔にも似ていると思った。そう言えば、健康でふくよかな表情を持つ日本人が最近は少なくなった、との指摘も現代の日本が持つ悩みのひとつであり、耳が痛い話である。

　天野さんの言を借りれば、政権交代を託した、鳩山前総理が別品のひとりだと思ったらしいが、「別珍」だったと締めくくる。こちらも現代の日本の現状を表していて哀しい話である。