最近の若者の会話の中で、「全然いい」「全然平気だ」などの言い方をよく耳にしますが、「全然」を肯定表現に使うのは間違いではないかな、との疑問がわいてきます。「全然」は、昔から否定と呼応する形で使われてきたので、肯定の表現に使われると、ちょっと抵抗を感じます。
「全然」は、否定的な状況あるいは心配な状況・懸念をくつがえし、まったく問題がないという場合に用いるのが普通です。「大丈夫?」と聞かれて「全然平気!」と答えるのも同様です。
さらにまた、二つのモノや事柄を比較して「こっちの方が全然いい。」とか「さっきより全然よくなった。」というように使う用法も見られますが、これはおそらく「断然」との類似から広まったものでしょう。いずれにしても、若者が「全然」を肯定表現でつかうのは必ずしも間違いでは無いと言うことです。
「あなたを好きになってもいい?」・・・・・・「全然いいよ」
「わたしのこと、好き?」・・・・・・・・・・・・・・「全然」