ゆめこが虫を撮る

虫が恐怖でしかなかった私が今や〈虫の虜〉に!
神奈川県立「座間谷戸山公園」に生息する野草や虫、野鳥を紹介いたします。

● ヤマノイモは人間、虫たちの人気者

2021-02-08 | 〈ツル性植物〉
〈ヤマノイモ〉

本州、四国、九州の山野に自生する雌雄異株のつる性多年生草本。

根は円柱状に肥大して下に伸び、中は白くやわらかで粘り、
「自然薯」と呼ばれている。
茎は細く、左巻きに他物に絡みつく。

ナガイモとともに滋養強壮、強精作用があると信じられている。
江戸時代の小話・・・
ヤマノイモがもう一つの強精食品であったウナギに変じる俗信があって
ヤマノイモが半分ウナギになりかかったものを見た人がいると、
「和漢三才図会」にも書かれているという。
1795年、医家の橘なんけいの「東遊記」というものに、
掘って来たヤマノイモから釣り針が出てきた見聞が書き記されているとういう。














☆ 私たち人間が大好きなこの植物は、虫達にも人気があります。
  下記はその代表です。

ヤマイモハムシ


キベリクビボソハムシ


キイロクビナガハムシ

● ようやく実ったノササゲ ・ マメ科

2019-11-17 | 〈ツル性植物〉
〈 ノササゲ 〉 野豇豆

別名 キツネササゲ
今年は園内のあちこちで見つかり喜んでいたのですが虫食いもなくきれいな豆果が
うっすら色づいてきた時に、一番楽しみにしていた一角にあったすべてが消えていました。
ツルはそのままなのですがどう見ても採られたとしか思えません。

別な場所で見つかりましたので良かった!

花期:8~9月  分布:本州、四国、九州

この地は標高30メートル位のようですが、植物も、虫も山地性の個体が多いです。
被写体としてはとても楽しみです。
種子は黒紫色で白い粉をふき熟した豆果の色が魅力的です。

☆ 一枚目は本日、二枚目は二日前の別個体です。










● ガガイモは神代の昔から! ・ ガガイモ科

2019-08-15 | 〈ツル性植物〉
〈 ガガイモ 〉  漢名 蘿藦

蔓性多年生草本で地下茎が伸びて繁殖する。
花期8月、分布 北海道、本州、四国、九州

他の野草に比べて人気があり、この花を見るために来園される方が多い。
そこで、今年で三年目、真剣に保護してみたのですが、昨年も、一昨年も失敗でした。
背の高いオギの中に生えているので、その勢力に負けて押し倒されたり・・・。

そこで今年はご覧のような形にして保護してみました。
良く、日が当たるので生育も良くたくさんの花が付咲いてくれました。

花に続いて、種子が風に乗って飛び立つのを見たいという方も多くいらっしゃいます。
その時が楽しみです。

別名はチグサ、ゴガミ、クサパンヤなど。
パンヤと言えばクッションの事ですから種子に付いている絹糸上の毛(翼)の事をクサパンヤと呼んだのですね!
昔は、この種子の毛を集めて、印肉、スタンプ、針刺しなどにしたという救荒植物なのだそうです。

古事記には大国主命(おおくにぬしのみこと)と共同して国造りをしたとされる少名彦(すくなひこ)が 
「天の羅摩(カガミ)の船に乗って来た・・・」 と書いてあり
日本書紀には「一人の小男がカガミの皮で造った船に乗って・・・」 と書いてあるようです。
羅摩やカガミはガガイモの事であるとされている。 ネットで拾ったお話です。

☆ 谷戸山公園 西6 











☆ 袋果の様子。一昨年1月の画像です。


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☆ クロスズメバチ





● アオツヅラフジ ・ ツヅラフジ科

2018-10-26 | 〈ツル性植物〉
〈 アオツヅラフジ 〉  別名 カミエビ

ほぼ日本全土に自生するつる性植物。
美味しそうに見える、まるでブドウのようだが有毒!
果実の中の種はまるでアンモナイトのようです。

名にツヅラが付いているのは古くからツルで籠を編んだことによる。











☆ 実の中の種子 鳥が実を食べることで果肉を取り去り運ばれて芽を出す。
  実のままでは発芽しないということです。



● 似ている ノブドウ 2種 ・ ノブドウ科

2018-10-20 | 〈ツル性植物〉
美味しそうなカラフルな実ですが食べられません!

☆ 〈 キレハノブドウ 〉 
花期は7~8月で
ノブドウに対し葉が深く切れ込んでいます。
しかし、キレハノブドウにしては切れ込みが浅いような気もしますが同じツルで切れ込みが深いのもあります。
ノブドウでもないようですのでキレハとしました。 





☆ 〈 ノブドウ 〉
花期は7~8月で日本全土に自生している。
葉はエビズルに似ていて切れ込みは浅い。











☆ 実が大きくなっているのは(ノブドウタマバエやブドウトガリバ)の虫えいとのことです。
  以前紹介した画像です。








● サルトリイバラ と ルリタテハ  ・ サルトリイバラ科

2018-04-17 | 〈ツル性植物〉
〈 サルトリイバラ 〉 漢名:猿捕茨 

ツル性落葉低木で、昔の人は毒消しの必要がある時にこの木が自生している山に入り
この実を食べて帰ってきたことから(山帰来)サンキライ とも呼ばれていたそうです。

☆ 美しい花と実  花は4月6日撮








☆ ・・・やがて、葉はルリタテハの糧となる!



● ハダカホオズキ & ヒヨドリジョウゴ  ・  ナス科

2017-11-18 | 〈ツル性植物〉
見慣れないうちはどちらも同じに見えるという方が多い。
どちらも、ナス科です。

☆ ヒヨドリジョウゴ  花期8~10月 
  
  ヒヨドリがこの実の液果を好むところから、この名が付いた。
  漢名(白英または穀菜)、古来より、有毒植物であるが茎や葉を上薬として寿命を延ばしたり
  かなりの病に効くとされてきたようです。











☆ ハダカホオズキ  花期8~10月




※ ハダカホオズキはつる性ではありません。

● アオツヅラフジ  ・  ツヅラフジ科

2017-11-17 | 〈ツル性植物〉
〈 青葛藤 〉 雌雄異株のつる性

別名 カミエビ  
名の由来 カミエビのカミはカム(醸)すなわち酒を醸すことで、エビは葡萄の古名のエビヅルの事。
カミエビは酒を醸すことの出来る葡萄を意味し
アオツヅラフジの液果を酒を醸す材料に使ったものと思われるとのこと。

有毒であるが利尿作用が強く民間療法にも広く使われていたようです。











☆ 種はこのようにアンモナイトに似ている。果実が取れなければ芽が出ないという。
  では、有毒なこの実を誰(?鳥)が食し、運んでくれるのやら?