或る小さな山の麓を分け入れば、サラサラとせせらぎの音が右に左に聞こえてくる。
シダの葉が青々と美しく、木漏れ日が眩しい。
雨が多かった精か透き通った山水が谷川のように岩場を洗い登山道を横切ってゆく。
汗ばんだ両腕を冷水に浸けるとなんと心地良いことか、至福を感じる。
やがて湿地帯が見えてきた。
ヒラヒラと華麗なるモンキチョウが最高のお・も・て・な・し
サギソウの蜜を独り占めしている、なんて素敵な光景だろう。
ネット検索をしても此処の湿地帯のこともサギソウの存在も見つけることは出来なかったが、現地には石道や木道が整備してあって、優しい配慮が感じられた。
まるでサギソウの聖地の様な場所、優しく観賞するだけでサギソウを見守って欲しい。
地上に滲み出る聖水の中で、あたかもサギが飛ぶかのような美しい姿を見せてくれるサギソウ。
人知れず咲き誇るサギソウが愛しくその繁殖を願って、あえて場所は記しません・・・悪しからず。
このモンキチョウは帰る時も何処からか現れて、さよならの別れを惜しんでくれた・・・と、自己満足のサギソウ巡り、感動の1日だった。