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西やん67歳、日々の出来事独り言

今日のいろいろ1024 【次期戦闘機開発】

2022-12-10 05:33:39 | 今日のいろいろ
こんばんは。

もう、今年も後20日ほどになりました。
早いです。

【次期戦闘機開発】
航空自衛隊のF-2戦闘機の後継となる「次期戦闘機」の開発について、日本、イギリス、イタリアの2か国共同開発とすることが決まったとの発表がありました。

F-15J/DJ  航空自衛隊の主力戦闘機
F-35A/B  航空自衛隊のF-4ファントムの後継機 F-35BはSTOVL(短距離離陸・垂直着陸) で、海上自衛隊護衛艦『いずも』『かが』で運用される予定。
F-2A/B  アメリカのF-16をベースとして開発された戦闘機。空対空ミサイルの他、空対艦ミサイルの搭載が可能

現在、航空自衛隊で運用されている戦闘機は、アメリカからの輸入またはライセンス生産か、または、F-2の様にアメリカの戦闘機をベースとして開発が行われてきました。

それに対して、F-2の後継となる「次期戦闘機」については、アメリカ以外の国との共同開発を行うこととなりました。
これまでと異なり、アメリカではない理由としては、2035年からF-2戦闘機の退役が始まるのに対して、アメリカの次期戦闘機の開発計画が時期的に会わないという理由があります。
そのため、新型の戦闘機を日本と同時期に必要としているイギリス、イタリアと共同開発とすることで、開発費を3か国で分担するなど費用負担を抑えること、3か国の技術を集結することを目的としての「共同開発」となりました。

【武器輸出三原則から防衛装備移転三原則】
日本には、「武器輸出三原則」として、基本的に「武器」および「武器」製造関連設備を『輸出しない』という原則がありました。

それが見直され、「防衛装備移転三原則」となり、その(第二原則)に
移転を認め得る場合を、(ア) 平和貢献・国際協力の積極的な推進に資する場合、又は(イ) 我が国の安全保障に資する場合等に限定し、透明性を確保しつつ、厳格審査を行います。
とあり、海外移転(輸出)を可能とするようになっています。

【ウクライナ戦争の影響】
ロシアのウクライナ侵攻に伴い、NATO加盟国よりウクライナ軍に武器供与が行われています。
戦争の長期化により、供与される武器、弾薬等の在庫が不足する事態が発生しています。そのため、必要な武器、弾薬の追加製造が必要となっていますが、ものによっては補充に数年を要するものが出てきています。
それは、各国が国防計画、国防予算の範囲内で調達を行うため、その調達量を達成すると製造する企業は製造ラインを止め、原材料の調達をやめ、技術者を他に移動配置するためすぐには製造を再開できない問題があります。

【日本の防衛産業】
日本の防衛産業は、原則として輸出ができなかったため、あくまでも日本の防衛予算の範囲内での受注分のみの生産となります。
日本の防衛産業の技術蓄積、生産設備維持などの観点からすると、継続的な生産が必要ですが、市場が限られているという制約を受けます。
日本の防衛装備等を「輸出」できるようにすることで、その市場は広がり、防衛産業の「継続的な維持、発展」が行えることになります。

【武器輸出に関する国民感情】
ロシアのウクライナ侵攻に対する日本のウクライナ支援で、(自衛隊向けの)ヘルメット、防弾チョッキなどの供与を行う際にも、こういう装備ですら「反対」の意見が出てきます。
国際情勢を鑑みて、日本がNATO諸国並みの防衛予算(GDPの2%以上)に増額することに対して、国内ではその財政措置をどうするかが議論となっていますが、中国などは(自国の事はさておいて)日本の国防費増にいちゃもんを付けてきます。
第二次大戦の「敗戦国」である日本は、アメリカ主導で作成された「憲法」に基づき、防衛政策上、いろいろな「足かせ」の影響を受けています。
その都度、「現行法解釈」や「個別法」により政府は対処してきていますが、都度、(自衛隊の存在を含め)「違憲」であるのか「合憲」であるのかの議論が出てきます。

【世界的な国防意識の高まり】
ロシアのウクライナ侵攻による「戦争」の発生により、これまで、地域内での「紛争」や「内戦」は常に起こっているものの「国家同士の戦争」が発生するとは想定されていませんでした。
NATO諸国は、それに対して「武器供与」を行っている訳ですが、供与した分の武器、弾薬の補充と、更なる「防衛力」「軍事力」の強化をどうするかが課題となっています。
そんな中で、ウクライナの隣国であるポーランドは、韓国から大量の戦車、装甲車、迫撃砲などの武器、装備を調達する契約を結び、その納入が始まっています。
日本では「敵基地攻撃能力」から「反撃能力」と言葉を変え、敵ミサイル基地などを攻撃できる能力の検討を行っており、その手段として、アメリカの巡航ミサイル「トマホーク」の導入や、国産ミサイルの能力改善が検討されています。
「日米同盟」などがあったとしても、全ての武器、装備品の購入が可能である訳ではなく、アメリカ議会・政府の承認が必要であり、一部核となる部品に関しては提供されないなど「制約」を受けます。

日本国内の「防衛産業」の能力をいかに伸ばし、「制約」を受けないかたちでの「調達」を行えるようにするか。
「防衛装備移転」に関する「制約」の問題解決(輸出を可能とする)、部品調達のサプライチェーンの安全性の確保の問題(国産を基本とできるか)、そして、国内世論の問題(憲法を始めとする法整備)を進めないといけません。

「ロシアのウクライナ侵攻」の現実と、「中国の台湾侵攻」の懸念、「北朝鮮の核・ミサイル」の懸念など、日本の安全保障上の懸念事項が増大している中で、「外交的な努力」だけでは済まない状況に対する「備え」は喫緊の課題です。

「ロシアのウクライナ侵攻」で明確になった、「ミサイル攻撃」を受けた場合の「避難場所」(シェルターなど)の問題。
北朝鮮の弾道ミサイル発射での「J-アラート」発令に対して、「どこに逃げればいいのかわからない」という問題。
「東日本大震災」を契機として、「地震、津波」に対する対策は徐々にとられていますが、「敵のミサイル攻撃」に対する「住民避難」についての対策は、ほぼ想定されていないと言えます。

「そういう事態は、まだ無いだろう」では済まされない状況になっているのではないでしょうか。


「次期戦闘機開発」のニュースから、相当語ってしまいました。
実は、昨日から書き始めていたのですが、この時間までかかってしまいました。

では、また。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます(^^♪ (wadatsumihirohime)
2022-12-10 09:04:20
増税に拍車がかかりますね。
備えは災害もセットで考えて
おかないといけませんね。
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必要なものなら (西やん中州にいます)
2022-12-10 19:47:45
増税も必要なものなら仕方ないのですが。
財源をどうするかは常に問題です。
とられるばかりで、自分に返ってこないものは増税されるとなかなか納得できないですね。
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