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震災復興なぜ進まず 戸羽太 陸前高田市長 高槻での公演から

2012-09-28 21:29:20 | 日記
    転載      戸羽太 陸前高田市長 高槻での講演から


 陸前高田市は、岩手県でも一番大きな被災をしたのですが、現在市内で発見されたご遺体は1555体。

そして今なお、230名を超える方々が行方不明であり、連日、警察や海上保安庁に捜索をしていただいてますが残念ながら今年に入って、どなたも発見されておりません。

 230名を超える方々をそれぞれ探しておられる、ご家族、ご友人、ご親戚が市内にどれくらいおられるだろう。

 そう考えますと、私どもは復興・復興と言ってるわけですが、一方でそういう人たちが、置いてきぼりにならないように、フォローしていかねばならないと考えているところです。

↓↓陸前高田市の街・・。消えてなくなっています。まるで、敗戦の時のB29による空襲の跡のような光景でした。(僕が、行ったのは2ヶ月後の5月でした。唖然としましたね。)









▼復興が進まない理由

気持ちが通じない、国と被災地

(発災から)1年5カ月経とうとしています、しかし現地に来ていただければ分かると思いますが
まだ復興と言える段階には至っておりません。本当に歯がゆい思いをしています。
ではなぜ、復興の段階に入れないのか、その理由の一つが国のルールです。
ルールは通常時には大変有効なものであり、ルールがあって社会が成り立つのですが
政治家の皆さんは、千年に一回、未曾有の大震災と話をされますが、その千年に一度の有事に対して
通常のルールで対応をしています。
したがって前に進もうとしても進めないでいます。

例えば、一つの山を削って、災害公営住宅を建てるという計画を、昨年の10月に市民の皆様に発表をしていますが、
それから10カ月経とうしている今日でも、石ころ一つ動いていません。
なぜなのか、それは国のルールがあるからです。

山には木が生えている、木を伐採するには森林法に基づいて国に届け出をして、許可を取る必要があります。
次に山を削って平らな土地を整備するので面積が広くなる、それは大規模開発ということになります。
大規模開発というのは本来、民間の方々が勝手に山を削って、大きなショッピングセンターを勝手に作るというような
乱開発を防ぐためにある法律だと私は理解しているが、被災地である私どもにも通常のルールのまま申請をして、許可を得なければ前に進まないというのが現状です。
 そして、今、復興交付金制度があり、そのお金を使って山を削ろうとしたら、
今度は都市計画設計をしなければいけまんよ、というルールがあります。
以前に手続きをしていた、森林法で許可が出たから、木を切ろうとする段階になれば
今度は林野庁から電話が入り、陸前高田の山にはその昔、43万円の補助金が入っていますから
ちょっと待ってください、と言われます。
たった43万円なら返してやれと担当課に言いました。
43万円返せば勝手なことしてもいいんでしょ
となれば林野庁もプライドがあります、そういうことが世の中に洩れるのが嫌なのでしょう。
返さなくてもいいから、手続きだけはしてください、手続きには6カ月かかります、と言われる。
今から6カ月待つなんてことはありえません、6カ月もかかるならお金を返します、と言うと
2ヶ月から3ヶ月でなんとかしましょう、と言う。それも待ってられないと言うと
分かりました2週間でします、となる。

 ここは本来は喜ぶべきことかもしれませんが、私たちからすればまさに、ストレスなんです。
なんで一番はじめに、被災地である我々が山の木を切る、削ると言った時に、
今2週間でできると言ったのなら、なぜ最初に6ヶ月と言ったのか?
通常のルールだと6ヶ月だけど、あなたのところは被災地だから
なんとかして2週間でしますと、なぜ一回で返答ができないのか、
そこが国と我々被災自治体とのギャップなんです。

 ルール上のギャップというのは、確かにありますが、一番悔しいのは気持ちが通じないということ。
被災地に寄り添うとか、日本全体の問題だと色んな大臣が話しますが、実際には言葉はでてきても
行動には出てこないのであります。そこが非常に悔しい思いをしてならないのです。

 昨日(8月4日)平野復興大臣にご視察をいただきました。
その際に、市街地が全部被害を受けているので、都市計画においても、
非常に広い面積だから分割してやった方が良いと大臣が仰った。
その通りですが、分割して進める場合にどの予算でやれば良いか、我々には分からないと伝えますと、
大臣から提案がありました。
すると 当者から、それは先日国交省からダメだと言われた、と言うんです。
省庁で言うことが違い、横の連携ができていません。

↓↓右が、戸羽市長さんんです。

▼国の縦割り行政の本質
 国の制度はよく縦割りだと聞かれると思いますが、被災をして、本当に国は縦割りなんだなと実感しました。
一番印象的だったのは、昨年、津波の影響でガソリンスタンドが一つも無く、ガソリンが近くまで来ても
陸前高田市までには届かない状況が続いた。そこである政治家にお願いをして、経産省に電話をしてもらい
ガソリンを持ってきてもらうことになりました。本当に喜んびました。
ガソリンが無くて一番困ったことは、市内で日々大勢のご遺体が発見され、OO小学校に収容してもすぐに一杯になり、次はこの学校・・と指示をしていると市内の学校の体育館はご遺体でいっぱいになりました。
隣町の体育館も借りて収容していただいた。


この写真は高槻での講演の記事とは関係ありません。

ガソリンが無い為に、家族を探しておられる方々が、ご遺体の安置所に行けないということになりました。
ですから身元が判明しません、するとそのまま安置したままになり、悪循環が生まれてきました。
いよいよ明日ガソリンが来ると言う時、その給油を自衛隊の方々にお願いをしていました。
それは副大臣が来ていた時に、副大臣から危険な業務なので、自衛隊にとお願いをしてもらっていたが
経産省から電話があって、
「経済産業省が出すガソリンなので、自衛隊の方々には給油をさせないでください。古いドラム缶と新しいドラム缶を交換する時は自衛隊に手伝ってもらってもいいが、ノズルには触らせないでください」
という事を言われました。
 被災地で食べ物も水もガソリンも無い状況で、経産省が出したガソリンだから、自衛隊に触らせないくださいと
そんなことを平気で言うんですよ。
これが事実なんです。

▼国の危機管理に危惧
こういった中で復興をしなくてはいけない時に、私たちは国と戦わざるえなくなっている。
震災が起った時の総理は菅直人さんだった。当初色んな批判を受けていたが
私は批判をしても仕方がない、手を携えて頑張っていかねばならない時だと思っていました。
が彼は突然辞めると言いだした、それから3ヶ月かかった。
そして辞めた後、SPを連れてお遍路さんに行っていた。
その前の総理大臣もしかりですが、ああいう人が今でも政治家として残って、力を持っています。
それは日本という国が、非常に危ぶまれることだと思います。
今回の震災は東北3県が主に大きな被害を受けましたが、日本全体のことを考えた時に
国の危機管理をしっかりと日ごろから考えていく必要があると、被災をした私たちですから
反省と教訓を皆さんに伝えていかなければいけない、そういう思いでこのお話をさせていただいています。

「即時原発ゼロ」を 増え続ける使用済み核燃料 再稼働なら6年で満杯

2012-09-28 11:20:23 | 日記
          しんぶん赤旗より               2012年9月28日(金)
「即時原発ゼロ」を
増え続ける使用済み核燃料
再稼働なら6年で満杯
 ただちに「原発ゼロの日本」を―。これが切実・緊急な課題となっているのは、日本共産党が25日発表した提言「『即時原発ゼロ』の実現を」が強調するように、原発を使い続ければ、処理する方法のない「核のゴミ」=使用済み核燃料が増え続け、危険な遺産を将来に押し付けることになるからです。原発が抱える根本矛盾である使用済み核燃料問題を検証します。(間宮利夫)
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(写真)六ケ所再処理工場=青森県六ケ所村


(写真)日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」=福井県敦賀市
 使用済み核燃料には、原発の運転中に核分裂性のウラン235が核分裂してできたさまざまな放射性物質が含まれています。核分裂生成物(いわゆる「死の灰」)です。また、ウラン燃料の大部分を占める核分裂性でないウラン238が運転中に中性子を吸収したりすることで生じるプルトニウム239などの「超ウラン元素」も含まれています。核分裂生成物は強い放射線を出し、「超ウラン元素」は長期間放射線を出し続けるという特徴があります。
1万4200トンを貯蔵
 使用済み核燃料は現在、福島第1原発を含む全国17カ所の原子力発電所の54基(廃止となった福島第1原発1~4号機を含む)の原子炉建屋や、原子炉に隣接する建物などにある使用済み燃料プールに1万4200トンが貯蔵されています(2011年9月現在、電気事業連合会の資料から)。
ますます増える
 日本で使われている商業用原発は軽水炉と呼ばれるタイプで、ウラン235の割合は3~4%程度の「低濃縮ウラン燃料」を使っています。運転中にウラン235の割合は少なくなるため、一定期間燃焼させた核燃料は使用済み核燃料として、原発の定期検査時に新しい核燃料と交換します。このため、関西電力大飯原発3、4号機に続いて残る48基を再稼働すれば、使用済み核燃料はますます増えることになります。
 各原子力発電所の使用済み核燃料貯蔵容量は合わせて2万630トンです。日本学術会議が今月11日に行った原子力委員会委員長から受けた審議依頼に対する回答では、「単純計算をした場合、それぞれの発電所をこれまで通り運転をすると約6年で満杯となる」と指摘しています。
核燃サイクル破綻 処理できない「核のゴミ」
 増え続ける使用済み核燃料を再処理して、燃え残りのウランと、新たに生成したプルトニウムを取り出して、燃料として使おう―。これが、政府・電力会社が推進している核燃料サイクル計画です。
再処理工場 トラブル続出 高速増殖炉 欧米は開発撤退
 その柱の一つが青森県六ケ所村にある日本原燃の再処理工場です。
 全国の原発で発生した使用済み核燃料を集め、被覆管を切断して取り出したペレットを化学処理してウランとプルトニウムを取り出す、巨大な「放射能化学工場」です。ウランとプルトニウムを取り出した後に残る「死の灰」や「超ウラン元素」を含む高レベル放射性廃棄物は、ガラスと混ぜて固めたうえでステンレス製の容器に入れた「ガラス固化体」に加工します。
 1993年に着工し、97年に完成予定でしたがトラブル続出で大幅に遅れています。2001年に試験を始めたものの、03年には総延長1300キロに達する配管に300近い溶接不良箇所が見つかりました。その後も、放射性物質を含む廃液が漏れたり、作業員が被ばくする事故が次々発生。08年には、ガラス固化体をつくる溶融炉内に入れた、かくはん用の棒が抜けなくなり、長期に試験を中断。今年、再開したものの、今月、19回目の完工延期を発表せざるを得ませんでした。
 再処理の方法は軍事技術を転用したもので、世界各地にある再処理工場では爆発事故などが相次ぎ、工程自体、確立したものでないことを示しています。政府は、高レベル放射性廃棄物を固めたガラス固化体を地中深く埋める「地層処分」するとしていますが、その見通しは全くたっていません。日本の原発の現状を表す「トイレなきマンション」の象徴となっています。
推進変えぬ政府
 核燃料サイクル計画のもう一つの柱が、再処理して取り出したプルトニウムを燃やす高速増殖炉です。
 高速増殖炉は、使った以上のプルトニウムを作り出せる“夢の原子炉”と呼ばれます。しかし、空気や水にふれると激しく反応するナトリウムを冷却材として使う技術的困難さなどから欧米諸国は開発から撤退しています。
 旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃=現日本原子力研究開発機構)が福井県敦賀市に建設した高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」も、運転を開始した直後の1995年にナトリウム漏れ・火災事故を起こしました。政府は14年半近く運転できない状態が続いたもんじゅの運転を2010年に強行したものの、3カ月後には原子炉の中に重さ3トンの金属装置を落とす事故を起こし、再び停止したままになっています。
 このように、使用済み核燃料の再処理も高速増殖炉も破綻は明白です。しかし、枝野幸男経済産業相は今月15日、青森県の三村申吾知事らと会談し、再処理の継続を明言。また、平野博文文部科学相は18日、福井県の西川一誠知事と会談し、もんじゅについて従来の政策に大きな変更はないと述べました。
プールは満杯状態
 政府・電力会社が核燃料サイクルに固執するのはなぜでしょうか。その一つに、原発を再稼働すれば早晩行き場がなくなる使用済み核燃料の受け入れ先を確保する狙いがあります。
 再処理工場には3000トンの使用済み核燃料を入れることができるプールがあります。再処理は行き詰まったままなのに、同工場は3344トンの使用済み核燃料を受け入れています。このうち425トンは試験で使用したとしていますが、プールはほぼ満杯状態です。
 再処理を進め、原発から出る使用済み核燃料を受け入れられるようにしたい―。これが政府・電力会社の本音です。しかし、再処理が進めば取り出されたプルトニウムが増え、その処理が問題になります。高速増殖炉が暗礁に乗り上げる中、政府はプルトニウムを含むMOX(混合酸化物)燃料を商業用原発で燃やすプルサーマルで乗り切ろうとしています。そのためには原発を動かさなくてはならない―。
 原発を再稼働すれば、こんな悪循環の下で、処理する方法のない「核のゴミ」は増え続けます。これを断ち切るためにも、ただちに「原発ゼロ」を実現する以外ありません。

あきらめず声をあげよう

老いも若きも安心して暮らせる世の中を 最低年金月七万円 戦争する国つくりダメダメ 投票に行かなければ何も変わらない