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『大江健三郎全小説5』

2023-11-11 | 大江健三郎

 

『大江健三郎全小説5』
 
 
『ピンチランナー調書』が課題となり、今回は5巻チャレンジです。
私的には『空の怪物アグイー』が気になってました。
だって空の怪物ですよ!?大江さん・・(^▽^;)?

 
 
--------抜粋
 
 
障害者の息子との共生を描く作品群
「ぼくはすでに自分の言葉の世界にすみこんでいる様ざまな主題に、あらためて最も基本的なヤスリをかけようとした。すなわち、個人的な日常生活の癌のように芽ばえた異常を核にして、そのまわりに、欺瞞と正統、逃亡することと残りつづけること、みずからの死と他者の死、人間的な性と反・人間的な性というような命題を結晶させ、再検討することを願ったのである」(著者・『個人的な体験』)


【収録作品】
空の怪物アグイー
個人的な体験
ピンチランナー調書
新しい人よ眼ざめよ

──共生
 


著者について

大江健三郎
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。
 
 
--------
 
 
順不同 読書会課題作から。
 
 
 
・ピンチランナー調書

--------(抜粋)
 
 
地球の危機を救うべく「宇宙?」から派遣されたピンチランナー二人組!「ブリキマン」の核ジャックによる民衆の核武装?……。内ゲバ殺人から右翼大物パトロンの暗躍までを、何もかもを笑いのめし、価値を転倒させる道化の手法を用いて描き、読者に再生への希望と大笑いをもたらす。死を押しつけてくる巨大なものに立向い、核時代の《終末》を拒絶する諷刺と哄笑の痛快純文学長編である。
 
 
--------

上記のように説明されているけど笑いはないし痛快でもない。

イーヨー!!!
私的にイーヨーにほっこり癒しを感じるのです。
 
 
「少年爆殺される 早朝の銀座で
マジか!逃げ果せたか、不発かと思いました」

「ピンチ 自伝ですか?
一筋縄ではいかない・・」

「いきなり「ヤマメ軍団」ついてゆけない~(笑)」

「森が迷子、で森を殴りつける」

「血みどろ・・妻の馬頭が半端ない(笑)
森がイーヨーにかぶる」

「何故か若返る」

「毛虫の毛が生きてる!?」
「良い性交が毛虫の毒を消したのさ。
めでたしめでたし」

haha 延々とやり取りは続く(省略)


後日談として知るが、森の失踪は(現実で言えばイーヨー)実話でもあった。
そのエピソードは衝撃だった。
さらっと書いていたけど現実は「誘拐事件」となっていてイーヨーが連れ去られていた。
なので現実はもっと厳しいものだったと窺い知れる。
この物語とリンクしているのは、森(イーヨー)が発見されたのが駅だったこと。
もし・・そこから先の悪い妄想も胸を打つ。

 
 
・空の怪物アグイー(私的に気に入った★★★★)
 

単純に怪物モノかと思ったら・・
アグイーとはカンガルーほどの巨きさで木綿の白い肌着をつけた赤んぼうで、
それは空を浮遊していて、時々降りてくる。
👻
それを聞くと大丈夫!?と思うけど、許容してしまうのが大江ワールド
どんな展開でも最近パターンが読めてきた(笑)

ぶっ飛んだ登場人物が多過ぎて、まともな人物を探すようになってしまう。
 

--------(抜粋)
 
 
六〇年安保以後の不安な状況を背景に“現代の恐怖と狂気”を描く
 
 
--------

そう言われてもピンとこない時代


「ルイ14世を脅かした肉屋って何ですか(笑)ツボ」
 
かれのアグイーの世界

 
 

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