福岡の看板屋 独り言(看板.・カワムラ)TEL092-935-7058

皆様に生かして頂いてる看板屋としての呟きです。内容は独り言なので、万が一気分を害された方が居られましたら何卒ご容赦。

微笑返し

2008年05月08日 | Weblog



我が工場の敷地内にある 妻のサロンの入り口部分のイメージが良くないと言われ

妻の要望に答え事務所の壁にレンガ模様を書きました。

直接 レンガを貼り付けようと思いましたが、

壁への負担を考え ペインティング施工しました。

ご近所の奥さんが 「あれ!?いつの間にレンガを貼ったの?」

私:「いえ いえ これは 手書きなんですよ。だまし絵です。」

壁に近寄り「あれ!まあ 本当!?」

近くを散歩されてた壮年の方も 「上手いもんですなあ!流石 看板屋さん!」

と絶賛してくれました。

私的には 大した事はしたつもりはないのですが 筆で描いた事に驚きがあるようです。


一月ほど前も シャッターにロゴと簡単なイラストを描いていると 道行く人達から

「職業とはいえ 上手い物ですね」と賞賛してもらえるのです。


シール文字(カッティングシート)やインクジェクトポスターを施工している時は 皆、

気がつかないのかな 無関心に通り過ぎて行きます。

だから 筆を持って 手書きしている時が 職人として至福の時なのです。

手書き施工中以外で

たまに 「何の店ができるんですか?」と訪ねられますが、正直、看板につい

ての 評価は頂けませんね・・・。尋ねてこられるのは お店の同業者なのかな?


お声がけして下さった方に世間話ついでに感想を聞くと 機械で製作した物は 出来て当

たり前で、興味が涌かないと言う方がいらっしゃいましたよ。

(先端を行く技術にも 奥の深い、洗練された技能が必要ですが)

人間とは 理解不可能なデジタル思考は敬遠がちで まだまだ、道理が判るアナログ思考

のほうが身近なのかも知れません。


政治悪で世の中が不景気になり 血の通わない殺伐とした世の中を痛感するとき

「もう だめだ やって行けない・・・」と悲哀に押しつぶされそうになると

シャッターに筆を走らせる 私に「すごい!上手ですね 頑張って下さい」と

小学5年生位の女の子が 声をかけてくれました。

立ち止まり じっと眺めていたようですが

物騒な世の中、会話は遠慮して 微笑返しで答えました・・・・。(ありがとう)

「まだまだ やれる!」と自分を奮い立たせるのでした。


PS 昔、家を新築したときの事、(大工さんの腕は確かだったのですが)

建てかたに制限があって へんてこな 間取りになってしまいました。

建ちあがった 家を眺めていると ふつふつと怒りが涌いてきて 思わず大きな声で

「えーい!クソ!」と叫んでしまいました。

(誰がこんな家を建てたんだ!? 俺だよっ!)と怒りに わなわな 震えていると

普段、見かけない少年が 「いいな!立派な家!」とニコニコしながら

通り過ぎて行きました。

なんだか 嘘のように心がスーッと軽くなり 「ありがとな!」とお礼を言いました。

何故か、窮地に立つときに 子供に励まされる私なのです。 

ひょっとしたら 先祖か天使が姿を変え 少年の姿で 励ましてくれたのかも・・・。

んな訳ないかっ!  おそまつ・・・・。