2014年記事
昔、まだ若かりし頃 十八歳・・・
トある 宗教団体の人材グループとやらに入れられそうに
なった事がある その時の面接会場の異常さは今考えても
ゾッとする。
同じ背広は当たり前だが 七三分けでポマードベッタリの
貼りついた様な頭で 生え際はバリカンで刈り上げた
同じスタイルの男達が正座させられ
中心者の言葉に一糸乱れず「ハイ!」と口を揃えて答えている。
異様だ・・・スペクトルマン頭の若者たちが
洗脳教育でも受けているのか・・・・
「この集団に入れと?この俺に?」引率の担当者に尋ねた。
会話は続く・・・
「するってえと 何ですな?俗世間と縁を絶ち、
髪を下ろし 出家せよとでも仰ってるとですな?」
「ままま いいから いいから!」と
背中を押され 同年代若しくは20代位の男達が
控えている部屋へ通される・・・
4人くらいの面接官らしき男が入ってきて
周りをギロリと一睨みし 面接開始の挨拶を告げると一人
ひとりの 履歴書をチェックしながら
本人に小言を言っていた
(この人達は知り合い同士なのか?・・・)
面接官が洒落たヘアースタイルをした男の番になると
突然声を荒げて、周りに告げるように、
面接官:「我がグループの髪型は横と後ろはバリカンで
刈り上げ 整髪料はポマードでベッチャリと七三!
文句がある奴は 出て来い!」と叫んだ。
(何を中学生の校則の様な事を言ってやがる)
皆、下を向いて何も言わない・・・
こっちはガールフレンドもこれからの18だぞ!
時代は今ツッパリロックンローラーの全盛期
それに回りは危険な連中がウヨウヨしとるのに、
若い内からそげなサラリーマン見たいなカッコしとったら、
渇れた熊牧場の熊の檻にうさぎちゃんのカッコをして
放り込まれるような物・・・カツ上げされっちまうわ!
それに生業ではないのだから そこまで言われる
必要なしと思った私は、カッと来て立ち上がった!
私:「さっきから てめえ!いい加減な事を言うなっ!
七三親父ガッ!」
面接官:「ななな 何だ!?」と仰け反る。
私:「給料もらえるんなら未だしも、何で
あんた達にそこまで強要されねばならんのですか!?
俺、一応クリエイティブ人として生きていくつもりっすから」
シーンと静まった会場が、ざわめき出し「そうだ!そうだ!」と
合いの手の声がする。
面接官:「いやその~ぉ!後で話すから 座れ」と
私を連れてきた担当者にアイコンタクト。
私:「大体、個性を大事にする時代に 何が悲しゅうて、
アンタ好みの男にならんにゃいかんの?気色わるっ!」
会場少し笑い声が漏れる・・・
別の面接官が、神々しい顔して言った
「皆、会長のスタイルを見習っているんだよ・・・」
私:「会長がちょん髷しとったら アンタ達もやるんですか
ほーっやってみなはれ!」
面接官:「やるよ・・・」少しポッチャリとした
男の癖に肌理の細かい色白の肌の中年親父がメガネの
奥から見せる悟りきった目は、ヤンチャで何も判っとらん
子供を諭すが如く 神々しく輝いたのだ。
(シーンと静まり返る会場)
(コイツは畑仕事も経験しとらんのやろうな・・・
とっちゃんボーヤめがっ!って・・・
俺もしとらんが・・・)と所謂、事務方特有の
雰囲気を持った男。
私の友人達は野卑でヤンチャな奴ばかりだったので、
何ともいえない違和感を抱いたのだ。
私:「会長の精神を真似するのは 判りますが
カッコ迄真似するこたぁ なかでしょうに・・・
そげん言うならあんたが頭を剃髪して坊主になるこちゃ!」
私:「洗脳やが・・・」と一言残し
制する担当者達を振り払い
大外刈りで投げ飛ばして この会場を去って行ったのだった・・・
最近 映画監督を賛嘆した文を書いたことがあるが
演者は色が無い人の方が使いやすいらしい。
言わずもがな 自分の思い通りの色に
染めやすいからだ。これは当然の事だが・・・
社会に於いて 人間を思い通りに
牛耳りたいと思う指導者が出てきたら
とんでもない事になっちまう!
全体主義と言えばナチシズムを連想してしまうぴょん!
詐欺師にとって 自分で考える人間は邪魔で使用が無いのだ。
寧ろ こういう人間には「反逆」等とレッテルを貼り、
騙した弟子達を先導しつるし上げを
喰らわせる。そうする事で自分に意見する事への憎悪を煽り
イエスマンだらけの中に住み 自分は偉いと自己催眠に
かかっているのである。
それに付け加えて 弱った人間というのは御しやすく
(コントロールしやすい)
巷の女ったらしは、善人を装い相談に乗ると見せかけ
直ぐに弱った女性に付け入ろうとするのだ。
宗教も政治も人をばかしている・・・
声も上げずに 大人しくして反論しない人間を
増やし・時間を奪い・思想を奪い・楽しみを奪い・
考えさせない・人間を弱らせる為に
ワザと不幸を与える事に専念しているのだ。
この、殺伐とした世の中で いっちょう 洗脳してやれと、
邪悪な人間達がほくそ笑んでいるのかもしれない。
散々な目に合わされたパソコンだが、何のしがらみも無い
ブログや話し合いの場は確信を突いた事を言っている事が
多い。詐欺師達は「インターネット等信じるな」と
躍起だが・・・皆が匿名でやるのではなくて
何処の誰それと正体を明かして、
自分の発言に責任を持ちながら発信すれば
盲目の人々の目を開かせることも可能
じゃないかと思う・・・
まあ こりゃ勇気がいる事だけどね。
PS 今にして思えば、あの七三のスタイルは精神の剃髪
みたいな物で外との付き合いを
一切絶てと云う事だったのだろう・・・
譬えるならば 春爛漫、まだ何も知らぬ生娘に
イキナリ髪を下ろさせ尼寺に押し込めるような物。
俗世間との関わりを断絶せしめん所業だ。
実際、言うこと聞いた後輩は友人達との交流が
無くなった人間が多い。
もう、同じ価値観を持った物同士でしか付き合えなくなるのだ。
成るほど よく考えている。所謂(いわゆる)、
タコ部屋にでも入れて マインドコントロールってやつか
ヒイー怖っ!
後で先輩から聞いた話だが このやり取りは
この人材グループとやらの伝説として語り継がれて
いるという・・・馬鹿め 俺みたいな男は
そげなチンケなインチキ術にゃ~かからんのだよ。
「伝説の男・・・光栄だ!」
理不尽な事を言われて 反論もせず
下を向いて黙っているから いつまでも
魂の獄につながれて抜け出せんのだ。