今日は久しぶりに研究会。対局以外で将棋を指す機会がめっきり減ったのですぐに疲れてしまいます(笑)
どの号から始まるのかは聞いていませんが将棋世界でトップ棋士数名がいくつかの同じ局面を見て見解を述べるという企画が始まります。僕と藤井さんが既にやり終わっていて、そこに出てきたある局面が話題になりました。そこに中川さんが来て僕らの会話を聞いて
「ん?それ升田-大内戦?(本を取り出して)これでしょ?」偶然にも、中川さんがその将棋の観戦記が載っている本を持っていました。折角なのでその将棋を鑑賞したのですが大熱戦で棋史に残る名局。観戦記がまた面白く笑いなしでは読むことができませんでした。
対局が行われたのは昭和50年9月。先手が升田先生。観戦記『升田は「ここがわからん」と言いながら▲6八銀』
まだ4手しか進んでないのに何が分からないんでしょうこの▲6八銀は大内先生の穴熊を警戒したもので、それを察して大内先生もすぐには態度をはっきりさせません。
観戦記『大内の△7二銀を見て升田は「おっ」と声を上げる』
美濃囲いには意表を突かれたということが分かります。意表を突かれたことを素直に言うとは・・・(笑)
観戦記『升田は△2七飛を見て驚き8七の地点をゆび指し「ここへ来るか」』
相手の狙いをわざわざ口に出して言うとはちなみに▲6九角でピッタリ受かっています。
この将棋の投了図。観戦記『大内は1二の地点をゆび指して「ニ歩か・・・」と言って投了』
無念さが伝わって来ます。現代では対局中に声を出すということはほとんどなくなりましたが、こんなに面白い観戦記になるならしゃべってもいいかなと思ってしまいます
今日は感想戦で「おっ」「ここがわからん」「ここへ来るか」を4人で連発。
うちにも何冊か昔の本があるのでもう一度、読み返してみようと思います。