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これだけ注目される将棋を指せるのは棋士冥利に尽きます。全力で戦ってきます。
内藤九段とは平成14年4月以来、4年半振りの対局。先手番で矢倉の出だしから内藤九段が腰掛け銀に。
△6六銀と打ち込まれて▲同金△同歩と金銀交換が行われたところ。▲同角は△6五金がうるさいので▲5六銀と打つのが形。△1三角に△6六歩さえ取り切ってしまえば優勢と思って▲5七銀打としましたが固めすぎだったかもしれません。
△6七歩が垂れていて気持ち悪い局面ですが▲5四歩△同金▲6三歩成△5一飛▲6二角成△6五金▲5二歩と進めました。一つ嫌な手があったのですがそれが解決したのでここでは勝ちだと感じていました。
△同銀は▲5三馬以下詰みなので△2二玉ですがそこで▲7九金打が両替の手筋。銀を入手すれば▲3一銀~▲5三飛の王手角取りがあるので先手玉に詰めろが続きません。最後は即詰みに討ち取って勝ち。
参考図は二つ上の図の手順中最後の▲5二歩に△6一飛(この手が嫌だった)▲同馬と馬道を変えて同じように進めた場合の変化。この場合は▲4一とに△同銀と取ることが可能・・・のように見えますがなんと▲4二金で詰み※
当初、この局面は負けかと思ったのですが考えているうちにピッタリ詰むことが分かったのでビックリしました。やはり勝つ時はうまく出来ているものです。
勝って7連勝。年明けの3局も頑張ります
▲4二金に△2二玉は▲3三金と捨てて△同玉は▲4三飛△2二玉▲2四飛。△同桂は▲2四飛△2三歩▲2一飛以下。△同玉は▲4三飛△3一玉▲2二金△同玉▲2四飛△3一玉▲4一飛成△同玉▲2一飛成以下。△同銀のほうが長く▲4一飛△同玉▲5二と△3一玉▲4二と△2二玉▲2四飛△2三歩(金、銀合は▲同飛成以下)▲3二と。1・△同玉は▲4三銀△2二玉▲2三飛成△同玉▲2四歩以下。2・△1三玉は▲2二銀△2四玉▲5一馬以下。
帰宅しました。振り返ります。
1日目:戦型は角換わり腰掛銀。すらすらと進み開始から一時間経過する前に▲4五銀の仕掛け。全く予想していなかったので思わず長考。この手法は以前からあるのですが局数は少なく後手の対策が確立されていません。△同銀と△5五銀で迷って後者を選択。
31手目▲5八金として飛を2筋のまま使おうとするのは△8三角のような手がありそう。よって▲4八飛。ここに回ってくれるのならば2筋を攻められる心配がないのでなんとかなるのではと思っていたのですが・・・。
34手目~36手目。△3三銀とぶつけるのは傷が多くて指し切れないので飛で銀を追う。しかし△8四飛と浮いてしまうと△8一桂は使えないし継ぎ歩攻めなどもなく守勢になるので失敗したと感じていました。
45手目▲5六歩△同銀▲5八飛が怖いのですが少し無理。この手が利かないのならば持ち直したかと思ったのですが▲1七香がうまい構想で困りました。
47手目を佐藤棋聖が封じて1日目が終了。前期から7局連続で封じ手をしていたのですがここで記録が途絶えました。意識してやっていたわけではないのですが途切れると寂しいものがあります(笑)
封じ手は▲5六歩か▲1五歩だと思ったのですがどちらか分からない状況で深く考えても仕方がないので早めに就寝。
2日目:封じ手は▲1五歩。こちらのほうが嫌でした。△同歩はこの一手として▲5六歩にどうするか。△4四銀引だと▲1八飛△3五歩▲1五香△同香▲同飛△3六歩▲1一飛成(参考図)
となります。銀得ですが4筋の厚みが全く生きないのでかなり勝ちにくい局面だと感じて断念。本譜は△3五歩ですが歩を捨てて銀を呼び込むので自信はありません。
51手目は▲4五銀を恐れていたのですが先手から見るとやりにくいようです。本譜は受ける楽しみが出てきたと感じていました。
66手目△4三金。手持ちの銀を使わずに盤上の駒で受けることが出来たので簡単には悪くならないと思っていました。
69手目▲2六歩には△5五銀打。
73手目▲5九飛には驚きました。「この手渡しなら・・・」と思ったのですが指す手が見当たりません。△4四銀等と▲4五角成を受けると飛が横に動けなくなり▲8三角成から飛をいじめられて困ります。考えているうちに△4六歩しかないと思いこの手に勝負をかけました。
79手目▲1五香△同飛▲4四歩が怖いのですが△3三玉~△2四玉のルートがあるので△3四金で受け切れそう。この変化が大丈夫なので勝負形になったと思いました。
86手目△8六歩。待望の突き捨て。難解な終盤戦に。
90手目△5七とと捨ててようやく先手陣が見える格好。
98手目△1四飛が玉の脱出路を開き、△1一飛(竜)と△1八飛成を見せた手で手応えはあったのですが勝つまでは遠いと思っていました。
99手目、ここは色々な手があるところ。▲6二飛成、▲1五歩、▲4八香など。どれも難解。
101手目は▲6二飛成とされて△8七金▲同玉△1一飛は▲7八玉。△1一飛は▲8六金△同歩が詰めろではないので詰めろを掛けられる。これで嫌だったのですが感想戦で△4四角と攻防に打てば大変と判明。
104手目△5五角で勝ちになったような気がしましたが・・・。
107手目▲6五飛が最善で感想戦で一時間以上やりましたが結論は出ませんでした。△8七金▲同玉△6九角▲7八銀(参考図)となり
1.△8六歩▲同玉△7八角成▲5五飛△8五歩▲7五玉△6四銀▲8四玉△5五銀▲2二角。△9三桂の形がひどく先手玉が寄りそうで寄らない。2.△8六金▲同銀△同歩▲同玉△8五歩▲同飛。飛は取れるのですがその後がはっきりしません。最後の▲同飛に△7七銀と捨てる手が妙手で寄りかと盛り上がったのですが、決め手には至りませんでした。
感想戦の終わり頃、すごい妙手順がひらめき検討すると・・・
となって詰みと判明。しかし初手の局面が全然違っていて有り得ない変化でした誰も気が付かないでこの詰む詰まないを5分以上やっていましたない局面をやるようではダメですね(苦笑)ということで2時間以上の長い感想戦もお開き。
入玉はしたのですが完全な入玉ではないので最後まで確信は持てませんでした。勝ったと思ったのは▲3七馬を見た時です。
勝って3-2に。来週の第6局も頑張ります。