11月5日(土)に群馬県憩の森で開催された「森林観察会」の時に所長のKさんとともに見つけたボタンヅルの芽に作られていた小さなブドウのような虫えい(虫こぶ)を湯川淳一 九州大学名誉教授に送って見て戴いたところ新種だったようです。
湯川先生からのコメントは以下のとおりです・・・
「ボタンヅルの虫えいをお送り頂き、誠に有難うございました。長径 3mm、短径 2.5mm 位の楕円体の虫えいが芽の部分に群れて形成されていたようですので、ボタンヅルメムレタマフシ C-2665 とさせて頂きました。
早速、虫えいを解剖して検鏡させて頂きました。9個のうち5個は空でしたが、残りの4個のうち1個に、橙赤色のタマバエ3齢幼虫が入っていました。残りの虫えいには、先日の写真と同じような寄生蜂(外部寄生蜂)の幼虫が入っていました。タマバエの幼虫の胸骨から、Asphondylia(ハリオタマバエ類)や Lasioptera (ウロコタマバエ類,Rhopalomyia (ヨモギタマバエ類),Contarinia (幼虫がジャンプするタマバエの仲間),Rabdophaga (ヤナギタマバエ類)などの属ではないことだけが分かりました。」
・・・と言うことでタマバエによる新種の虫えい(虫こぶ)だったようです。
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観察会当日に、家に持ち帰って方眼紙の上で撮影後、いくつかの虫えい(虫こぶ)を切断していたのでその時の画像を掲載しておきます・・・
私が虫えい(虫こぶ)の形成主(↓)だと思っていたのは寄生蜂だったようですね・・・
もう1個の切断画像を見直すと虫えい(虫こぶ)内にオレンジ色の物体が写っていました。 拡大してみてもピントが合っていなかったのでタマバエの幼虫かどうか不明です・・・
動画も撮ってあったので見直しましたが、虫えい内のオレンジ色の物体は動かないので、やっぱりタマバエの幼虫とは違うかな? それとも寄生蜂にやられてしまった残骸なのか?
これ以外の標本はすべて湯川先生に送ってしまって手元には無いので、もう一回憩の森を探索してみましょうかね?
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